「ヌーハラ」という言葉を聞いたことがありますか?ヌーハラは2016年の秋に生まれた造語です。ヌーハラとは何か?また日本人は外国人に対して、本当にヌーハラをしているのか、今後はどう対応すべきなのかを一緒に考えていきましょう。
ヌーハラの意味や論争、嘘なのか、海外のヌーハラでの注意点をまとめました。
この記事の目次
ヌーハラの意味は何?
「ヌーハラ」、この言葉を一度は耳にしたことがある人は多いと思います。「初耳!」という人はほとんどいないのではないでしょうか?
ヌーハラとは、ヌードルハラスメントの略ですね。このヌーハラという言葉は、2016年10月にTwitter上で生まれた言葉です。
ヌーハラとは、日本人がラーメンやソバ、うどんをズルズルとすする音が、外国人にとって不快に感じるハラスメント行為であるという意味ですね。
私たち日本人はラーメンやそばを食べる時に、ズズッとすすって食べますよね。「あの音が、外国人にとっては不快だから、音を立てて食べるべきではない!音を立てて麺類を食べるのは、ヌードルハラスメントだ!」、これがヌーハラです。
ヌーハラは、2016年10月にTwitterで「戦争法廃止の国民連合政府応援隊」というアカウントのユーザーが「今まで製麺業界の圧力で隠匿されてきたヌーハラを暴きます」として、13回に分けてヌーハラに関するツイートをしたことから、ヌーハラ論争が始まりました。
「欧米では音を立てずに食事することを子供の頃からしつけられてます。しかし日本では『ズズーズ』と野生動物のように音を立てて食べることを強制されます。それが欧米人からすれば差別以外の何物でもありません」
引用:「ヌーハラ」大激論! 外国人は本当に苦痛か…国内外のラーメン“すすり事情” (2/2ページ) – 政治・社会 – ZAKZAK
このようなことを「戦争法廃止の国民連合政府応援隊」というユーザーは主張しています。残念ながら、このアカウントは現在すでに削除されていて、当時のツイートを見ることはできません。
ヌーハラ論争はどんどん拡大!
この1人のTwitterユーザーが作った言葉である「ヌーハラ」。1人のTwitterユーザーのつぶやきが、予想以上の反響になり、ヌーハラ論争はどんどん拡大していきました。
「戦争法廃止の国民連合政府応援隊」というユーザーがヌーハラについてつぶやいたのは、2016年10月19日のこと。それから、どんどん論争は拡大していき、マスコミ各社が取り上げ始めました。
インターネットのニュースサイトで取り上げられるようになったのはもちろんですが、毎日新聞やフジテレビなど、大手マスコミでもヌーハラについて取り上げ、報道しています。
2016年11月16日には、フジテレビの「とくダネ!」でも取り上げられています。1人のTwitterユーザーが作った言葉が、1ヶ月以内に全国放送で取り上げられる。
いかに、ヌーハラ論争が拡大したのかがわかりますよね。フジテレビの「ユアタイム」で取り上げられた時には、キャスターの市川紗椰さんが「私は絶対にすすって食べる」と発言したことがネットニュースになったほどです。
これだけ一気にヌーハラ論争が広がったのは、麺をすする音に対して不快に感じている人が実際にいたと言えるのではないでしょうか?
そして、その一方で、ヌーハラはあり得ない、麺をすすって食べるのは日本の文化であると主張する人も多いからだと思います。日本人は麺類が好きですから、すすって食べることを否定されたことに憤った人が多いんですね。
麺をすする音が不快に感じる人が実際にいること。そして、日本人がいかに麺類が好きであるかを浮き彫りにしたのが、このヌーハラ論争なのではないでしょうか。
ヌーハラは嘘というより、個人的意見かも
では、ヌーハラは本当にあるのでしょうか?一部の人からは、「ヌーハラは嘘である。ヌーハラなんてない。」と言われています。
というのは、このヌーハラのツイートをした「戦争法廃止の国民連合政府応援隊」というユーザーは、明らかな左翼的考えを持っていて、考えが偏っているからです。それを、右翼寄りの人たちが、「ヌーハラなんて嘘だ!」といっているんだと思います。
現在、このユーザーのツイートは削除されていますので、Wikipediaからこのヌーハラに関するツイートの要約を引用します。
- ・ラーメンが外国人に受け入れられないのは、日本人が音を立てて麺を啜って外国人を差別しているからである。
- ・ラーメンの具として豚肉が使われていることはムスリムへの差別であり、世界中が怒っている。
- ・外国人の子供が、麺をすすれないことで学校でいじめを受けている。
確かに、ちょっと偏った考えと言えるかもしれませんね。ラーメンは外国人にも人気ですよね。日本のラーメン屋さんが海外進出して、現地で人気店になっているのは、よくあることです。
また、ラーメンの具に豚肉が使われることがムスリムへの差別なら、ムスリムのために世界中から豚肉料理を排除しなければいけません。
また、麺をすすれないからって、学校でいじめを受けるというのは、さすがにちょっと大げさです。
このようなことがあるので、ヌーハラは嘘だ!という意見が出てくるのです。まさに、論争ですよね。ただ、現実に麺をすする音を不快に感じる外国人がいるのは事実です。
出典:fujitv.co.jp
欧米人は食事のマナーには厳しいですし、自分たちの文化に「麺をすする」というものがないので、どうしても不快に感じてしまうんですね。
一部の欧米人にとっては、麺をすすることが「行儀が悪い」とか「ブタみたいだ」と感じるようです。
だから、ヌーハラは嘘とは断言できません。ただ、ヌーハラ自体はあるものの、先ほど引用したような考えはあまりにも偏りすぎているので、あくまで個人的な意見としてとらえるのが無難なのかなと思います。
麺をすするのは日本の文化
ヌーハラは大きな論争となり、最初のツイートから1年経った今でも、どうすべきなのかという論争は残っています。
ここからは、あくまで私の意見になりますが、日本にいる限り、ヌーハラは気にしなくて良いのではないかと思います。麺類をすすって食べるのは、日本の伝統的な文化です。
そして、多くの日本人は、麺類をすすって食べていますし、これからもすすって食べたいという人はたくさんいます。それなら、外国人が不快に思うからといって、麺類をすするのを止める必要はないと思います。
だって、日本は日本人の国なんですから、外国人に遠慮して、自分たちの文化を変える必要はないと思うんです。それに麺をすすって食べると美味しいですよね。
空気を一緒に口の中に入れて、鼻から出すことで風味を感じることができますし、スープも一緒に入るので美味しいです。熱々のラーメンやソバはすすることで、冷ます効果もありますよね。
だから、麺類をすするのは、ある意味合理的な食べ方です。
確かに、日本にいる一部の外国人は、麺をすする音を不快に感じるかもしれません。でも、外国人が不快に感じるからといって、自分の文化を変えるべきか?というと、それはおかしいですよね。
例えば、インド人の文化を例にとって考えてみましょう。彼らは、スプーンやフォークなどを使わず、手を使ってカレーを食べます。そして、左手を使って、トイレの後処理をします。
日本人からしたら、正直なところ手で食べるのは「ちょっと野蛮かも」と思いますし、トイレットペーパーを使わず、手でやるのは「不衛生じゃない?」と思いますよね。
でも、それがインド人の文化なんです。日本人の文化と違うからといって、インド人に対して、「その文化は不快だ。今すぐ止めろ!」というのは間違っていますよね。
自国の文化を大切にして、異文化を認めるような気持ちになれば、ヌーハラなんて気にする必要はなくなると思うんですが、どうでしょうか?だから、日本で麺類を食べる時には、ヌーハラは気にせずに、すすって食べて良いと思います。
海外旅行に行ったらヌーハラに気を付けたほうが良いかも…
さて、ヌーハラについて、いろいろ考えてきました。ヌーハラは確かに、一部の外国人にとっては麺をすする音を不快に感じることもあると思います。
でも、日本人の文化なのですから、そこまで気にする必要はありません。堂々と、麺をすすりましょう。日本人なら、自分たちの文化を大切にすべきですよね。自国で外国人に遠慮する必要はありません。
ただ、海外に出た時には話は別です。「郷に入っては郷に従え」という諺があるように、海外に行って、ズルズルと麺類をすすっていたら、それはヌーハラになる可能性があります。
だって、周りはみんな麺をすすらない外国人で、その土地は麺をすする文化がないところなのですから、そこで堂々と麺類をすすっていたら、それはヌーハラです。
だから、海外旅行に行ったら、麺をすするのは自重して、すすらずに食べるようにしましょう。もし、あなたが麺類大好きで、海外に行っても、ラーメンなどを食べたくなる。
またはパスタも、ついついすすってしまうという場合は、こちらのフォークを用意してみるのも良いかもしれません。
こちらのフォークはカップヌードルで有名な日清が開発した「音彦」というフォークです。このフォークは、麺をすするのを感知して、トイレの音姫のように音を流してすする音を消してくれるんだそうです。
ついつい麺をすすってしまう人が海外に行く時には、この音彦を持参すると、ヌーハラを気にせず、美味しく麺類を食べることができますよ!
ヌーハラの意味とヌーハラ論争・海外での注意点についてのまとめ
・ヌーハラは、日本人がラーメンやソバ、うどんをズルズルとすする音が不快に感じるハラスメント行為
・ヌーハラは、論争が拡大していきマスコミ各社が取り上げる事態に
・ヌーハラは、個人的に不愉快に感じるという意見が多い
・麺をすするのは、日本の文化なので無理に必要はないが、海外では配慮が必要
ヌーハラの意味やヌーハラ論争、海外での注意点などをまとめました。ヌーハラは1人のTwitterユーザーが作った言葉だったんです。そこから一気に論争が拡大していったんですね。
それにしても、ヌーハラは他人に気を使いすぎる日本人らしい言葉といえるかもしれません。ほかの国の場合だったら、ここまで論争にならなかった可能性が高いです。
海外ではヌーハラに気を付けるべきですが、日本国内だったら、そこまで気を使う必要はないのではないでしょうか?