2015年9月に胃がんにより32歳という若さでお亡くなりになられたフリーアナウンサーの黒木奈々さん。
青山葬儀場で執り行われた葬儀には、生前親交のあった気象予報士の真壁京子さんや同じ事務所のセントフォースに所属する中田有紀さんなどが参列し別れを惜しまれました。
黒木奈々さんは2014年9月に胃がんの手術を受けて闘病中とされていましたが、手術から1年での早すぎる死でした。今回は彼女の死因である「胃がん」の症状や原因などについてまとめてみました。
この記事の目次
黒木奈々さんのプロフィール
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名前:黒木奈々(くろき・なな)
出身地:鹿児島県鹿児島市
生年月日:1982年11月12日
没年月日:2015年9月19日
身長:172cm
小学生時代からアナウンサーを志し、県立鶴丸高等学校卒業後は「アナウンサーを多く輩出しているから」という理由で上智大学外国語学部フランス語学科に進学。
アナウンサー採用試験のため、1年間留年をして臨んだものの、在京キー局・地方局すべてに落選し、報道記者枠で2006年に毎日放送に入社されています。
報道記者として働いていたものの、翌年退社。退社後はオーディションを経て、TBSニュースバードのキャスターとして2011年まで活躍しました。
2014年3月末には「国際報道2014」のメインキャスターに就任。ようやく掴んだメインキャスターの仕事をこれから頑張ろうとしていたその矢先にその出来事は起こりました。
闘病生活。32歳の若さでの死。
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2014年7月27日、急性胃潰瘍によりレストランで倒れ緊急入院。検査の結果、悪性細胞が発見され、8月27日放送分以降休業することに。
9月10日には胃がんを患っていることを公表。公表前の検査では初期のガンと診断されたものの、その後再検査で病状の進行が判明。開腹手術での胃の全摘出が行われました。
10月の退院後も抗がん剤治療を継続し、翌年の本格復帰を視野に治療に専念することを表明していましたが、2015年7月の定期検査でリンパ節転移が発覚。闘病生活もむなしく、9月15日に胃がんによりお亡くなりになられています。
関係者によると、最期を看取ったのは両親だそうです。
黒木奈々さんが患った胃がんとは?その特徴
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胃がんは、胃壁の最も内側にある粘膜内の細胞が、何らかの原因によってガン細胞となり、無秩序な増殖を繰り返すことによって発生するとされるガンです。
胃がん検診などで発見できる大きさになるまでには、何年もの月日がかかると言われています。大きくなるにつれ、ガン細胞が胃壁の中に入りこみ、外側の漿膜やその外側を侵食し、近くの大腸や膵臓にまで浸潤(広がること)していくと考えられています。
細胞の分化度(細胞分裂を繰り返す内にさまざまな機能や形態を持つ細胞に変化する「分化」の進行度)は、分化型と未分化型に大別されます。
分化型は進行が緩やかで、未分化型は細胞の増殖が早いため進行が速い傾向があるとされています。分化型・未分化型ともに、スキルス胃がん(後述)になる可能性を含んでいるとされます。
スキルス胃がんとは?
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スキルス胃がんは、胃がんの約10%を占めるとされるガンで、女性や若年者に多いとされているガンです。
スキルス胃がん特有の症状はないこともあり診断は難しいとされており、腹膜播種やリンパ節転移の頻度も高いことから、治癒切除が困難で予後が悪い傾向にある「治療の難しい」胃がんであると考えられています。
黒木奈々さんを襲った胃がんもスキルス性胃がんであった可能性が高いとされているようです。
黒木奈々さんが患った胃がんの症状
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初期の段階でも腹痛を感じる方が稀にいますが、基本的には無症状のまま経過します。進行していても1/3の人が無症状のため早期発見が難しいとされています。
胃炎や胃潰瘍と同じ症状が現れることから、これらの病気によって検査を受けたことで胃がんが発覚するというケースが多々あります。黒木奈々さんも最初は胃潰瘍で緊急搬送されたことが後の胃がん発覚のきっかけとなりました。
食べ物の通過障害や食欲不振、吐き気や嘔吐、貧血、黒色便、体重減少などが見られる場合では、すでに進行性のガンになってしまっている可能性が高くなります。
黒木奈々さんの死因となった胃がんの原因5つ
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アルコール
アルコールは適量であれば問題ないとされていますが、過度の飲酒は胃に負担をかけてしまいます。
New York Timesの記事によると、これまでに行われたさまざまな研究において、適量の飲酒と死亡リスクにおける因果関係を証明したものはないとの意見もあり、適量であれば問題がないという従来の見解は、近年疑問符がつけられています。
「適量飲酒=長寿の源」はウソ? | ライフハッカー[日本版]
食事
野菜にはガン細胞のもととなる傷ついた細胞を修復する機能があるとされています。そのため、
野菜や果物の不足には注意が必要です。
塩分や香辛料の多い食べ物、熱すぎる食べ物、焦げ付いた食べ物などの胃を刺激するもののとりすぎも胃がんの原因になると考えられています。
胃には、食べたものを貯蔵して十二指腸に少しずつ届ける役割と消化を行う働きがあります。そのため、何を食べるかによって胃の状態が大きく左右されるといえます。
喫煙(タバコ)
タバコに含まれる有害物質の数々が胃の粘膜を刺激し、悪影響を及ぼすことは胃がんに限らず、その他のガンにおいても共通して言われ続けています。
ストレス
ストレスにより引き起こされる胃潰瘍や胃炎が繰り返されることで胃粘膜細胞が傷つけられてしまい、損傷部分の修復が追いつかなくなってしまうことで胃がんになる可能性が高まるとされています。
ヘリコバクターピロリ菌
ヘリコバクターピロリ菌は胃に取り憑いて炎症を起こすとされる菌です。
かつて上下水道の整備が充分でなかった時代に井戸水を飲む機会の多かった、現在の50歳以上の世代においては約70%もの人々がピロリ菌に感染していると考えられています。
とはいえ、ピロリ菌が胃がんの危険因子の1つであるというだけで、保菌者すべての方が胃がんを発症するというわけではありません。
ピロリ菌の存在を気にするよりも前に、これまでに挙げた食生活や飲酒、タバコ、ストレスなどの日常生活での解消可能な原因にこそ気を配るべきといえるでしょう。
黒木奈々さんの死因「胃がん」の症状と原因についてのまとめ
・胃の全摘出を行い、抗がん治療を行っていたが、2015年9月に32歳の若さで死去
・黒木奈々さんが患った胃がんは、日本でも死亡数の上位に上がるほどのガンの病気
・スキルス胃がんは、胃がんの10%を占めるガンで女性や若年者に多いといわれている
・胃がんの症状
「食べ物の通過障害」「吐き気や嘔吐」「貧血」「黒色便」「体重減少」
・胃がんの原因
「アルコールの過度な摂取」「塩分や香辛料の多い食べ物など胃を刺激する食事」「喫煙している」「ストレスによって胃粘膜細胞が傷つけれられる」「ヘリコバクターピロリ菌」
32歳という若さで胃がんのためお亡くなりになられたフリーアナウンサーの黒木奈々さん。
今回は彼女の死因とされる「胃がん」の症状や原因などについてまとめてみました。
生前に執筆された闘病記の中で「我慢強い性格が災いしたかもしれない」との言葉を残されていた黒木さん。彼女の経歴からも分かるとおり、その真面目で実直な人柄で多くの人々から親しまれた彼女の死は今現在も惜しまれ続けています。