最近は、結婚前に妊娠する「デキ婚」が増えています。デキ婚は珍しいことではありませんよね。また、ダラダラと長く付き合ってきたカップルにとっては結婚するきっかけとなるものですので、デキ婚だって悪いものではありません。
ところで、「妊娠をきっかけにして結婚する」ことを表す言葉には、「おめでた婚」、「できちゃった婚」、「授かり婚」という3つがありますが、この3つの言葉の定義の違いは判りますか?
この定義の違いを知って、きちんと使い分けるようにしないと、トラブルの原因にもなり得るんです。
この記事の目次
おめでた婚・できちゃった婚・授かり婚は状態はみんな一緒!
あなたは、「おめでた婚」、「できちゃった婚」、「授かり婚」という3つの言葉の定義をわかっていますか?
おめでた婚、できちゃった婚、授かり婚。この3つの言葉はすべて、「結婚する前に妊娠をして、その妊娠をきっかけに結婚したこと」を意味します。
結婚してから妊娠して、出産するのが一般的な順序とされていますが、妊娠してから結婚をするという、ちょっと順序が違ってしまった状態が、この「おめでた婚」、「できちゃった婚」、「授かり婚」の定義なんですね。
だから、ざっくりとした広義的な意味では、「おめでた婚」も「できちゃった婚」も「授かり婚」も全部同じ意味になるのです。
おめでた婚・できちゃった婚・授かり婚の定義の違い
では、つぎに「おめでた婚」、「できちゃった婚」、「授かり婚」の3つの言葉の定義の違いについて、細かく見ていきましょう。
国語辞書ではこの3つの言葉の定義は、みんな一緒であると扱われることが多いですが、ちょっとした意味の違いが出てくることもあります。
おめでた婚の定義
まずは、おめでた婚の定義から見ていきましょう。おめでた婚は国語辞書では、次のように定義されています。
妊娠が判明したことをきっかけとした結婚を意味する俗語。
おめでた婚は妊娠をきっかけにして結婚するという意味になりますが、「おめでた」というハッピーなニュアンスがある言葉を使っていることからもわかるように、前向きな意味、プラスの意味があります。
おめでた婚という言葉は、「結婚を前提に付き合っている状態で妊娠した」という時に使われることが多いですね。
つまり、「結婚する前に妊娠はしたけれど、結婚を視野に入れたお付き合いをしていたので、妊娠しても困ることはない。むしろ、妊娠が結婚へ踏み切る良いきっかけになった」という意味があるのが、「おめでた婚」という言葉なのです。
できちゃった婚の定義
次に、できちゃった婚の定義を考えていきます。このできちゃった婚という言葉は、「おめでた婚」や「授かり婚」という言葉よりも古くからあって、使われることも多いですね。
国語辞書では、できちゃった婚は次のように定義されています。
妊娠をきっかけに結婚に踏み切ること。「でき婚」などと略される場合もある。
「妊娠をきっかけに結婚に踏み切ること」。
辞書では先ほど説明した「おめでた婚」と同じ意味になりますね。状態としては同じなので、辞書でも同じ説明になるのは当たり前なのですが、このできちゃった婚とおめでた婚の定義には違いがあります。
できちゃった婚という言葉には、「まったく予想していなかった妊娠&望んでいなかった妊娠で結婚する」という意味が含まれます。
先ほどのおめでた婚の場合、「結婚を前提にしていた状態で妊娠した。妊娠しても困らない。むしろハッピー!」という意味が含まれていました。
でも、できちゃった婚には、「まさかの妊娠」、「結婚なんて全く考えていない状態での妊娠」をきっかけにして結婚したという意味が含まれているんです。
授かり婚の定義
最後に、授かり婚の言葉の定義を考えていきます。国語辞典では、授かり婚は次のように定義されていますね。
妊娠が判明したことをきっかけとした結婚を意味する俗語。
この国語辞典では、おめでた婚と授かり婚の言葉の定義は一字一句同じですね。もっと言えば、言葉の持つ意味・ニュアンスもおめでた婚と授かり婚は同じです。
授かり婚もおめでた婚と同じように、「結婚を前提にお付き合いをしていて、いつ結婚しても良いと思っていた。そんな中で妊娠が判明し、それをきっかけにして入籍した」という意味が含まれています。
おめでた婚と授かり婚は意味が同じですが、もう1つ同じ定義・同じ意味の言葉にダブルハッピー婚というものもあります。
ダブルハッピー婚とは「妊娠もハッピーだし、結婚もハッピー」という意味ですね。
言葉のニュアンスの違いには細心の注意を!
結婚前に妊娠して、それをきっかけに結婚することを表す言葉には、次の3つがあることを説明しました。
・できちゃった婚
・授かり婚
この3つは基本的な意味は同じですが、ニュアンスは大きく違います。ニュアンスを含めた定義は、次のようなものでしたね。
・おめでた婚、授かり婚=ハッピーな妊娠
できちゃった婚とおめでた婚&授かり婚には、この決定的な違いがあるので、これらの言葉を使う時には、この違いを理解して、細心の注意を払うようにしないといけません。
できちゃった婚はマイナスのニュアンスが強い
「おめでた婚」、「できちゃった婚」、「授かり婚」、この3つの言葉の中で、一番使う機会が多いのは「できちゃった婚」だと思います。
ただ、日常生活の中で気軽にできちゃった婚という言葉を使うのは、注意が必要です。
できちゃった婚という言葉は、マイナスのニュアンスが強く、「結婚前に妊娠した」ということに対する差別的なニュアンス、バカにしたニュアンスが含まれるケースが少なくありません。
できちゃった婚という言葉には、「計画性がなくてだらしない」というイメージも付きまといます。
できちゃった婚をした本人に、「あなたはできちゃった婚でしょ?」と言ったら、その人に「は?バカにしてるの?」のように激怒される可能性があります。
できちゃった婚をした本人は、心のどこかでできちゃった婚をしたことに対して、後ろめたさを感じているので、それを指摘され、しかもマイナスのニュアンスが含まれる言葉を使われると、イラっとして、逆ギレすることがあるんですね。
本人には「おめでた婚」か「授かり婚」を使うのが良い
できちゃった結婚をした人に、「できちゃった婚」という言葉を使うのはおすすめできません。マイナスの意味、ちょっとバカにした意味を含んでいるからです。
できちゃった婚をした本人には、「おめでた婚」や「授かり婚」という言葉を使いましょう。おめでた婚や授かり婚には、マイナスのニュアンスはほとんどありません。
このマイナスのニュアンスの有無が、「おめでた婚or授かり婚」と「できちゃった婚」の言葉の最大の違いです。
おめでた婚や授かり婚はハッピーなイメージがありますし、「妊娠していなくても、そのうち結婚していた」という意味も含まれていることが多いです。
だから、おめでた婚や授かり婚という言葉を使うと、バカにしたようなニュアンスはありませんし、妊娠&結婚を祝福しているように聞こえるのです。
できちゃった結婚をする本人に対しては、おめでた婚か授かり婚という言葉を使うようにしてください。
自分が授かり婚した場合はうまく使い分けを!
もし、あなたが授かり婚をした本人なら、「おめでた婚」、「できちゃった婚」、「授かり婚」という3つの言葉のどれを使うべきか迷うと思います。
これはケースバイケースですね。もし、それほど親しくない人と話す時に、授かり婚をしたことを説明しなくてはいけない場合は、「おめでた婚」か「授かり婚」を使ったほうが無難です。
ただ、仲が良い友達の前では、自分の状態をいう時には「できちゃった婚」という言葉をあえて選択したほうが良いこともあります。
「できちゃった婚」はマイナスのニュアンスがあるので、自虐の意味が含まれるようになります。
仲が良い友達の前で、自分で「おめでた婚」や「授かり婚」という言葉を使ってしまうと、友達に「頭がお花畑のバカ」と思われる可能性が高いです。
できちゃった結婚は決して悪い事ではないですが、「だらしない」のように悪いイメージを持っている人が少なくありません。
そのような人たちの前で、自分から「おめでた婚」や「授かり婚」というハッピー全開の言葉を使ってしまうと、さらにイメージが悪くなることがあるのです。
だから、あえて自虐の意味で、「結婚前に妊娠したことは恥ずかしいと思っています。」というニュアンスを伝えるためにも、自分では「できちゃった婚」という言葉を使ったほうが良い子音もあるのです。
おめでた婚・できちゃった婚・授かり婚の定義と違いについての総まとめ
・「おめでた婚」と「授かり婚」の定義は、前向きなニュアンスの意味がある
・「できちゃった婚」の定義は、予期せぬ妊娠や望んでいなかった妊娠の意味がある
・「できちゃった婚」は、マイナスのニュアンスが強いので安易に使わない
「おめでた婚」、「できちゃった婚」、「授かり婚」の言葉の定義やニュアンスの違いについてまとめましたが、いかがでしたか?
おめでた婚や授かり婚はハッピー感が強い言葉であり、できちゃった婚はマイナスのニュアンスがある言葉ですので、上手に使い分けをするようにしましょう。