最新のパーマ、エアウェーブとはどんなパーマか知っていますか?エアウェーブは、コールドパーマ、デジタルパーマに続く第3のパーマとして、最近急速に広まっています。
エアウェーブの特徴(メリット・デメリット・持ち・値段)やデジタルパーマとの違い、エアウェーブに多い失敗例と失敗した時の対処法をまとめました。
この記事の目次
エアウェーブのパーマとはどんなパーマ?
出典:tb-net.jp
エアウェーブは、第3のパーマと呼ばれています。コールドパーマ、デジタルパーマに続く第3のパーマですね。エアウェーブは、デジタルパーマと同様に形状記憶パーマと呼ばれています。
エアウェーブの原理を説明するためには、まずは通常のコールドパーマの手順を確認しておきましょう。
2.1剤を塗布して、髪の内部のタンパク質の結合を切断する
3.1剤を洗い流す
4.2剤を塗布し、カールを固定する
5.2剤を洗い流す
これがパーマの基本的な工程です。エアウェーブはこれに空気の力を加えてパーマをかけます。
エアウェーブは1剤と2剤の間に、50度程度(髪表面では40度前後)の温風を当てていきます。
1剤を塗布して、髪の毛のタンパク質の結合を切断した後、温風を当てることで、髪の毛の温度と水分量を調整して、クリープを進ませます。
クリープとは圧を加えて、形状を変化させる現象のことです。1剤を塗布することで、結合を切断し、さらにクリープを進ませることで、髪の毛が無理なく形を変えやすくさせるのです。
一般のコールドパーマは、無理やり髪の毛の形状を変えてウェーブを作っているので、髪の毛がもとに戻ろうとする力が働くため、ウェーブがだれやすいのですが、エアウェーブはクリープ現象を利用して、無理なくウェーブを作るため、元に戻ろうとする力が弱く、きれいなウェーブが維持しやすいんですね。
エアウェーブでは、ここからさらに温度と湿度をコントロールして、髪の毛をガラス化させます。
クリープしている途中の髪の毛の内部は不安定です。形を変えやすい状態なのですから、当然ですよね。その状態で温度と湿度をコントロールすると、柔らかく不安定な状態から、硬いガラス状に変化するのです。そして、2剤を塗布して、その状態で固定させるんですね。
エアウェーブの原理はちょっと難しいですが、温風で髪の毛の形状記憶を行うパーマ、クリープとガラス化でウェーブを作るパーマと考えておけばOKです。
エアウェーブのパーマの特徴(メリット・デメリット・持ち・値段)
エアウェーブの特徴をメリットデメリット、持ち、値段の4つの面から考えていきましょう。
エアウェーブは、メリットがたくさんあってデメリットは少ないパーマなんです。
エアウェーブのメリット
エアウェーブのメリットは、次の4つです。
・髪の傷みが少ない
・持ちが良い
・スタイリングしやすい
・根元からパーマをかけられる
■髪の傷みが少ない
エアウェーブは髪の傷みが少ないパーマです。同じ形状記憶パーマのデジタルパーマと比べると、エアウェーブは断然髪へのダメージは少なくなります。
エアウェーブはクリープ現象を利用してウェーブを作ります。クリープを行う時には、1剤に髪の毛をつける時間は、通常のコールドパーマやデジタルパーマよりも短くなります。
そのため、髪の毛へのダメージが少なくなるのです。さらに、デジタルパーマは70度以上の熱を加えることで、髪の毛のタンパク質を変性させて、形状記憶をさせますが、エアウェーブは50度の温風(髪表面は40度前後)を利用しますので、タンパク質の変性は起こりません。
エアウェーブは髪に優しいパーマなんです。
■持ちが良い
詳しくは後で説明しますが、エアウェーブは形状記憶パーマですので、一般のパーマよりも持ちは良くなります。
■スタイリングしやすい
エアウェーブはスタイリングしやすいこともメリットの1つです。エアウェーブは、濡れている時と乾いたときのウェーブの差が少ないことが特徴です。
コールドパーマは濡れている時にウェーブが強く出て、デジタルパーマは乾いている時にウェーブが強く出ます。でも、エアウェーブは濡れている時も、乾いている時も、そこまで大きくウェーブの出方は変わらないのです。
そのため、軽く握るようにしながら、ドライヤーで乾かすだけで、きれいなウェーブを再現することができますし、スタイリングのイメージも湧きやすいですね。
■根元からパーマをかけられる
エアウェーブのパーマは、デジタルパーマとは違って、根元からパーマをかけることができます。
デジタルパーマは70度以上の熱を加えますので、根元からはパーマをかけることができません。頭皮がやけどしてしまいますから。
でも、エアウェーブは温風でタンパク変性が起こらない温度でパーマをかけますので、しっかり根元からパーマをかけることができます。そのため、根元を立ち上げてボリュームを出すことも可能なんです。
エアウェーブのデメリット
エアウェーブのデメリットも確認していきましょう。エアウェーブのデメリットは、ほとんどないんです。
エアウェーブはデジタルパーマのようなしっかりしたカールを作るのは苦手と思われがちですが、そんなことはありません。ゆるふわだけでなく、強めのカールも楽しむことができます。
あえてエアウェーブのデメリットを探すとすれば、デジタルパーマよりは持ちが悪いことでしょうか。エアウェーブはデジタルパーマよりも、持ちはやや悪くなってしまいます。また、値段もちょっと高めですね。
エアウェーブの持ち
エアウェーブの持ちは、3ヶ月程度になります。
今までと比較して約1.5倍、およそ3か月近く長持ちするという調査結果(当社比:当社パーマ剤を使用)も出ています。
エアウェーブはクリープとガラス化を使って、ウェーブ作りますので、普通のパーマよりも持ちが良いのです。
パーマをかけてから2~3日はシャンプーするのを我慢したり、ウェーブを伸ばさないように気を付けて髪の毛のお手入れをしていれば、3ヶ月以上ウェーブを持たせることも可能です。
エアウェーブの値段
エアウェーブはデジタルパーマよりも値段が高めで、カット込みだと1万5000円以上が相場になります。
ただ、皆さんもご存知のように、美容室の施術の値段は髪の毛の長さや美容院によって全然違ってきますので、あくまで目安になります。高いところだと2万円以上することもありますね。
エアウェーブは最新のパーマ技術なので、値段が高いのは仕方がないのかもしれません。
エアウェーブとデジタルパーマの違い
エアウェーブとデジタルパーマの違いを確認していきましょう。エアウェーブとデジタルパーマは形状記憶パーマという共通点はありますが、どんな点が違うのかを一覧表にしてまとめました。
エアウェーブ | デジタルパーマ | |
パーマのかけ方 | ・1剤の中間水洗後に温風を使って、温度と湿度を調整して、クリープとガラス化を促し、パーマをかける | ・薬液だけでなく熱を加えて、髪の毛のタンパク質を変性してパーマをかける |
パーマの持ち | ・3~4ヶ月は持つ | ・5~6ヶ月程度持つ |
カール |
・ゆるふわ系のカールが得意だが、くっきりパーマもできる ・根元からパーマをかけられる ・濡れた時も乾いた時もウェーブの状態はあまり変わらない |
・巻き髪のようなウェーブ ・根元からはかけられない |
髪の傷み | ・髪の傷みは少ない | ・髪の傷みは強い |
料金 | ・1万5000円~が相場 | ・1万3000~1万5000円程度が相場 |
髪の傷みで考えるとエアウェーブ、パーマの持ちで考えるとデジタルパーマという感じですね。
エアウェーブは次のような人におすすめです。
・ゆるふわ系の髪型にしたい
デジタルパーマは、次のような人に向いているパーマです。
・コテで巻いたようなカールが良い
エアウェーブが良いか、デジタルパーマが良いか、または違うパーマが良いかは美容師さんと相談しながら決めると良いでしょう。
エアウェーブを失敗した時の対処法
エアウェーブでパーマをかけたいと思っても、気になるのは失敗した時のことですよね。パーマで失敗したという話はよく聞きます。
エアウェーブに多い失敗例とエアウェーブを失敗した時の対処法を説明していきます。
エアウェーブに多い失敗例
エアウェーブに多い失敗例は、チリチリ&パサパサになってしまったというケースです。美容師が髪の毛のダメージ具合などの見極めを失敗すると、エアウェーブはチリチリになりやすいんです。
エアウェーブは温風に当ててクリープとガラス化を行います。温風を当てすぎたり、温度と湿度の調整を間違えると、髪の毛が乾燥し過ぎた状態で固定されるので、チリチリ&パサパサになってしまうんですね。
エアウェーブを失敗したらどうする?
エアウェーブのパーマに失敗して、髪の毛がチリチリになってしまったら、どうすれば良いのでしょうか?
デジタルパーマの場合は、根元からパーマをかけることがないので、最悪の場合は、パーマがかかっていないところからカットしてしまえば良いのですが、エアウェーブはゆるふわ系で根元からパーマをかけていることがあるので、カットで対処できないこともあります。
エアウェーブの失敗の原因は乾燥し過ぎですので、徹底的に保湿&トリートメントをして、その場しのぎをするしかありません。そうしているうちに、健康でまっすぐな髪の毛が伸びてきます。
トリートメントをしっかりしていると、チリチリ&パサパサ感が弱くなり、髪の毛が落ち着きやすくなりますし、ウェーブが早く取れるようになります。
もしくは、ストレートパーマをかけてしまうのも良いでしょう。ただ、エアウェーブは形状記憶パーマですので、上手な美容師さんにストレートパーマをお願いしないと、余計にパサつきがひどくなって広がりやすくなります。
エアウェーブを失敗したら、基本的には保証期間内に手直しを美容院にお願いすれば、無料で手直しをしてくれます。
ただ、1度エアウェーブを失敗されているので、手直しをお願いすいるかどうかは慎重に見極めましょう。
エアウェーブの特徴と持ち・デジタルパーマとの違いについてのまとめ
「髪の痛みが少なく持ちが良い」「スタイリングしやすく根本からのパーマが可能」
・エアウェーブのデメリット
「通常のパーマよりも持ちは良い」「カット込みで通常パーマよりも高い」
・エアウェーブとデジタルパーマの違い
「パーマの持ちの長さと髪の痛み」「カールの強さ」「料金」
・エアウェーブを失敗したときの対処法
「保湿とトリートメントをする」「保証期間以内に美容院で直してもらう」
エアウェーブの原理や特徴(メリット・デメリット・持ち・値段)、デジタルパーマとの違い、失敗例や失敗した時の対処法をまとめました。
エアウェーブは最新のパーマ方法で、髪の毛へのダメージは少なく、さらに持ちが比較的良いことがメリットです。
ただ、希望するヘアスタイルや髪質、髪のダメージ具合によって、エアウェーブが向いているかは変わってきますので、美容師さんと相談しながら、どのパーマを選ぶか決めるようにしてくださいね。