NHKラジオ第一で放送されている冠番組「午後のまりやーじゅ」などでご活躍中の元グラビアアイドル・現タレントの山田まりやさん。
若い頃から元気で明るいキャラクターで、歯に衣着せぬ発言と空気を読む能力の高さで90年代後半頃はメディアで引っ張りだこの人気タレントの一人でした。
今から3年前の2013年、それまで10年もの間、難病の「クローン病」で闘病生活を送られていたことを告白したことで話題となったことをご記憶の方も多いのではないでしょうか。今回は「クローン病」の症状・原因・治療法についてまとめてみました。
この記事の目次
山田まりやさんのプロフィール
出典:http://entertainment.rakuten.co.jp/
名前:山田まりや(やまだ・まりや)
出身地:愛知県名古屋市中村区
生年月日:1980年3月5日
身長:153cm
体重:44kg
1996年芸能界にデビューした山田まりやさん。第1回ミスヤングマガジングランプリ受賞、フジテレビビジュアルクイーンオブザイヤーに選ばれるなど、デビュー直後から大きな賞を獲得し、グラビアアイドルとして活動をされていました。
数多くのバラエティ番組で活躍する一方、「ウルトラマンダイナ」「すずらん」などのテレビドラマや舞台で女優としても活躍。また、エッセイ「まりやルール」を執筆されるなど、グラビアアイドルの枠を越えた活躍ぶりでした。
2000年代中頃から、以前ほどメディア露出が見られなくなった山田さんですが、2007年の大胆な写真公開はかつてのグラビアアイドル時代を知る男性たちに驚きと喜びを与えました。
出典:http://gossip-geinou.blog.so-net.ne.jp/
2008年2月、舞台俳優の草野徹さんと入籍。4年後、男児をもうけられています。
クローン病との闘病を告白
出典:http://www.rbbtoday.com/
タレントの山田まりや(33)が19日、東京・六本木の東京ミッドタウン内で行われた「IBDを理解する日制定PRイベント」に参加。自身がクローン病の疑いありと診断され、闘病していたことを明かした。
IBDとは主に大腸、または大腸及び小腸に原因不明の炎症を起こす難治性の炎症性腸疾患の総称で、潰瘍性大腸炎と、クローン病の2つの疾患を指す。
「体の異変に気がついたのは’03年。東京・日比谷の『芸術座』の舞台に出ているときでした。その日の舞台を終えたあと、共演者の方たちとよく食事や飲みに行ったりしたんですけど、そのときに貧血を起こしたような状態で倒れたことが何回かあったんです。
そして、千秋楽の前日、いきなりものすごい嘔吐と下痢に見舞われて。それも繰り返し繰り返し。しかも、かなり熱があって、もうフラフラの状態で病院に行きました」
その後、病院で盲腸の手術を受けた山田まりやさん。しかし、退院後も一向に体調は良くならず、さまざまな検査を受けて原因を探ったと語られています。
結局、当時かかっていた医師では原因がわからず、様子見という状態に。症状も治まったため、ロケ先の北海道へと出発した山田さん。
しかし、今度は胃がキリキリと痛み出し、冷や汗と脂汗が噴き出し、熱も40度近くになり、悪寒でガタガタと震える大変な事態に。急遽ロケを中断して病院へ行ったものの、やはり原因はわからないまま。
とりあえず解熱剤などを処方され、以前盲腸の手術を受けた病院へ。そこで改めて精密検査を受けたところ「クローン病」の可能性を指摘されたそうです。
山田まりやさんが患ったクローン病の症状
出典:https://www.kitasato-u.ac.jp/
クローン病とは?
クローン病は比較的若年で発症することの多いとされる原因不明の疾患で、厚生労働省が定める特定難治性疾患(難病)の1つとされています。
小腸や大腸に炎症を引き起こす疾患をまとめて炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease: IBD)と総称しますが、クローン病はその1つと考えられています。
主に先進国で見られる疾患で、上下水道の完備により清潔になっていること、食生活の欧米化などが原因の可能性が示唆されていますが、今だ解明はされていません。また、日本でも患者が急増している疾患の1つでもあります。
クローン病の症状
出典:http://medick.biz/
主な症状は、腹痛、下痢、血便などが挙げられます。
また、一度潰瘍ができてから治癒する中で腸が狭くなったりした場合、狭窄が発生し、腸閉塞を誘発する恐れもあるとされています。小腸が害されることによって、体重減少なども見受けられる場合があります。
クローン病では、腸管の全層に炎症が発生するため、発熱も比較的多く見られる症状の1つとされています。痔ろうや肛門周囲腫瘍という肛門の病気を併発する場合も多いです。
原因が解明されていない疾患のため、これといった確証ある特有の症状はありません。腹痛が続いていたり、下痢で腸炎の薬をもらっても改善しないなどの場合は、専門家を受信することが必要と言えます。
山田まりやさんが患ったクローン病の原因
出典:https://ibd-info.jp
現在、世界各国でクローン病の研究が行われていますが、未だ原因は不明とされています。
ただ、主に腸管の免疫が関係していることは多くの研究で明らかにされており、他に人種などの遺伝的要因や食事や生活習慣などの環境要因が考えられています。
クローン病は口から肛門まで、すべての消化管に炎症が起きる疾患であるため、炎症の部位によって症状は人それぞれ異なります。特効薬もないため、根治も難しいと考えられています。
嘔吐や下痢、貧血や高熱の症状がずっと継続するというものではなく、一時的に症状が軽くなったり、全く出ないといった寛解(かんかい)状態になることもあるため、周囲の方からの理解を得ることも難しい疾患とも言われています。
そのため、周囲の理解を得られなかったり、誤解を受けたりすることで、内に閉じこもって、一人で思い悩み苦しむ場合も少なく無いとされています。
山田まりやさんの場合は食生活が原因?
出典:http://jisin.jp/
若くして芸能界デビューし、バラエティタレントとしてお茶の間の人気者となった山田まりやさん。20代の頃は食レポ番組のロケなどで過食状態になることも多く、過酷なロケをこなされていたそうです。このことがクローン病の遠因となった可能性が指摘されています。
グルメ番組のリポートの仕事も、体重増に輪を掛けた。2軒続けての撮影で、試食の連続となることも少なくない。消化が追いつかず、徐々に体が重くてだるくなり、肩こりや背中の張り、むくみがひどくなった。
20歳を前に、テレビドラマの役者の仕事に恵まれた。スケジュールがハードになり、寝不足も加わって、日々の生活に余裕がなくなっていった。
引用:[女優・タレント 山田まりやさん]クローン病の疑い(2)腹痛、吐き気、悪寒で倒れる : yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)
山田まりやさんが患ったクローン病の主な治療法2つ
出典:https://www2.med.osaka-u.ac.jp
クローン病は、完治が困難な疾患の1つです。そのため、治療の目標としては病勢をコントロールすることによるQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上が見込まれることになります。
生物学的製剤による治療
現在では、生物学的製剤(抗TNFα受容体拮抗薬)が保険適用対象となったため、クローン病にも劇的な治療効果が得られるようになっています。患者さんの半数に使用されている製剤で、入院を要する人の割合は着実に減少傾向にあるとされています。
食事療法による治療
クローン病の場合、薬物療法と同じくらい重要と考えられているのが「食事療法(栄養療法)」です。そのため、食事には万全の注意が必要となります。
具体的には、肉類を控える、繊維質の食品(食物繊維豊富な食品)は避けるべきだとされています。逆に、推奨されているのは「低脂肪・低残渣」の食事と考えられています。
山田まりやさんも現在は、マクロビオティックや鍼治療、漢方や薬膳などを併用することで、食生活や体質を改善し、症状がかなり治まっていると語られています。
山田まりやさんの病気「クローン病」についてのまとめ
・クローン病とは、原因不明の慢性の炎症性腸疾患で国の難病指定にされている
・クローン病の主な症状
「下痢」「腹痛」「血便」など
・クローン病の原因は、いまだに原因不明
・クローン病の治療方法
「生物学的製剤」「食事療法」
元グラビアアイドルでタレントの山田まりやさんが闘病中の「クローン病」の症状、原因、治療法についてまとめてみました。
食の欧米化などによって日本人の間でも急増しているとされるクローン病。明確な原因は未だ解明されていませんが、先進国で生活水準が高いところほど発症率が高いとされているので、私たち日本人が気をつけなければならない疾患であると言えるのではないでしょうか。
過ぎたるは及ばざるがごとしといいますが、食事も生活のストレスも、何事もほどほどが一番ということのなのかもしれませんね。