脱毛サロンやエステなどで行われる脱毛の施術は、「光脱毛」と呼ばれます。また、「フラッシュ脱毛」ということもありますね。
光脱毛とは、どんな仕組みで脱毛ができるのか知っていますか?また、光脱毛をする時には毛周期を理解することが大切です。
光脱毛の仕組みと毛周期との関係、永久脱毛はできるのかどうかをまとめました。脱毛サロンやエステで脱毛をしたい人は、まずはこれを読んでください。
光脱毛で毛が抜ける仕組み
脱毛サロンやエステで行われる脱毛は、光脱毛と言います。光脱毛は、その名前の通り、光を当てることで、脱毛を促すものです。サロンやエステによっては、フラッシュ脱毛やフラッシュライト脱毛と言うこともありますね。
でも、光を当てるだけで脱毛ができるなんて、なんだかよくわからないですよね。光脱毛の仕組みを説明していきます。
光のエネルギーで毛の再生を抑える
光脱毛は、500~1200nmの広い波長の光を毛根に当てることで、毛根の再生力を弱めて脱毛をしていきます。
光でなぜ毛根の再生力を弱めることができるのか、それは光がエネルギーだからです。光はエネルギーですよね。強いエネルギーを細胞に当てれば、その細胞はダメージを受けますので、脱毛を促すことができるんです。
毛根には毛髪の再生力が備わっています。毛が抜けても、またすぐに生えてきますよね。あれは、毛根の再生力によるものです。
光脱毛はこの再生力を抑えることで、脱毛することができるんですね。
光脱毛って、肌に悪影響はないの?
光脱毛で1つ心配なことは、肌には悪影響がないかどうかということだと思います。
脱毛を促すほどの強いエネルギーが肌に当たったら、肌も傷めてしまいそうな気がするかもしれません。
でも、その心配は不要です。光脱毛では黒いものに反応して光が照射されるように設定されています。
毛根はムダ毛を黒くするためのメラニン色素を蓄えています。メラニン色素は黒い色素ですから、毛根にだけ光が照射されて、普通の肌には光が当たらないようになっています。そのため、肌に悪影響を与える心配はありません。
ただ、メラニン色素に反応するようにできているということは、日焼けをすると、肌にも反応して光が照射される可能性があるということになります。
日焼けをすると、皮膚にメラニン色素が作られるようになりますから。そのため、光脱毛の施術を受けている間は、日焼けは厳禁です。日焼けをしてしまったら、施術を受けられないことがあります。
無理やり施術を受けると、皮膚に光が照射されて、ヤケドをすることになってしまうんです。
また、白髪の人も光脱毛をすることはできません。白髪の人は、毛根でメラニン色素が作られなくなっているので、光が反応せずに照射されないんですね。
光脱毛とレーザー脱毛の違いは?
脱毛の方法として、光脱毛と似たようなものにレーザー脱毛があります。光脱毛は脱毛サロンやエステで行われるのに対し、レーザー脱毛は美容外科クリニックや美容皮膚科クリニックなどの医療機関で行われます。
光脱毛とレーザー脱毛の違いは、ずばりエネルギーの強さ・出力です。光脱毛は広い範囲の波長の光を照射しますが、レーザー脱毛は単一の波長の光を照射します。
レーザー脱毛は単一の波長の光を照射することで熱を集めるので、より強いエネルギーを毛根に照射することができるのです。そのため、光脱毛よりも効果が高く、脱毛回数が少なくて済みます。
ただ、光脱毛に比べて、レーザー脱毛はエネルギーが強い分、施術の痛みが強いことがデメリットです。
・レーザー脱毛=痛いけど効果は高い
このように覚えておくと良いと思います。
光脱毛をするなら毛周期を理解することが大切!
光脱毛をする上で、脱毛を効果的に進めるためには、毛周期を理解しなければいけません。毛周期を知らずに光脱毛をすると、思ったような効果が得られないこともあるのです。
毛周期って何?
光脱毛の効果を高めるためには、毛周期を理解する必要がありますが、そもそも毛周期とは何でしょうか?
■成長期
成長期は髪の毛が伸びていく時期です。毛根が毛細血管から栄養素を取り込んで、毛母細胞が活発に細胞分裂を繰り返し、髪の毛を成長させます。
■退行期
退行期は髪の毛の成長がほぼ止まってしまう時期です。
■休止期
休止期は髪の毛の細胞分裂が止まり、抜け落ちるのを待つだけになります。
毛髪は成長期、退行期、休止期を繰り返しながら生え変わっていくのです。
光脱毛は成長期にしか効果が出ない
毛周期がわかったところで、次は光脱毛と毛周期の関係について説明していきます。光脱毛は、成長期に行わないと意味がないのです。
成長期には毛根の毛母細胞が活発に働き、毛根にメラニン色素がたっぷりある状態ですので、光がメラニン色素に反応して、脱毛の効果が得られやすいのです。
一方で、退行期や休止期は毛根にメラニン色素が残っていませんから、光脱毛をしても、光が照射されずに、施術の意味が全くないのです。
だから、ムダ毛の成長期に光脱毛の施術を受けないと、毛根の再生力を抑制することができません。
そのため、光脱毛は毛周期を考慮して、成長期に合わせて施術を行うことになります。むやみに光を照射すれば良いというわけではないんですね。
部位別の毛周期一覧
毛髪の毛周期は、おおよそ2~3ヶ月程度とされています。ただ、部位によって毛周期は少しずつ異なりますので、少しでも脱毛効果を高めたいと思っている人は、部位別の毛周期をはアックしておきましょう。
・膝下=1ヶ月半~2ヶ月
・太もも=1ヶ月半~2ヶ月
・VIOライン=1ヶ月半~2ヶ月
これが全身の毛周期の目安になります。だから、光脱毛は2~3ヶ月おきに行うと良いとされているんですね。
脱毛サロンで、脱毛の予約を入れる時には、この毛周期を考慮しつつ、スタッフと相談して決めると良いと思います。
光脱毛で永久脱毛はできるの?
光脱毛を試用かどうか悩んでいる人の中には、「光脱毛は、本当に永久脱毛ができるの?本当にお手入れがいらなくなるの?」と疑問に思っている人もいると思います。
確かに、光脱毛は永久脱毛ができないという噂を耳にしたことがある人も多いと思います。では、本当のところはどうなのでしょうか?光脱毛で永久脱毛はできるのでしょうか?
その答えは、「できません」です。そもそも光脱毛では、「永久脱毛」という言葉を使うのは正しくないのです。永久脱毛と言ってよいのは、先ほどご紹介した医療用レーザー脱毛による脱毛と絶縁針による脱毛(ニードル脱毛)のみになります。
正しい意味での永久脱毛は、レーザーあるいは絶縁針によってしか実現しません。
光脱毛は、永久脱毛ができるわけではないのです。光脱毛は、あくまでムダ毛が生えてくるのを抑えるだけ、毛根の再生力を抑えるだけの効果しかありません。
体質によって光脱毛をしっかり行えば、ムダ毛のお手入れが全くいらない状態がずっと続く人もいます。実質的な永久脱毛ですね。
でも、光脱毛を受けた人全員が実質的な永久脱毛ができるというわけではありません。またムダ毛が生えてきてしまうこともあります。
もちろん、脱毛の施術を受ける前よりはムダ毛は減っていますが、それでもまた時々はムダ毛のお手入れをしなければいけないことがあるんです。
光脱毛とレーザー脱毛はどっちが良いの?
光脱毛は永久脱毛ができないと聞いて、じゃあ、光脱毛って意味がないんじゃないの?と思った人もいるかもしれません。
でも、そんなことはないんですよ。光脱毛は永久脱毛ではなく、不再生脱毛しかできませんが、施術を受ければ間違いなくムダ毛を減らすことができますし、ほとんどお手入れがいらなくなることが多いんですから。
また、光脱毛にはレーザー脱毛にはないメリットもあります。光脱毛とレーザー脱毛のメリットを比べてみましょう。
■光脱毛のメリット
・料金が安い
・痛みくなくマイルド
■レーザー脱毛のメリット
・効果が高く、短い期間で脱毛できる
・永久脱毛ができる
どちらが良いかはあなた次第です。なるべく安く済ませたい人や痛みに弱い人は光脱毛を選ぶべきですし、ちょっとくらい痛くても良いし、お金がかかっても良いから、とにかく確実に永久脱毛をしたいという人はレーザー脱毛を選ぶと良いでしょう。
光脱毛についてのまとめ
・光脱毛は「マイルドだけど効果が弱い」のが特徴
・光脱毛は「永久脱毛できない」が「不再生脱毛」ならできる
光脱毛の仕組みや毛周期との関係、光脱毛で永久脱毛はできるのかをまとめました。光脱毛はメラニン色素に反応する光を毛根に照射して、ムダ毛の再生を抑えることで脱毛を促します。
光脱毛はメラニン色素に反応しますので、メラニン色素が毛根にたっぷりある成長期に施術を行わないと、効果がありません。そのため、毛周期を考慮して、2~3ヶ月おきに施術を行うようにしましょう。
ただ、光脱毛は永久脱毛ができるわけではなく、ただムダ毛の再生力を抑えるためのものですので、またムダ毛が生えてくることがありますので、注意が必要です。
脱毛サロンやエステの光脱毛にするか、美容クリニックの医療用レーザー脱毛にするかは、それぞれのメリットをしっかり考えてから決めるようにしましょう!