一生独身でいることは、決して悪いことではありません。人生は結婚が全てではないですし、一生独身でいるメリットもあります。実際に、一生独身でいる人は、男性・女性共に年々増加してきています。
ただ、一生独身でいると決めたら、後悔しないように、それなりの覚悟が必要になります。
一生独身でいる男性・女性の割合と独身でいるメリット、一生独身でいることで後悔すること、必要な覚悟をまとめました。
この記事の目次
一生独身の男性・女性の割合
まずは、一生独身でいる男性と女性の割合を見ていきましょう。一体、どのくらいの人が一生独身で結婚しないのか気になりますよね。
生涯未婚率(一生独身)の割合
厚生労働省がまとめた「平成27年度版厚生労働白書」によると、2010年の生涯未婚率、つまり一生独身でいる人の割合は、次のようになっています。
・男性=20.1%
・女性=10.6%
出典:mhlw.go.jp
男性は5人に1人は一生独身。女性は10人に1人は一生独身。こう考えると、一生独身であることは、別に全然珍しいことではないんですね。
一生独身の男性・女性はこれからどんどん増えていく!
一生独身でいる人の割合は、男性で約20%、女性で約10%となっています。そして、一生独身の人の割合は、これからどんどん増えていくことが予想されています。
平成26年版厚生労働白書によると、今後の一生独身でいる男性・女性の割合は次のように予想されています。
出典:mhlw.go.jp
・2020年:男性=26.6%、女性17.8%
・2030年:男性=27.6%、女性18.8%
・2035年:男性=29.0%、女性19.2%
近い将来、男性は3割が一生独身、女性は2割が一生独身ということになるんです。さらに、この一生独身の割合が増えていったら、結婚する人の方が珍しくなるかもしれませんね。
一生独身でいる3つのメリット
一生独身でいる人の割合が増えているのは、結婚することにメリットを見いだせず、一生独身でいたほうが良いと思う人が増えているからです。
結婚したいと思っていても、出会いがないから結婚できないという人もいると思います。でも、本気で婚活して、とりあえず誰でも良いから結婚したいと思えば、ほとんどの人は結婚できるはずです。
そこまでして結婚したくない、妥協してまで結婚するメリットが見いだせない。それなら、一生独身でいたほうが良いと思えるから、一生独身でいる人が増えているのです。
では、一生独身でいるメリットには、どんなものがあるのかを見ていきましょう。
時間もお金も自由になる
一生独身でいるメリットは、時間もお金も自由になることです。結婚したら、相手に合わせて生活しなくてはいけません。子どもができたら、尚更ですよね。
結婚して家族ができると、お互いに協力し合って、譲り合って生活しなくてはいけないので、好きな時間に寝て、好きな時間に起きて、やりたいことをやる。お金も自分で稼いだものは好きに使う。ということはできなくなります。
でも、独身でいれば、自分の時間は自分の好きなように使うことができます。自分で稼いだお金は自分で好きなように使うことができます。
結婚した人が疲れているのに家族サービスをしていたり、お小遣い制で過ごしている様子を見ると、「一生独身のままで良いわ」と思えてくる人が多いのです。
自由に恋愛できる
一生独身でいるメリットの2つ目は、自由に恋愛できることです。結婚してしまうと、配偶者以外の人を好きになって、恋愛することは許されません。
配偶者以外の人と恋愛すれば、それは不倫になってしまいますから。
「もうこの人以外は絶対に好きにならない」と確信があれば、結婚しても問題ないですが、どうしても気が多いタイプの人はいますよね。
すぐ人を好きになってしまうタイプの人です。そういう人は結婚すると、すぐに不倫をしてしまうことになります。不倫になれば、慰謝料だのなんだのという法的な責任がついて回ります。
でも、一生独身でいれば、あなたの好きに自由に恋愛することができます。相手も独身の人を選べば、たとえ二股をかけても、倫理的な問題はあるものの、法的な責任はありません。
だから、一生独身でいれば、いつでも自由に恋愛することができるのです。
縛られない人生
一生独身でいると、縛られない自由な人生を送ることができます。結婚すると、どうしても責任が生じますので、我慢しなければいけないことが多々出てきます。
あなたは本当は世界一周放浪の旅をしたいのに、配偶者と子どもがいるから、我慢して働かなければいけなくなります。
家族はあなたを支えてくれる存在でありますが、同時にあなたを縛る存在でもあるのです。一生独身なら、あなたがいつ会社を辞めても誰も文句を言いません。
一生独身でいる人が後悔する6つのこと
一生独身でいると、色々な自由を手に入れることができます。
時間の自由。お金の自由。恋愛の自由。人生の自由。
でも、一生独身でいることで後悔することもあるのです。一生独身でいる人が後悔する6つのことをご紹介します。
何のために生きているのかわからない
一生独身でいると、何のために生きているのかがわからなくなり、後悔する人が多いです。特に、定年退職をした後に多い後悔ですね。
独身の人は仕事一筋で生きている人が多いです。そして、その仕事が定年で終わってしまうと、ぽっかりと心に穴が開いたようになってしまうのです。
配偶者がいれば、配偶者と第二の人生を歩むことができます。子どもがいれば、子どもの幸せを願い、孫を見るのを楽しみに過ごせます。
でも、一生独身だと、何のために生きているのかわからなくなる。自分の人生は一体何なんだろう?自分が生まれてきた意味は何なんだろう?と疑問を抱き、虚しい気持ちになるのんです。
老後が寂しい
一生独身でいる人は、老後が寂しくて後悔する人が多いです。一生独身だと、老後は自動的に1人になります。
働いているうちは、まだ良いんです。毎日外に出て、誰かと会い、誰かと会話して生活していますから。
でも、定年退職後は丸1日外出せずに家の中にいて、誰とも話さずに1日を過ごすことが普通になります。
他人との接触は、コンビニやスーパーのレジでお金の受け渡しをする時くらい。
だから、一生独身でいると、あまりの老後の寂しさに耐えられず、後悔する人が多いんですね。
病気になっても誰も看病してくれない
一生独身でいる人が後悔する時は、病気になった時です。
病気になった時に、誰も心配してくれない。看病してくれない。ポカリやおかゆを買ってきてくれない。病院に連れていってくれない。
こういう現実に気づいた時、一生独身でいたことを激しく後悔するんです。若い時は、病気になることも少ないですが、年齢を重ねるにつれて、病気になることが多くなります。
しかも、入院する時には、保証人を立てなくてはいけなかったり、手術の同意書にサインをしなければいけない時に、一生独身の人は本当に困ってしまいます。
遠い親戚を頼らなくてはいけないため、「結婚しておけば良かった」と後悔することになるのです。
家族を作りたかった
一生独身でいる人が後悔する瞬間。それは、幸せそうな家族を見た時です。普段は家族なんていらない。一生独身で良いと思っていても、街中で幸せそうな家族を見ると、後悔することがあります。
また、会社で家族のステキな話を聞いたり、配偶者とのノロケ話を聞くと、「フン!私には関係ないし」と思いつつも、心のどこかで後悔することがあるんですね。
同年代の人と話が合わない
一生独身でいる人が後悔する瞬間は、同年代の友達が減っていくことです。男性も女性も、結婚すると、独身時代のように友達と遊ばなくなります。子供ができれば、なおさらそうです。
独身時代は毎日のように遊んでいた友達でも、どちらか一方が結婚して子供ができると、そうはいかなくなるのです。
そして、結婚して子どもができた人は、子どもの保育園や学校関係のママ友・パパ友と付き合うようになります。
だから、一生独身の人は同年代の人の友達が減っていって、「結婚あるある」や「子育てあるある」の話にもついていけなくなります。
そうすると、自分1人だけが取り残されてしまったように感じて、一生独身でいると決めたことを後悔するようになるのです。
両親に申し訳ない
一生独身でいる人は、両親に対して申し訳ないという気持ちになって結婚しなかったことを後悔することがあります。
自分が結婚しないことで、次の世代につなげなかったこと。両親に孫の顔を見せることができなかったこと。こういうことで、一生独身でいることを後悔してしまうことがあります。
特に、ご両親から孫の顔が見たいと言われたり、親せきや近所の人のお孫さんの話をされたりすると、「あぁ、申し訳ないなぁ。結婚しておけば良かったかなぁ」と後悔してしまうのです。
一生独身でいると決めた時に必要な6つの覚悟
一生独身でいると決めることは、全然悪いことではありません。結婚がすべてではないし、どんな生き方が正解・不正解という答えはないからです。
どんな生き方をするのかを決めるのはあなた自身です。だから、一生独身と決めたら、それを貫くのは良いことです!
ただ、先ほど紹介した後悔をしないため、もしくは後悔を最小限にするためにも、それ相応の覚悟をしておく必要があるのです。
世間の目はちょっと厳しい
一生独身でいる人は、世間の目はちょっと厳しいことを知っておきましょう。一生独身でいることは、悪いことではありません。これは、間違いないことです。
でも、世間には偏見の目を持っている人がいるのも事実で、結婚しない人を物珍しい人のように見てきたり、「人格破綻者」のように扱ってくる人もいます。
だから、一生独身でいる人は、世間の目はちょっと厳しいことを知っておきましょう。
そして、できればその偏見の目をスルー出来る「スルースキル」も身につけておくと良いですね。
老後の寂しさに負けないメンタル
一生独身でいる人は、老後の寂しさは覚悟しておく必要があります。老後は1人で過ごすこと、誰とも会話しない日があることは覚悟しておかないといけません。
そして、その寂しさに負けないメンタルを身につけておく必要があります。
老後の寂しさをストレスに感じたら、そのうち「老人性うつ」になってしまうかもしれません。一生独身で、老人性うつになってしまったら、日常生活がままならないので、若い時から寂しさに負けないメンタルを磨いておく必要があるのです。
老後はお金を用意しておかなければいけない
一生独身でいることを決めた人は、ひたすら貯金をしておきましょう。老後のための資金をしっかり作っておかないと、あなたの介護は誰もしてくれなくなります。
だから、「あ、ヤバい。そろそろ一人暮らしは厳しいから、介護が必要かも」と思ったら、すぐに介護施設に入れるだけのお金を用意しておくのです。
良い介護施設に入れたら、入居者同士の交流もありますし、介護士さんとも話ができますので、老後に寂しいと思わずに済むんです。
そのためには、やっぱりお金。一生独身でいる人は、十分すぎるほどの老後の資金を貯金しておきましょう。
万が一のために頼れる人を作る
一生独身でいる人は、老後に頼れる人がいないことを覚悟しておかなければいけませんが、入院などでは、身元保証人が必要になることもあります。
その時の対策をあらかじめしておきましょう。身元保証人を作っておくことも、一生独身で生活していくためには必要なことです。
急病で緊急入院する時に、「保証人がいないから入院できない!」なんてことになったら大変です。
だから、例えば兄弟や甥・姪などにいざという時は保証人になってもらえるように頼んでおくと良いでしょう。
もし、誰もいないなら、行政書士や代理人サービスなどを利用すると、身元保証人になってくれますので、きちんと調べて、必要なら手続きをしておくようにしてください。
最終的には孤独死することも
一生独身でいるということは、老後は「天涯孤独の身」になるということです。
早いうちに介護施設に入る予定ならともかく、できる限り一人暮らしをしていたいという人は、最終的には孤独死する可能性があることは覚悟しておかなくてはいけません。
いくら健康で介護が必要ない状態と言っても、高齢になれば、突然心筋梗塞や脳梗塞、脳出血、大動脈解離などを発症するリスクはあります。
その時に、家族がいなかったら、誰にも気づかれずに孤独死してしまう可能性は十分にあるのです。
別に一生独身でなくても、孤独死するリスクはありますが、既婚者よりも一生独身でいた人の方が、孤独死のリスクは大きいことは覚悟しておかなければいけません。
生きがいを作る
一生独身でいる人は、若い時から生きがいを作っておくようにしましょう。生きがいを作っておかないと、何のために生まれてきたのか、何のために生きているのかわからなくなり、後悔してしまいます。
そうならないためにも、一人で生きていく覚悟をするためにも、生きがいを作っておくと良いでしょう。
できれば、「今だけ」ではなく、老後にもつながる生きがいが良いですね。趣味でも、スポーツでも、ボランティアでも何でもOKです。
自分なりの生きがいを見つけて、独身生活を謳歌するようにしてください。
一生独身でいる男性・女性の割合・後悔すること・覚悟についてのまとめ
・男性は5人に1人、女性は10人に1人に一生独身となっている
・一生独身でいるメリットは
「時間もお金も自由になる」「自由に恋愛ができる」「縛られない人生になる」
・一生独身でいる人が後悔すること
「生きる意味を見失う」「老後が寂しくなる」「病気になっても誰も看病してくれない」「家族を作りたかった」「同年代との話が会わない」「両親に申し訳なくなる」
・一生独身でいると決めた時にする覚悟
「世間の目の厳しさをスルーする」「老後の寂しさに負けないメンタルを付ける」「老後のためにしっかりと貯金をする」「身元保証人を作る」「孤独死を覚悟しておく」「なにか生きがいをつくる」
一生独身でいる男性・女性の割合と一生独身でいるメリット、後悔、覚悟をまとめました。一生独身でいることは、悪いことではありません。あなたがそうしたいなら、それがベストの選択だと思います。
無理して結婚しても、良いことはありませんから。ただ、一生独身でいるという選択を後悔しないためにも、きちんと覚悟を持って、必要なことは準備しておくようにしましょう。