頭皮にできものができた場合、「これってニキビかな?」、「どうやって治せば良いんだろう?」と疑問に思いますよね。何より、頭皮のできものは痛かったり、かゆかったりします。
頭皮のできものの種類や原因、頭皮のできものやニキビの対策方法をまとめました。
頭皮のできものの5つの種類
頭皮にできものができると、痛かったりかゆかったりしますよね。頭皮できるできものは、1種類だけではありません。
頭皮にできるできものには、どのような種類があるかを説明していきます。
ニキビ
頭皮のできものの1つ目は、ニキビです。ニキビができるのは、顔だけではありません。頭にもできます。顔の皮膚と頭皮はつながっていますので、頭皮にもニキビができるんです。
頭皮のニキビは、毛穴に皮脂や角質が詰まることが原因です。毛穴に皮脂や角質が詰まって、マラセチア菌が増殖して炎症を起こすのです。
顔のニキビの原因菌はアクネ菌ですが、頭皮のニキビはマラセチア菌というカビの一種が原因でできることが多いんです。
粉瘤
頭皮のできものの2つ目は、粉瘤です。粉瘤とは表皮にできる良性の腫瘍で、垢などの老廃物が表皮にできた袋の中に溜まることでできます。アテロームとも呼ばれるものですね。
粉瘤は体のいたるところにできますので、頭皮にもできることがあります。頭皮など毛の多いところにできる粉瘤は、外毛根鞘性嚢腫や多発性毛包嚢腫などと呼ばれることもあります。
粉瘤は感染し炎症を起こすこともあります。
脂漏性皮膚炎
頭皮のできものの3つ目は、脂漏性皮膚炎です。脂漏性皮膚炎は、毛穴からの皮脂の分泌が過剰になることで起こる皮膚炎です。
頭皮はTゾーンの2倍もの皮脂腺が存在しますので、もともと皮脂の分泌量が多い部位です。そこにさらに皮脂の分泌が過剰になると、常在菌のマラセチア菌というカビが皮脂をドンドン分解して、脂肪酸という刺激物を作り、それが頭皮の刺激になって炎症を起こします。
ニキビや粉瘤のように1つだけポツっとできるできものではなく、脂漏性皮膚炎のできものは、湿疹のようにプツプツと広がることが特徴です。
また、かゆみや赤みも伴い、フケのようにかさぶたができることもあります。
接触性皮膚炎
頭皮のできものの種類、4つ目は接触性皮膚炎です。接触性皮膚炎はシャンプーなどが頭皮に合っていない場合、それが刺激になって起こる皮膚炎です。
この接触性皮膚炎のできものは、紅斑と呼ばれる赤いブツブツが広がったり、小さな水ぶくれができることが特徴です。
アトピー性皮膚炎
頭皮にできるできもの、最後はアトピー性皮膚炎です。アトピーの人が頭皮にできものができたら、アトピー性皮膚炎の可能性が高いです。
アトピー性皮膚胃炎のできものは、紅斑と呼ばれる赤いプツプツが特徴で、強いかゆみを伴います。それをかきむしってしまうと、そこから感染を起こして、大きなできものが生じることもあります。
頭皮にできものができる5つの原因
頭にできものができる原因について説明していきます。ご紹介したような5つの種類のできものができる原因には、どんなものがあるのででしょうか?
ストレス
頭皮にできものができる原因の1つ目は、ストレスです。ストレスが溜まると、皮脂の分泌が増えてしまうんです。
ストレスが溜まると、交感神経が優位になることで、男性ホルモンの分泌量が増加します。男性ホルモンは皮脂の分泌を促進するホルモンですので、頭皮の皮脂が増えてしまうんですね。
頭皮の皮脂が増えれば、ニキビや脂漏性皮膚炎によるできものができやすくなってしまいます。
頭皮の傷
頭皮のできものの原因の2つ目は、頭皮の傷です。ヘアピンでひっかいてしまったり、爪を立ててシャンプーをしたりすると、頭皮に傷ができてしまいます。そこから、雑菌が侵入すると、できものができてしまうんです。
このできものは、厳密には先ほどご紹介した5つのできものの中に分類できませんが、アトピーや脂漏性皮膚炎、接触性皮膚炎でかきむしってしまったり、ニキビを潰したことで、そこからさらにできものが悪化してしまうことはあります。
生活習慣の乱れ
頭皮にできものができる原因の3つ目は、生活習慣の乱れです。生活習慣が乱れると、交感神経が優位になったり、ホルモンバランスが乱れてしまします。そうすると、男性ホルモンの分泌が増えて、皮脂の分泌量が増えてしまうのです。
皮脂の分泌量が増えると、ニキビなどのできものができやすくなるのは、先ほど説明したとおりです。
また、生活習慣が乱れると、免疫力が低下して、アトピー性皮膚炎が悪化しやすくなったり、皮膚炎やニキビもできやすくなります。
食生活の乱れ
頭皮のできものの原因は、食生活が乱れているケースもあります。食生活が乱れて、脂質ばかり摂取していると、皮脂が増えてしまいます。
皮脂は脂質が主成分ですから、脂質を摂れば皮脂の分泌量が増えるのは当たり前のことですね。
皮脂の分泌量が増えれば、頭皮にニキビが増えたり、脂漏性皮膚炎になってしまったりします。
間違ったヘアケア方法
頭皮にできものができる原因の5つ目は、間違ったヘアケアをしていることです。例えば、頭皮に合わないシャンプーや刺激が強いシャンプーを使っていると、接触性皮膚炎になって、できものができてしまいます。
また、きちんと汚れが落ちていないと、ニキビができやすくなりますし、脂漏性皮膚炎になりやすいんです。
爪を立てて洗っていたら、頭皮に傷ができて、できものができやすくなりますし、髪の毛を乾かさないで寝てしまったら、頭皮に雑菌が繁殖しやすくなりますので、ニキビができやすくなりますね。
頭皮の日焼け
頭皮のできものの原因の最後は、頭皮の日焼けです。頭皮の紫外線対策をせずに、頭皮が日焼けすると、頭皮が乾燥したり、やけどした状態になってしまいます。
頭皮が乾燥すると、脳は「水分が足りないなら、皮脂で潤そう!」と思って、皮脂の分泌量を増やしてしまします。
また、乾燥したり、軽いやけどを負った状態の頭皮は、バリア機能が低下しています。そうすると、ちょっとした刺激にも炎症を起こしますので、できものができやすくなるんですね。
頭皮にできものやニキビができた時の7つの対策
頭皮にできものやニキビができた時には、どうすれば良いのでしょうか?できものを放っておくと、痛みが強くなったり、できものが大きくなったり、複数できてしまったりしますので、正しい対策を確認しておきましょう。
触らないようにする
頭皮にできものやニキビができてしまったら、一番大切なことは触らないことです。頭皮にできものができると、つい気になって触りたくなりますよね。特に、頭皮は鏡を使っても、なかなか目でできものやニキビの様子を観察できないので、どうしても手で触れて確認したくなるんです。
ただ、頭皮のできものやニキビは、手で触らないようにしましょう。手には雑菌がたくさん付着しています。目には見えませんが、一見きれいに見えても、雑菌がたくさんついているんです。
その手でできものを触ったら、できものは感染を起こして、さらに悪化してしまいます。そのため。頭皮のできものはできるだけ触らないようにしてください。
低刺激のシャンプーを選ぶ
頭皮にできものやニキビができている時には、いつも使っているシャンプーから、低刺激のシャンプーに変えましょう。
頭皮にできものやニキビができている時には、できるだけ頭皮に負担をかけないようにしなければいけません。
もしかしたら、シャンプーの刺激が強すぎて、接触性皮膚炎によるできものができているのかもしれません。
そのため、低刺激のシャンプーに変えてください。アミノ酸系シャンプーがおすすめです。アミノ酸系シャンプーは頭皮に優しい低刺激の成分で作られたシャンプーですので、汚れを落としつつも、頭皮を労わることができます。
ヘアケア方法を見直す
頭皮にできものができた時の対策、3つ目はヘアケア方法を見直しましょう。
頭皮にできものができた原因は、あなたのヘアケア方法が間違っているからかもしれません。
■シャンプー
シャンプーはよく泡立ってて優しく洗うことが大切です。泡立てることで、ゴシゴシとこすらなくても、泡の力で頭皮の汚れをきちんと落すことができるんです。
髪の毛にホコリがたくさんついた状態では、シャンプーをたくさん使っても、なかなか泡立ちません。
まずはシャンプー前にブラッシングをして、さらにぬるま湯でよくすすいでから、シャンプーを軽く手のひらで泡立ててからシャンプーをするようにしましょう。
シャンプーをする時には、指の腹を使って、優しくマッサージをするようにしてください。特に、できものやニキビができている部位は、直接触れずに、泡で洗うような気持ちで洗うと良いでしょう。
■タオルドライ
タオルドライは、頭皮を拭くというよりも、髪の毛を押さえるようにトントンと水分をふき取るようにしてください。
■ドライヤー
シャンプーの後は、必ずドライヤーを使って髪の毛を乾かしましょう。濡れたままで寝てしまうと、頭皮が蒸れて、雑菌が繁殖して、できものができやすくなってしまいます。
そのため、しっかりと乾かしてから寝ることが大切です。
■トリートメントやスタイリング剤
洗い流さないタイプのトリートメントやスタイリング剤は、つけすぎないようにしてください。できれば、できものができている部位は避けたほうが良いでしょう。
できものやニキビにトリートメントやスタイリング剤がついてしまうと、炎症が悪化してしまうことがあります。
また、髪の毛がべたついてしまうと、頭皮が蒸れてしまって、マラセチア菌などの雑菌が繁殖し、できものやニキビが悪化したり、さらにできやすくなってしまいます。
そのため、できものができている時には、洗い流さないトリートメントやスタイリング剤は控えたほうが良いでしょう。
食事に気を付ける
頭皮にできものができた時の対策、次は食事に気を付けることです。まずは脂質を控えめにしつつ、炭水化物やタンパク質、脂質(控えめ)、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂取してください。
その上で、次のような栄養素を積極的に摂りましょう。
・ビタミンA
・ビタミンB群
・ビタミンC
・ビタミンE
・ポリフェノール
・オメガ-3脂肪酸
これらの栄養素は頭皮の健康を保つために必要です。特に、頭皮にニキビができている人は、ビタミンB群を積極的に摂取しましょう。サプリメントを利用しても良いと思います。
ストレスを溜めない
頭皮にできもの・ニキビができている人は、ストレスを溜めこまないようにしましょう。ストレスは皮脂を増やしてしまいます。
ストレスを感じたら、こまめに発散しましょう。自分なりのストレス解消法を見つけておくことをおすすめします。
特に、頭皮にニキビが常にできている人、アトピー性皮膚炎からできものができている人は、ストレスが原因の可能性があります。
ストレス源がなくなると、自分でもビックリするくらいニキビやできものがキレイになることがあります。
睡眠はしっかりとる
頭皮にできものやニキビができている時には、睡眠はしっかりとりましょう。質の高い睡眠をとると、自律神経・ホルモンバランスが整いますので、皮脂の分泌量が適正になります。
また、質の高い睡眠をとると、成長ホルモンがドバドバ分泌されます。成長ホルモンが分泌されると、肌・頭皮のターンオーバーが促されますので、ニキビやできものが治りやすくなりますし、できにくくなります。
質の高い睡眠は、免疫力をアップさせることもできますので、アトピー性皮膚炎の症状も緩和できるといいうメリットもあるんです。
質の高い睡眠をとるためには、次のことに気を付けてください。
・照明や室温、騒音に注意する
・寝室にスマホは持ち込まない
・就寝3時間前には夕食を食べ終える
・入浴をして、体を温めておく
・就寝前にリラックスタイムを作る
このようなことをしておくと、ぐっすり眠ることができると思います。
皮膚科を受診する
頭皮にできものやニキビができた時には、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。ニキビにしても、接触性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、粉瘤にしても、何らかの治療が必要なことがあります。
皮膚科に行って、外用薬や内服薬をもらうと、すぐにきれいになることが多いです。できものに悩んで、「なかなか治らない」と試行錯誤しているなら、皮膚科を受診してしまったほうが、間違いなく早く治すことができます。
できものの炎症がひどくなると、なかなか治らなくなったり、炎症が広がって、頭皮全体にできものができてしまう可能性もあります。
そうならないためにも、早めに受診しておいた方が良いでしょう。
頭皮のできものの種類と原因・治し方についてのまとめ
・頭皮のできものの種類
「ニキビ」「粉瘤」「脂漏性皮膚炎」「接触性皮膚炎」「アトピー性皮膚炎」
・頭皮にできものができる原因
「ストレス」「頭皮の傷」「生活習慣の乱れ」「間違ったヘアケア方法」「頭皮の日焼け」
・頭皮のできものやニキビができた時の対策
「触らない」「低刺激のシャンプーにする」「ヘアケア方法を見直す」「食事に気をつける」「ストレスを溜めない」「睡眠を取る」「皮膚科を受診する」
頭皮のできものの種類や原因、できものやニキビの治し方をまとめました。頭皮にできものやニキビができてしまうと、気になってついつい触ってしまいますが、「触らない」ことが一番大切な対策になります。
また、ニキビやできものが悪化しそうな時には、早めに皮膚科を受診するようにしてくださいね。