厚い唇は、その厚みから「たらこ唇」と揶揄されることがあります。そしてそれをコンプレックスに思う人もいることでしょう。
今回は、たらこ唇の基準や原因、治し方などについて詳しくご紹介します。
たらこ唇とされる基準
上唇と下唇、それぞれの厚さの平均値を知っていますか?一般的に上唇は8mm、下唇は10mmが唇の平均的な厚さなのだそうです。
上下合わせると1.8cmが平均ということですから、2.5cm以上の厚さになると、普通より唇が厚いと感じる方が増えてきます。自分の唇の厚さが気になる人は、平均以上かそれ以下なのかを一度計測してみてください。
ただし、平均以上だったからと言って悩むことはありません。口元の美醜を決めるのは厚みでだけではないからです。むしろ重要なのは唇の上下・左右のバランスであると言われています。
次に理想的な唇の上下比、縦横比について見ていきましょう。最も美しい唇のバランスは、上唇が1に対して下唇が1.5とされています。つまり唇の厚さの黄金比は、上唇:下唇=1:1.5ということになります。
美容業界では、この比率の唇が最も美しいとされているのです。メイクレッスンなどを受ける時も、この黄金比率に見えるようにメイクしましょうと教わります。
冒頭で説明したように、唇の平均的な厚さは上唇が8mmで下唇が10mmです。よく考えると、これでは黄金比になっていません。上唇を基準にすると下唇が12mmになるはずなのですが、実際の下唇の平均の厚さは10mmほどです。
逆に実際の平均的な唇の厚さを最も美しいとすると、黄金比とは違った比率が現れます。上唇が8mm、下唇が10mmの比率を黄金比になぞらえて白銀比とします。唇の厚さの白銀比=上唇:下唇=1:1.25です。
実際に人から見られた時に1.5と1.25のどちらが良い印象を与えるかといったデータはないのですが、おそらくメイクをして黄金比、していない素顔の状態で白銀比になるのがベストだと考えられます。
また厚さばかりではなく、唇の縦横比も重要です。横幅が狭いと、実際には厚みの無い唇でもタラコ唇に見られてしまう可能性があります。
それでは、理想の唇の縦横比はいくつになるのでしょうか。唇の縦横比=縦:横幅=1:3。口を閉じた状態で縦と横の比率が、1:3くらいになるのが美しいとされています。
さらに、実際には顔全体とのバランスも考慮にしなければいけません。唇としての上下左右のバランスが完璧でも、人によっては口が大きく見える人も小さく見える人もいるのです。数字に惑わされることなく、全体で見た目の美しさを意識するようにしましょう。
たらこ唇の治し方
たらこ唇を薄くするには、口元の筋肉を鍛え直すことが重要です。十分に口の運動をすることで筋肉のたるみを治すことができれば、たらこ唇も少しではありますが薄くなります。唇の厚みを治したい人は一度自分の顔を見直してみてください。
だらしない印象がある、半開きの口になっている人は要注意です。意識して口を閉じるようにしても、たるんだ筋肉は嘘をつきません。
鏡で横から見てみれば、想像以上に締まりのない口元になっているかもしれません。たらこ唇の人は口元の筋肉が緩んでいます。だからこそ、口の周りの運動を行い、引き締めることができたら、自然とたらこ唇を治すことになるのです。
そもそもチャームポイントとしてたらこ唇が成り立つには、当然のことながら他のパーツが全般的に美しくある必要があります。それほど綺麗でない人の場合、たらこ唇はただの欠点です。
ぱっとしない顔の中にぱっとしないパーツがあっても、それをチャーミングだと言いきることはできません。たいていの場合、口元がだらしないだけにしか見えないということを理解して、現実から目を逸らさないようにしましょう。
男性がたらこ唇の場合は、女性のようにメイクでごまかすことがなかなかできません。あえて唇を強調して、セクシーさを醸し出す、なんていうことも難しいですよね。男性でたらこ唇に悩む人は、意識的に口角をきりっと横に引っ張る感じをイメージしましょう。
たらこ唇の改善法ですが、上と下の唇を少し口の中に巻き込んで、巻き込んだ唇を上下の歯で抑えるようにしながら口角を横に引っ張り両端を上に引き上げます。
即効性があるものではないので、毎日実践してみてください。唇がひきしまり、続けているうちに以前よりも少し、唇が薄い印象になります。
口元のたるみは、放置するとたらこ唇を悪化させる原因にもなります。運動をしたからと言ってすぐに口元が変わるわけではありませんが、コンプレックスを解消するためには日々の努力が大事です。
鏡の前に立つたびに少し顔の運動するくらいの気持ちがよいでしょう。継続は力なりです。
口呼吸はたらこ唇の原因の一つ
口呼吸はたらこ唇を悪化させる原因になります。普段の呼吸を口呼吸から鼻呼吸に治すことで、たらこ唇の悪化を防ぐようにしましょう。
そのためには普段からの心がけが必要です。口で息をすることに慣れてしまっていると、呼吸のために自然と口が半開きのだらしない状態になります。
鼻になぜ穴が開いているのか?それは空気を取り込むためです。口で呼吸すると、ずっと口を開いた状態にしていなければなりません。口を開けていると自然と唇が空気に触れて面積が増え、乾燥してしまいます。
乾燥した口の粘膜は唇の表面と同じですから、そこに普段から半開きの状態が加わることで、少しずつ唇の一部になってしまうのです。
また、口呼吸は口元がたるんで締りがなくなることで、たらこ唇を悪化させる要因になります。たらこ唇を治すためには、鼻で呼吸することを心がけるべきです。
たらこ唇を改善する方法は一つではありません。口呼吸から鼻呼吸に移すことは健康面にもメリットが多いので、ぜひとも実践してください。
口呼吸の状態では唇は半開きで常に空気と接しているので、唇の面積が広がっていきます。半開きのせいで口元の筋肉もたるんでしまい、より一層、たらこ唇になってしまうデメリットもあるのです。
鼻呼吸は、鼻で呼吸するだけで良いとはいえ、習慣的に口で呼吸をしている人は、気がついたら元の口呼吸をしていることが多いはずです。自分の呼吸を意識し続けることは出来ませんから、まめに鼻呼吸できているかをチェックし、鼻呼吸を習慣づけていってくださいね。
しかし、きっかけもなく自分の状態をチェックするというのは難しいことです。携帯を見るたびに呼吸をチェックするなど、マイルールを設けておくと忘れにくくなります。
日常的に繰り返す行動であれば、どんなことでも構いません。鏡を見た時、トイレに入った時などもお勧めです。とにかくチェックする習慣を自分にすりこむことが、口で呼吸するクセを治す秘訣なのです。鼻呼吸にすることは、口臭予防や風邪の防止などにも効果的ですよ。
たらこ唇にコンプレックスを感じないように
たらこ唇と言えばアンジェリーナジョリーのような魅力的な女優もいますが、実際には自分がたらこ唇である場合コンプレックスを感じてしまう人は少なくありません。
コンプレックスのあまり、整形を考えてしまう人もいます。費用やリスクが伴うので、その前に出来る解決策を考えていきましょう。
口呼吸から鼻呼吸にすることでたらこ唇を改善していく方法は、確かに効果が表れるまでに時間がかかります。普段からモチベーションを維持して行くことが継続のコツです。そして、普段からたらこ唇だということで自分を攻め過ぎないようにすることが重要です。
たらこ唇を改善するには美容整形という手段も
美容整形をすれば、ある程度理想の唇を作り出すことができます。たらこ唇を薄くする整形には、おもに「口唇縮小術(こうしんしゅくしょうじゅつ)」という方法が用いられます。
口唇縮小術は、唇の外側の乾燥した部分と、唇の内側の常に唾液で湿っている部分の境界にある、余分な粘膜と筋肉の一部を切りとって縫い合わせることで、唇を理想的な厚みに整える施術方法なのです。
ほとんどの場合は施術から約1週間後で抜糸を行い、術後の経過を診て施術が完了します。溶ける糸で縫い合わるので、抜糸が不要な場合もあります。
口唇縮小術には、上唇口唇縮小術と下唇口唇縮小術があり、上唇か下唇のどちらかだけの施術も可能です。もちろん、どちらも薄くすることも可能です。
口唇縮小術の最大の特徴は、皮膚と粘膜の境目で切開した皮膚を縫い合わせるので、傷跡が目立ちにくく、粘膜の部分は傷の回復も早く仕上がりが綺麗だという点です。一回施術をすれば、効果が半永久的であるという点も嬉しいポイントです。
ただ唇を薄くするだけではなく、自分の理想的な唇をデザインすることもできます。口唇縮小術は、たらこ唇に悩んでいる人におすすめの整形方法です。
たらこ唇でも努力して自信を持とう
・たらこ唇を改善する方法
「口元の筋肉を鍛え直す」「美容整形」
人に唇をからかわれたり笑いものにされたりしている時は、コンプレックスが気になってしまうものです。しかし相手はあなたの唇を面白いと思っているだけで、馬鹿にしているわけではありません。
あまり唇が他人より厚めだからといって、落ち込む必要はまったくないのです。毎日コツコツとできることから初めて、自分の唇に自信を持てるよう努力していきましょうね。