公認会計士の資格を持ち、著述家・評論家としても活躍されている勝間和代さん。
株式会社監査と分析の代表取締役としても活動し、また、中央大学大学院戦略経営研究科で客員教授も務められています。
実は勝間和代さんはADHD(注意欠陥多動性障害)を抱えていると言われています。今回は彼女が抱えているとされるADHDの特徴などについてまとめてみました。
この記事の目次
勝間和代さんのプロフィール
出典:marunews.com
名前:勝間和代(かつま・かずよ)
出身地:東京都葛飾区
生年月日:1968年12月14日
出身大学:慶應義塾大学商学部
最終学歴:早稲田大学大学院ファイナンス研究科
高校時代から公認会計士試験の勉強を始め、当時最年少記録であった19歳で2次試験に合格。その後、23歳で公認会計士としての登録が可能となる3次試験に合格された勝間和代さん。
2009年に研修(CPE)を受けなかったことで日本公認会計士協会から懲戒処分を受けたため、現在は公認会計士としての仕事はされておらず、著述家・評論家としての活動を中心に多数メディア出演などをされています。
これまでの職歴は、太田昭和監査法人(現:新日本監査法人)、アーサーアンダーセン、ケミカル銀行(現:JPモルガン・チェース)、マッキンゼー、JPモルガン証券といういずれも非常に狭き門の企業ばかりの輝かしい経歴となっています。
独立後は著作活動に注力し、2007年4月に発売した「無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法」や11月発売「お金は銀行に預けるな」などはビジネス書としては異例の10万部を突破する人気作品となったことが話題となりました。
2008年からは世界中の難民や被災民の教育支援・自立支援に向けたチャリティプログラムを開始するなど社会的意義の高い活動にも力を入れられています。
ADHDであることを公表
出典:http://kenko100.jp/
周囲の人からの指摘で自身のADHDに気づいたという勝間さん。
勝間さんは、子供の頃から自身をADHDと疑っていたわけではなく、大人になってから周囲の人々に指摘されて意識するようになったとのこと。さらに、ADHDのチェック項目を見てみると「自分の行動がそのまま書いてあった」。
勝間さんは若くして公認会計士試験に合格し、会計士として活動していたが、「細かい計算や伝票をめくるなどが全く向いていなかった。揚げ句の果てに決算書をなくしたことで、これは向いていないと実感して別の仕事に移った」とのエピソードを披露した。
勝間さんのオフィシャルブログでもADHDについて語られています。
最近ですと、ぼーーっと外にいて、家に戻ったら、パソコンと携帯にメッセージと着信の嵐が。なんだろう、と思ったら、友人との同窓会の打ち合わせをころころーーーっと忘れていました(カレンダーにはちゃんと記入してある)。
ネイルも年中、行き忘れるし、あと、困っているのが、先日、麻雀のプロリーグの対局を初めてしましたが、
「じっとして対局する」
「私語をせずに対局する」
というのがけっこうたいへん、ということもわかりました。あきらめて、イスを揺らしながら対局しています、同卓者の方、すみません。
まぁ、いちおう、社会生活が営めている限り、治療の必要性は微妙と言うことですが、うーーーむ、ほんとうにギリギリな気がします。
勝間和代さんが抱えているADHD(注意欠陥多動性障害)とは?その3つの特徴
出典:http://www.rubeusu-trend.com/
ADHD(注意欠陥多動性障害)は、正式には英語でAttention Deficit Hyperactivity Disorderと表記される障害で、不注意・多動性・衝動性の3つの症状を併せ持つ発達障害のことです。
文部科学省は次のようにADHDを定義しています。
ADHDとは、年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力、及び/又は衝動性、多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである。
また、7歳以前に現れ、その状態が継続し、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。
不注意
不注意の症状の具体的なものは以下のとおりです。
・忘れ物が多い
・途中でもほったらかしにしてしまう
・集中困難。自分の興味あるものに対しては異常な執着を見せる
・片付けや整理整頓が苦手
・注意が長続きせず、気が散りやすい
・話を聞いていないように見える
・忘れっぽく、物をなくしやすい
勝間さんも不注意の症状に悩まされたそうですが、それを補うことができる仕組みをつくることで日常生活は何とか送れているそうです。
私は出張の切符は、事前に受け取るとほぼなくします。そのため、必ず前日に受け取るようにし、受け取ったら、かばんから出さないようにしています。
なくし物も多いので、気に入った小物やIT機器などは、なるべく複数を買い、一つをなくしても、仕事や生活に支障が出ないようにしています。じっとしていることが苦手なので、国内の出張では、ある程度、自由に動ける電車を使うようにしています。
片付けができないことも、小さいころから自分を責めていましたが、もう、そういうものだとあきらめています。定期的に引っ越したり、掃除の専門の方にお願いしたりするようにしました。
多動性
多動性の症状の具体的なものは以下のとおりです。
・落ち着いてじっと座っていられない
・そわそわして身体が動いてしまう
・過度なおしゃべり
・公共の場などで静かにできない
勝間さんは多動性の症状にも悩まされており、麻雀のプロリーグでの対局中にじっとしていられないことが悩みであると語られています。
先日、麻雀のプロリーグの対局を初めてしましたが、
「じっとして対局する」
「私語をせずに対局する」
というのがけっこうたいへん、ということもわかりました。あきらめて、イスを揺らしながら対局しています、同卓者の方、すみません。
衝動性
衝動性の症状の具体的なものは以下のとおりです。
・順番が待てない
・気に障ることがあると乱暴になる
・会話の流れを無視して発言してしまう
・他の人のじゃまをしたり、遮って自分でやってしまう
おそらくですが、勝間さんは衝動性の症状にも悩まされているのではないでしょうか?以前出演されていた討論番組を拝見したことがありますが、会話の流れにそぐわない内容やタイミングの悪い発言が見受けられました。
勝間和代さんが抱えているADHDの治療法2つ
出典:http://oak-dev-academy.jp/
勝間さんのように、大人になって初めて診断を受けて治療を開始する場合、環境調整などの心理社会的治療と薬物療法があると考えられています。
心理社会的治療
1.暮らし方の見直し
・指示は簡潔にして記憶に保持しやすくする
・発言は時間を置いて行う
・計算や書類作成は他人に任せる
・してはいけないことをルールとして定める
・周囲のサポートに頼る
2.生活環境の見直し
・集中の妨げになる事柄をとりのぞく
・ひとりになれる場所を確保する
・道具を活用する
・予定は共有ボードに書き出して家族にサポートしてもらう
・必要な物は置く場所を定めて管理する
3.人間関係の見直し
・特性を説明し、面倒でも何度も注意してもらえるようお願いする。
・作業の締切日が近くなると一声かけてもらうよう頼む。
・過信して安請け合いせず、必ず相談をしてから返事をする。
薬物治療
成人におけるADHD治療には、主にアトモキセチンとメチルフェニデートという薬剤が使用されます。どちらも脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリンやドーパミンの不足を改善する働きをすると考えられています。
勝間和代さんの発達障害「ADHD」についての総まとめ
・ADHDとは、不注意と多動性、衝動性の3つを併せ持つ発達障害のこと
・ADHDの症状
「じっとしていられない」「物忘れが多い」「会話の流れを無視して発言してしまう」
・ADHDの治療法は、「心理社会的治療」と「薬物治療」の2種類がある
著述家で評論家の勝間和代さんが抱えているADHDの特徴などについてまとめてみました。
早口で行動的な姿から、典型的な外資系エリートと見られがちな勝間さんですが、自身が発達障害に悩まされていることもあってか、実際の彼女は他人に対してとても理解のある方であるように感じました。
メディアに出始めのころは「カツマー」と呼ばれる信者が発生するなど、過熱しすぎたブームの感がありましたが、現在の勝間さんはメディア露出は減らす一方で社会事業や慈善事業的な活動を盛んにされているようです。
元々、外資系企業のエリートであった彼女がこのような弱者救済的な活動にも身を投じるようになったことの背景には、もしかすると彼女自身がADHDという発達障害の当事者であることも関係しているのではないでしょうか?