幼いころから脳腫瘍や肺がんと闘い続けながらアイドルとして活躍した丸山夏鈴さん。
2015年5月にガンによりお亡くなりになられた際には、母校・江戸川大学の学園祭で彼女を偲ぶ展示会や音楽ライブが開かれ多くのファンが駆けつけました。
彼女の死因とされる肺がん、幼いころから患っている脳腫瘍などについて今回はまとめてみたいと思います。
この記事の目次
丸山夏鈴さんのプロフィールや最期の姿について
丸山夏鈴さんの経歴・プロフィール
出典:http://image.photohito.k-img.com/
名前:丸山夏鈴(まるやま・かりん)
出身地:福島県郡山市
生年月日:1993年8月2日
没年月日:2015年5月22日
小学2年のときに脳腫瘍が発見され、摘出手術を行ったという過去を持つ丸山夏鈴さん。
アイドルとしてデビューに至るまでに、中学2年次に1回、高校3年次に2回もの手術を受け、これまでに手術を受けた回数は実に7回にも及ぶとブログで語られていました。
アイドルを志したきっかけは「入院中にテレビで見たアイドルの姿に影響を受け、自分も彼女たちのようになりたいと思うようになった」という理由からであることが、ご本人のブログで語られています。
2012年、ミスiD2013のオーディションに、入院中ながら応募し一次審査を通過。審査期間中に芸能事務所Happy Strikeへの所属が決まり、夏頃からアイドルとしての活動を開始しました。
丸山夏鈴さん脳腫瘍の転移が発覚…最期の姿とは
出典:https://i.ytimg.com/
2013年の入院中、脳腫瘍が肺に転移していることが発覚。治療を続けたものの手術困難な状態で、病状は次第に悪化。
14日付のブログは「日曜日に退院しましたが」のタイトルで、10日に退院したことを報告。「1ヶ月半の入院生活で体力が衰えてしまって、家での生活がつらいです!誰かがいないとたてません。
せっかくの栄養を捨ててしまうことになるけど苦しいからしょうがなくやっている肺の水抜きもしているので、さらに身体が…」と体のつらさを訴えていた。
その後も身体への負担を減らしながらアイドルとしての活動を継続されていましたが、2015年5月22日に容態が急変。脳腫瘍の転移による肺がんのため死去。満21歳という若さでの死でした。
彼女が残した最後の言葉などが泣けると話題になっています。
2015年5月14日に投稿されたブログ。
最近眠れなくて
睡眠不足です
なんか、寝たらこのまま死んじゃうんじゃないのかって怖くなったり。みんなの前ではアイドルでいたいけど、
ガチ病人からの復帰はまだまだ時間がかかりそうです。時間なんて本当はないのに。
引用:日曜日に退院しましたが
その後、母親のツイッターにて闘病の様子が動画で投稿されていました。
チェリかめ (@cherryyukarin) | Twitter
丸山夏鈴さんが患った脳腫瘍の症状と治療法
出典:http://www.tokudai-ganrenkei.jp/
脳腫瘍は大きく分けると、他臓器のガンが脳に転移した転移性脳腫瘍と脳組織自体から発生する原発性脳腫瘍の2種類に分けることができます。
日本では、年間5万人以上の患者さんが転移性脳腫瘍を発症し、総数は6~12万人と推定されています。また、年間2万人以上の方が転移性脳腫瘍によって亡くなっています。
症状
頭痛、脳機能障害による麻痺、しびれ、発話障害など、ひきつけ(てんかん発作)、精神症状(記憶力低下や性格の変化)などがあるとされています。
治療法
ガンの種類や転移の場所によりますが、摘出手術、放射線療法、化学療法を組み合わせての治療が行われます。
丸山夏鈴さんの死因となった肺がんとは?その症状
出典:https://kokomed.jp
脳腫瘍との闘病中、1ヶ月ほど咳が続いて「おかしい」と感じ、レントゲン検査を受けた丸山夏鈴さん。当初夏風邪だと思っていたものが、実は脳腫瘍による肺がんへの転移であると判明したときのことを後にブログに綴られています。
咳が1ヶ月以上続いて、7キロぐらい痩せたので自分でもこれはおかしいと思いました。
ミスiD枠でTIFに出演し、翌日地元でのライブに出演した8月中旬、病院でレントゲンを撮ってもらうことになりました。
肺には白いものが写っていて、先生の話によると
脳の静脈を通ってがん細胞が肺に降りてしまい、そこから肺に降りた細胞が大きくなって呼吸がし辛くなっているとのことでした。
その説明を聞いて、「それって肺ガンですか?」って思ったけど言えなくて
ずっとディスプレイを見ているだけしか出来なくて、
「抗がん剤治療で出来るだけ進行を遅らせるように」「呼吸の苦しさを緩和しようね」など言われましたが、もしかして治らないのかなとこの時点で思いました。
私が『夏風邪』と思っていた症状は風邪ではなく、命に関わるものでした。
症状
出典:http://nagahamaclinic.com/
肺がんの初期症状には、丸山夏鈴さんがそうであったように、咳が出るというものが主なものとして挙げられます。
また、咳の他にも息切れや胸の痛み、喀痰・血痰、発熱などがあるとされています。
特に8週間以上咳が続くようであれば、肺がんを含む何らかの病気である可能性が高くなると考えられています。この他にも、全身の倦怠感、食欲低下、それに伴う体重減少などが見られます。
ただ、日本人の肺がんの多くでは初期症状は無症状であることが多く、健康診断などを積極的に行わない限り早期発見をすることは困難であると考えられています。
丸山夏鈴さんが患った肺がんの「転移」について
出典:http://www.ai-hosp.or.jp/
肺は、全身の臓器と血液で密接につながっているため、肺がんは他のがんと比較した場合に転移が多く見られるという特徴があります。
特に、小細胞がんの場合、早期からすでに転移が見られる傾向があるため、特に注意が必要とされます。
脳転移
肺がんの中で最も怖い転移とされるのが、脳転移です。多くの場合、血液を介して、脳の一番外側にある硬膜に転移します。
丸山夏鈴さんの場合は、幼少期から患っていた脳腫瘍が血管を通って肺に転移したとされているため、一般的な肺から脳への転移の逆のケースであることがわかります。
脳転移の場合、ろれつが回らなくなり会話が困難となる、まっすぐな歩行が困難となる、人格が変化してしまうなどの症状が現れるとされています。
骨転移
肺がんが転移しやすいとされる骨は、肋骨(ろっ骨)や胸椎、腰椎、骨盤や大腿骨などの身体の中心にある骨とされています。また、ひとつの骨にガンが発見されたときには、すでに複数の骨に転移をしてしまっていることが多いのが特徴です。
症状は、転移した先の骨の痛みや病的骨折、神経麻痺や喉の渇きなどが挙げられます。
肝臓転移
肝臓は、血液を通してガンが転移しやすいとされる臓器の1つです。また、肝臓は転移後も症状が現れにくいとされているため、発見が遅れがちであるという特徴があります。
ガンの進行につれて、腹部にしこりを感じたり、黄疸やむくみ、全身の倦怠感などの症状が現れ始めます。人によっては、だるくて全く動けなくなってしまうほどの重い症状を呈する場合もあります。
丸山夏鈴さんの死因についての総まとめ
・脳腫瘍の症状
「頭痛」「脳機能障害によるマヒ」「しびれ」「発話障害」など
・脳腫瘍の治療法
「摘出手術」「放射線治療」「化学療法」複数を組み合わせる
・肺がんの転移は、脳転移や肝臓転移などがある
肺がんは非常に進行が早いガンの1つであるとされており、他のガンと比較しても5年生存率は高いとはいえないのが正直なところです。
実際、丸山夏鈴さんも肺への転移が発覚してからは薬による治療を行いながらアイドルとしての活動を継続されていましたが、最終的には在宅酸素での自宅療養を医師から宣告されています。
私の場合、「いつでも入院できますからー」ってことだったので、ママに郡山から迎えに来てもらいしばらく入院する事になりました。
入院中レントゲン写真をもう一度撮り、改めて説明を聞いたのですが見せられたレントゲン写真は前に比べて全体が真っ白になっていました。
先生の説明では、
・進行のスピードが早い
・放射線治療は肺に負担を掛けてしまうので出来ない
・治ることは難しい
・でも抗がん剤は続けよう
・在宅酸素になってしまうけど退院して、やりたいことをやってくれ
とのことでした。
この説明の前にも、先生たちに「治らないのかな~?」と聞きましたが、どの先生も言いづらそうに「難しいかな~」と返ってきてました。
その後退院して、今は在宅酸素しながら生活を送っています。
以前放送された密着ドキュメンタリーの中で、過酷な治療にもかかわらず、一切つらい素振りを見せることなく気丈に振舞っていた丸山夏鈴さんの姿は、ファンのみならず視聴者の多くに勇気と希望を与えてくれました。
死の直前までアイドルであり続けた丸山夏鈴さんの勇姿は、彼女の死から1年が経過した現在も多くの人々の心に焼き付いています。