アコースティックデュオ「羊毛とおはな」のボーカルを担当していた千葉はなさんがお亡くなりになられて1年以上が経過しました。
透明感のあるやわらかな歌声で人気を集めた千葉さんの訃報に、多くの人々から追悼のコメントが贈られました。
今回は彼女の死因とされる「乳がん」の症状などについてまとめてみました。
この記事の目次
千葉はなさんのプロフィール
出典:http://livedoor.blogimg.jp/
名前:千葉はな(ちば・はな)
出身地:富山県
生年月日:1978年1月31日
没年月日:2015年4月8日
2003年7月頃、インターネットのバンドメンバー募集サイトで知り合った千葉はなさんと市川和則さんの2人によって結成されたアコースティックデュオ「羊毛とおはな」。
2004年に活動を開始し、2007年にはヴィレッジヴァンガード限定でデビュー盤を発売。全国で3,000枚を売り上げました。
その後も国内外のライブ活動やCMソング、映画の主題歌を手掛けるなど積極的に活躍されていました。
乳がんを発症
2012年7月、乳がんを発症。発症後も歌手活動を継続していたものの、2014年5月に体調不良のため休養に入ることを発表。その後は活動を休止されていました。
羊毛とおはな・千葉はなが生前に残した、ファンへのメッセージ全文|Real Sound|リアルサウンド
活動休止中も療養の傍ら、北日本新聞で連載コラム「恋の処方せん」を執筆。また、ブログも頻繁に更新されていましたが、2015年4月8日午後2時、入院先の厚生連高岡病院にて死去。36歳没。死因は乳がんであったことが公式ブログで後に公表されています。
関係各位
誠に残念なお知らせです。
4月8日午後2時に「羊毛とおはな」のボーカル千葉はなが永眠いたしました。
2012年夏に乳癌と診断され早期発見ということで摘出後、一度は復帰し活動をしておりましたが2013年夏頃に再発が見つかり、その後は闘病しながら活動を続け10周年ライブなど成功させておりました。ただ、2014年の春頃から体力的にも厳しくなり長期療養という事になっておりました。今年に入り医師からもご家族へは余命を宣告され、最期は実家の富山にて旦那さんとご両親のご家族で幸せに過ごしていたと聞いております。
本人とご家族の意向により皆様には病状の報告を控えさせていただいており、ご心配をお掛けしてしまいました。
ここに謹んでご報告申し上げますと共に、故人の唄声を愛していただいたファンの皆様ならびに関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
尚、葬儀は故人の意志に従い、近親者のみの密葬にて一切を執り行いました。
平成27年4月11日
所属事務所 株式会社ルーシーケイ
所属レコード会社 株式会社エル・ディー・アンド・ケイ
引用:千葉はな、永眠「私の身体はなくなってももっとみんなの近くにいけるから悲しまないで」 | 羊毛とおはな | BARKS音楽ニュース
千葉はなさんが患った乳がんとは?その症状
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乳房には脂肪と乳腺組織とがありますが、乳がんはそのうち「乳腺」から発生するとされるガンで、脂肪から発生することはないとされています。
乳がんは他のがんと同様に、細胞の遺伝子異常が蓄積することによって発生することがすでに分かっています。また、発生・進行ともにホルモンに依存している点が特徴です。
主な初期症状3つ
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乳がんの代表的な初期症状は3つあるとされています。
1.しこり
乳がんに代表される症状です。こんにゃくの下に豆を置いて触ったような感覚に似ていると言われています。お風呂で石鹸などをつけて片手を軽く挙げ、指で滑らすように探ると見つけやすいとされています。
2.血性の分泌物
乳頭を絞ると、乳管内にできたガンによって血性の分泌物が乳頭から出てくることがあるとされています。このような場合には必ず乳腺外科を受信してください。
3.乳腺のひきつれ
手を挙げた際に、乳腺にひきつれを感じたら乳がん検診でなく乳腺外科の受診をすべきです。
症状
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乳房のしこり
しこりがあるからと言って、すべてが乳がんというわけではなく、痛みのあるしこりのほとんどは乳腺症と言われています。しかし、乳がんも進行すると痛みを伴うとされています。
乳房のえくぼ(皮膚の変化)
痛みや熱感を伴う場合、炎症性乳がんと呼ばれる状態であると考えられています。乳がん細胞が皮膚のリンパ管の中に詰まっていることによって引き起こされる状態で、全身的な転移をきたしやすいとされています。
乳房近くのリンパ節の腫れ
領域リンパ節と呼ばれる部位が大きくなると、リンパ液の流れがせき止められて腕がむくんできたり、胸へと向かう神経を圧迫して腕にしびれをきたしたりする場合があるとされています。
遠隔転移の症状
腰、背中、肩の痛みなどが続く場合は骨転移が疑われます。肺転移の場合は咳が出たり、呼吸が苦しくなるなどの症状が現れます。肝臓への転移は症状が出づらく、進行後に腹部の張りや食欲低下、黄疸などが現れてくるとされています。
千葉はなさんの死因となった乳がんの原因
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乳がんを招く大きな要因に、女性ホルモンの一種であるエストロゲン(卵巣ホルモン)があると考えられています。エストロゲンは、乳管の発達や女性生殖器の発達を促すホルモンで、月経リズムによって量が変化します。
このホルモンが過剰に分泌されることなどが原因で乳がんの発症リスクが上昇することがわかっており、特に乳がん組織でのエストロゲンの血中濃度が重要であると言われています。
エストロゲンにかかわる乳がんの原因として次の3つがあります。
1.肥満
食生活の欧米化に伴う高脂肪・高タンパク質の食生活がホルモンバランスを崩す原因になると考えられています。脂肪細胞がエストロゲン産生に関係していることから、肥満の方はエストロゲンレベルが高くなると言われています。
国立がん研究センターの研究においても、肥満女性はそうでない女性と比較して乳がんを発症する確率が高いということが分かっています。
2.出産経験の有無
出産経験がある女性と比較した場合、出産経験のない女性の方が乳がんを発症しやすいとされています。
出産経験がない女性は、妊娠中に多量に分泌されるプロゲステロン(黄体ホルモン)が相対的に減少し、エストロゲンにさらされる期間が長くなってしまうことが(出産経験のない女性の方が乳がんを発症しやすい)理由であると考えられています。
初産年齢が低いほど乳がんのリスクが低いこともわかっており、初婚年齢が30歳以上の女性において乳がんのリスクが高まることも分かっています。
3.授乳経験の有無
出産経験と同様に、授乳経験のある女性と比較した場合、授乳経験のない女性は乳がんのリスクが高まるとされています。また、授乳期間が長くなるほど乳がんのリスクが低下するとも考えられています。
千葉はなさんが患った乳がんの治療法3つ
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乳がんの治療には、手術(外科療法)、放射線療法、薬物療法があります。
外科療法と放射線療法は治療を行った部分にのみ効果が期待される局所療法であり、薬物療法は全身療法として位置づけられています。
それぞれの治療法は、患者さんの状態にあったものを選択し、それらを組み合わせて用いられます。そのため、治療法の選択には、病期(進行度)や浸潤ガンかそうでないか、がんの大きさやリンパ節転移の有無などを考慮する必要があるとされています。
千葉はなさんの死因と乳がんの初期症状についてのまとめ
・千葉はなさんの死因は、乳がんと公式ブログで発表されていた
・乳がんは、乳腺から発生するガンの病気
・乳がんの初期症状は、しこり、血性の分泌物、乳腺のひきつれの3つがポイント
・乳がんの原因は、肥満、出産経験の有無、授乳経験の有無がある
・乳がんの治療方法には、手術、放射線治療、薬物療法がある
アコースティックデュオ「羊毛とおはな」のボーカル・千葉はなさんの死因とされる「乳がん」の症状や原因などについてまとめてみました。
乳がん再発後の治療についてブログで詳細に語られた全文が残されていますが、歩行も困難になるほどの大変なものであったそうで、この頃ご本人はすでに余命を悟って、死をも覚悟されていたことが文中で語られていました。
2014年11月に地元の病院に行きましたところ、他に治す治療はないと言われ、クオリティー・オブ・ライフ(QOL)を上げる治療に入り、12月ごろには歩くのもままならなくなりました。
2015年に入ってからは酸素マスクが欠かせなくなり、車いすに乗りだんだんと外出することもできなくなって、食事もとれなくなりました。今の時点で私は余命1カ月を切っていると自覚しています。
死の直前までファンに直接メッセージを届け続けた千葉はなさん。つらい病床にありながらも自分の言葉で丁寧に語るその文面からは、彼女のファンに対する誠実な姿勢が感じられます。