ニキビができると、思わず潰したくなりますよね。ニキビを潰した後には、白い芯が出たり、白い膿が出たりします。また、血液や透明な液体が出てくることもありますよね。
ニキビを潰した後に出る白い膿や血、透明な液体の正体についてまとめました。また、そもそもニキビを潰して良いのかどうかを考えていきましょう。
ニキビを潰した後に出るものの正体は何?
ニキビを潰した後に出るものの正体って気になりますよね。ニキビを潰した後に出るものは、次の4つがあると思います。
・白い塊
・白い膿
・血液
・透明な液体
この4つのものの正体は、一体何なのか、なぜニキビを潰すと、これらのものが出てくるのかを確認していきましょう。
ニキビを潰した後に出る白い塊
ニキビを潰した後に、白い塊が出ることがありますよね。これは、白ニキビを潰した後にニキビの芯として出てくることが多いと思います。
また、炎症を起こしているニキビも、膿が出た後にニュルっと白い塊が出てくることもありますね。
この白い塊の正体は、ずばり皮脂です。白ニキビは毛穴に皮脂が詰まることで起こります。ということは、白ニキビを潰すと、その皮脂がニュルっと出てくることになります。
炎症が起こって膿が溜まっている黄ニキビも、膿の中にはニキビの原因となる皮脂が溜まっています。
そのため、ニキビを潰した後に出てくる白い塊は、ニキビの芯となる皮脂なんです。
ニキビを潰した後に出る白い膿
ニキビを潰すと、白い膿がドロっと出てくることがありますね。時々、やや黄色がかった膿が出てくることもあるでしょう。
化膿したニキビを潰すと、「膿」が出てくるのはなんとなく理解できるものの、膿はどんな成分が含まれているんでしょうか。
・皮脂
・白血球
・アクネ菌などの雑菌
・周囲の皮膚組織
ニキビを潰した後に出る白い膿は、ニキビの芯となる皮脂と白血球とアクネ菌の残骸です。皮脂は毛穴に詰まったニキビの原因となるものですね。
そして、皮脂が詰まった毛穴には、アクネ菌が増殖して、炎症を起こします。そして、身体には免疫機能がありますので、アクネ菌が増殖すると、アクネ菌をやっつけようとして白血球がニキビに集まり、アクネ菌と闘います。
さらに、炎症が起こると、周囲の皮膚組織にダメージを与えますので、ニキビ周囲の組織が崩壊して膿に混ざることもあります。
ニキビを潰した後の血はなぜ出るの?
ニキビを潰した時に、血が出ることもありますよね。ニキビを潰した後に、血が出るのはなぜでしょう?通常、ニキビができている毛穴には白い皮脂や白い膿しか溜まりません。血は溜まらないのです。
では、なぜニキビを潰すと、血が出ることがあるのでしょうか?それは、潰した時に、皮膚の毛細血管を傷つけてしまうためです。
ニキビを潰す時に、爪を立てて潰したりしていませんか?また、無理やり強い圧をかけてニキビを押していませんか?
そうすると、その圧力で毛細血管が破れてしまい、血が出るんです。ニキビを潰した時に血が出た場合は「やり過ぎた」、「本来は潰すべきではなかったニキビ」というケースが多いんです。
ニキビを潰した後の透明な液体って何?
ニキビを潰した後に、透明な液体が出てくることもありますね。無力透明のこともありますが、やや黄色がかった透明な液体のこともあります。
この液体は「浸出液」と呼ばれるものです。これは、炎症が起こっているニキビを潰して、白い膿と白い塊が出た後にじわじわ出てくることが多いと思います。
この浸出液は血管から染み出てきた液体です。炎症が起こると、浸透圧の関係で、血管から血液の水分が漏れ出てきます。そして、この浸出液は水のほかにグロブリンやアルブミン、フィブリノーゲンなどが含まれています。
キズから出てくるジュクジュクした液体は、滲出液といって細胞の成長や再生を促す「キズを治す成分」が含まれています。この滲出液は皮膚の自然治癒に重要な役割を果たします。
そのため、炎症が起こっているニキビを潰してしまった時に、透明な液体が出てくるのは、自然なことと言えるでしょう。
ニキビって潰して良いの?
ニキビを潰した後に出てくる4つのものの正体を説明しましたが、そもそもニキビは潰して良いのでしょうか?
ニキビの中でも、種類によって潰して良いものと潰すのはNGのものの2種類に分けることができます。
白ニキビや黒ニキビは自分で潰してもOK
自分で潰して良いものは、白ニキビや黒ニキビです。白ニキビは、皮脂が毛穴に詰まってしまったニキビで、黒ニキビは毛穴に詰まった皮脂が空気に触れて酸化して黒くなったものです。
この白ニキビや黒ニキビは、毛穴は詰まっているものの、まだ炎症が起こっていない状態です。
ニキビが炎症を起こす前の初期段階の状態なので、潰してもニキビ跡が残ってしまう心配はありません。むしろ、たまった皮脂をそのままにしておくと、それを餌にアクネ菌が増殖してしまうので、ニキビを治すためには早めにコメドを取り除いたほうが良いのです。
一方、黒ニキビも白ニキビが酸化して黒くなっただけなので、ニキビとしては初期段階。白ニキビと同じく、潰してしまっても問題ありません。
ただ、白ニキビや黒ニキビを潰すなら、清潔を保った状態で正しいやり方で潰さなくてはいけません。
<ニキビを潰して芯を出す方法>
- 1.入浴する。入浴して毛穴を開かせてから潰すと、簡単に芯を出すことができます。
- 2.入浴後にコメドプッシャーとピンセットを消毒する。
- 消毒しないと、雑菌が毛穴に入り込み、炎症を起こす可能性があります。
- 使う前は、きちんと消毒して、清潔なものを使いましょう。
- 3.蒸しタオルを顔に当てて、さらに毛穴を開かせる
- 4.毛穴が開いたら、コメドプッシャーを優しく押し当てて、ニキビの芯を出しましょう。
- 5.ニキビの芯が出てきたら、ピンセットでニキビの芯を取り除いてください。
- 6.ニキビの芯が出たら、もう一度顔を軽く洗って、冷やした化粧水で毛穴を引き締めます。
また、もし白ニキビや黒ニキビを潰した時に、血が出たら、それは圧のかけ過ぎです。血が出てしまったら、ニキビ跡が残る可能性があります。
次回からは血が出ない程度の圧をかけて、それでも芯が出てこないようなら、潰すのは諦めましょう。
赤ニキビや黄ニキビは皮膚科へ!
次は、赤ニキビや黄ニキビです。赤ニキビや黄ニキビは、どうしても潰したいなら、皮膚科で潰してください。自宅で潰すのは止めましょう
赤ニキビや黄ニキビまで悪化してしまったら、潰すとニキビ跡が残ってしまうおそれがありますので絶対にやめてください。
<皮膚科で行うニキビの芯の出し方>
1.皮膚を消毒する
2.針やレーザーなどでニキビの表面に細かい傷をつける
3.面皰圧出器を使って、ニキビの芯を押し出す
「ニキビの治療というと、健康保険の適用外になるんじゃないの?」とか「治療費が高そう」というイメージがあるかもしれませんが、面皰圧出術は、健康保険が適用されますので、治療費はそれほど高くありません。
費用も健康保険の範囲内であり、少額で済むことも、面ぽう圧出術の大きな魅力と言えます。
自分で無理やり潰してしまうと、ニキビ跡が残ってしまうことが多いので、赤ニキビや黄ニキビは自分で潰さずに、必ず皮膚科で潰すようにしてください。
ニキビを潰した後に出る膿・血についてのまとめ
・ニキビを潰したあとに出てくる膿「白血球とアクネ菌の残骸」
・白ニキビや黒ニキビは自分で潰してもOK
・赤ニキビや黄ニキビは皮膚科で診てもらう
ニキビを潰した後に出る白い塊や膿、血、透明な液体の正体やニキビは潰して良いのかどうかをまとめました。
そもそも、ニキビは炎症を起こしている場合、自分で潰すとニキビ跡が残ってしまうことが多いので、自分で潰すのではなく、皮膚科で潰すようにしましょう。
一度ニキビ跡ができてしまうと、それが目立たなくなるのに、長い年月が必要なことが多いので、ニキビを無理に潰すのは絶対にやめてくださいね。