髪の毛は日々生え変わっています。毎日少しずつ伸びていき、髪の毛の成長が終わったら、抜け落ちて、また新しい髪の毛が生えてくるのです。
この髪の毛の生え変わりのサイクルを毛周期(ヘアサイクル)と言います。髪の毛の毛周期を知っておくと、ハゲ・薄毛の予防につながります。
髪の毛の毛周期とは?
髪の毛の毛周期(ヘアサイクル)とは、髪の毛が生え変わるサイクルのことです。髪の毛は、一度生えたら、そのまま死ぬまでずっと生えているわけではありませんよね。
髪の毛は、毎日少しずつ伸びています。そして、毎日少しずつ抜けていき、少しずつ新しいけが生えています。この生え変わるサイクルを毛周期と言うのです。
毛周期は3つの期間のサイクル
毛周期は、成長期・退行期・休止期の3つの期間から成り立っています。
■成長期
成長期は髪の毛が成長していく時期です。成長期の髪の毛は、どんどん伸びていき、太く成長していきます。
成長期には毛根にある毛母細胞が細胞分裂を活発に起こすことで、髪の毛は成長していきます。
成長期の髪の毛は、1日0.3~0.5ミリ、1ヶ月で約1.2センチ、1年で約15センチくらい伸びていきます。
■退行期
退行期には、毛母細胞での細胞分裂が停止しますので、髪の毛が成長することはありません。また、毛根との結合が弱くなり、抜け落ちる準備段階になります。
■休止期
休止期に入ると、毛球が退化して小さくなり、髪の毛が抜け落ちるのを待つだけの状態になります。
休止期に入っていても、毛根の奥では、また新しい髪の毛が生えてくるための準備が進められ、休止期が終わると、また成長期の初期へと戻っていきます。
この3つの期間を繰り返して髪の毛が生え変わっていくんです。これが、髪の毛の毛周期です。
髪の毛の毛周期の長さ
では、次に髪の毛の毛周期の長さについて見ていきましょう。髪の毛の毛周期は成長期から休止期までどのくらいの期間かかるのでしょうか?
これは個人差があるので、あくまで目安ですが、正常な髪の毛の毛周期の長さは、次のようになっています。
・退行期=2~3週間
・休止期=3ヶ月
これを見ると、毛周期のほとんどの期間が成長期になっていますので、髪の毛の毛周期の長さ=成長期=2~6年と言うことができると思います。
髪の毛のほとんどである85~90%が成長期です。そして、わずか1%が退行期、休止期の髪の毛が10~15%となっています。
この毛周期が2~6年というのは、髪の毛だけです。毛周期の期間は部位によって違うんです。例えば、ワキ毛の毛周期は1年~2年半とされています。成長期は4~5ヶ月、休止期も4~5ヶ月です。
このように、毛周期は生えている部位によって異なりますので、体毛すべてが髪の毛と同じ毛周期と言うわけではありません。髪の毛の毛周期は、体毛の中で最も長くなっています。
髪の毛の毛周期が短くなると薄毛・ハゲの原因に
髪の毛の毛周期は、正常の場合2~6年で生え変わります。2~6年かけて成長していき、そこから3ヶ月半~4ヶ月くらい退行期&休止期に入り、また成長期に入ります。
この毛周期の期間が短くなると、どうなるでしょうか?毛周期の期間が短くなると、薄毛やハゲの原因になります。
男性のハゲであるAGA(男性型脱毛症)や女性のハゲであるFAGA(女性男性型脱毛症)は、この髪の毛の毛周期が短くなってしまったことが原因なのです。
出典:kao.com
髪の毛の毛周期が短くなるということは、成長期が短くなるということです。毛周期が短くなっても、退行期や休止期の期間が短くなることはほぼありません。むしろ、休止期は長くなることもあります。
今まで髪の毛の成長期が6年だったのに、毛周期が短くなって成長期が1年しかなくなってしまったら、どうなるでしょうか?
髪の毛の成長期は、髪の毛が太く長く伸びていく時期ですよね。6年かけて伸びていた毛が、1年で成長を終えてしまうことになります。ということは、短くて細い毛しか生えてこなくなるのです。
そうすれば、自動的に薄毛になりますし、地肌が見えてきてハゲが目立つようになりますよね。
最近、短い毛の脱毛が目立つ、抜け毛を見ると前よりも短いと思っている人は、髪の毛の成長期が短くなってきている可能性があります。
そのまま放っておくと、男性はAGA、女性はFAGAがどんどん進んでいきますので、早めに適切な対処をする必要があります。
髪の毛の毛周期を整える5つの対処法
髪の毛の毛周期が短くなると、ハゲ・薄毛が進行していきます。一度、ハゲ・薄毛が進行すると、また髪の毛が生えてくるように戻すのは、とても大変なことです。
そのため、毛周期を常に整えて、短くならないように気を付けなければいけませんし、短い髪の毛の抜け毛が増えてきたら、早めに対処して、毛周期を整えるようにしておかなくてはいけません。
将来、ハゲや薄毛に悩みたくない人は、髪の毛の毛周期を整えるための対処法を確認しておきましょう。
ストレスを溜め込まない
髪の毛の毛周期を整えるためには、ストレスを溜め込まないことが大切です。ストレスを感じると、交感神経が優位になって血管が収縮します。そうすると、頭皮の血行が悪くなってしまうため、頭皮環境が悪化して、毛周期が短くなって抜け毛が増えやすくなります。
また、女性の場合はストレスを溜め込むと、ホルモンバランスが乱れてしまいます。ストレスからホルモンバランスが乱れ、エストロゲンが減って、さらに男性ホルモンの分泌量が増えることがあります。
エストロゲンは、髪の毛の成長期を伸ばしてくれる効果がありますので、エストロゲンが減ると、成長期が短くなってしまいます。
また、テストステロンという男性ホルモンが増えると、FAGAが進行することがあります。テストステロンが体内でジヒドロテストステロンに変化することがあります。
このジヒドロテストステロンは、髪の毛の成長期を短くしてしまうために、ハゲや薄毛が進行してしまうのです。
髪の毛の毛周期を整えるためには、ストレスは溜めこまずに、こまめに発散するようにしましょう。
規則正しい生活を送る
髪の毛の毛周期を整えるためには、規則正しい生活を送りましょう。規則正しい生活は、自律神経のバランスを整えてくれるので、ホルモンバランスを整えてくれます。
また、頭皮へも血液がしっかり流れますので、頭皮環境が良い状態になり、毛周期が短くなりにくいのです。
・早寝早起きをする
・1日3食しっかり食べる
・適度な運動する
このような生活を送っていれば、頭皮環境が改善しますので、髪の毛の毛周期は短くなりにくくなります。
栄養をしっかり摂る
髪の毛の毛周期を整えるためには、栄養をしっかり摂りましょう。栄養が足りないと、髪の毛が成長するための栄養がないということになりますので、成長期が短くなって、すぐに退行期・休止期に移行しやすくなるのです。
また、休止期が長くなって、新しい髪の毛が生えにくくなってしまいます。
そうならないためにも、1日3食しっかり食べて、炭水化物やタンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素を十分に摂取してください。
女性は過度の食事制限をしてダイエットをする人がいますが、そうすると、どんどん薄毛が進行してしまいます。毛周期を正常に戻すためにも、ダイエットをするなら、栄養をしっかり摂りながらダイエットしてくださいね。
正しくシャンプーをする
髪の毛の毛周期を整えるためには、正しくシャンプーをすることも大切です。「最近、短い抜け毛が増えた」と感じる人は、抜け毛を増やしたくないからという理由で、シャンプーをあまりしないようにしている人もいます。
でも、きちんとシャンプーをしないと、頭皮が汚くなって、皮脂だらけになり、頭皮環境が悪化してしまいます。
そうなると、毛周期は乱れてしまう原因になりますので、毎日、もしくは2日に1回のペースでシャンプーをしてください。
また、シャンプーをしたら、きちんと乾かすことも大切です。髪の毛が濡れたままだと、頭皮が蒸れてしまって、雑菌が繁殖しやすくなり、頭皮環境が悪くなります。
成長期が短くなったり、休止期が長くなる可能性がありますので、シャンプーをした後は、ドライヤーできちんと乾かすようにしましょう。
AGA治療のクリニックを受診する
髪の毛の毛周期が短くなってきたと感じたら、AGAクリニックを早めに受診したほうが良いでしょう。抜け毛が増えた、しかも抜け毛が細いと感じたら、毛周期が短くなっている証拠です。そして、男性はAGAへ、女性はFAGAへの道をすでに一歩踏み出しているんです。
AGAやFAGAの治療は、早ければ早いほど効果が高いです。だから、毛周期が短くなってきたと感じたら、早めにAGA治療のクリニックを受診しておきましょう。
クリニックでは、先ほど説明したジヒドロテストステロンが作られにくくするような薬を使ったり、頭皮の血行を良くして、頭皮環境を整えることで、発毛・育毛を促す薬を使います。
また、あなたの生活環境を聞いて、あなたに合った生活習慣の改善方法なども提案してくれます。
薄毛が進行してから後悔しないためにも、早めにAGA治療のクリニックを受診しましょう。
髪の毛の毛周期についての総まとめは・・・
・髪の毛の毛周期の長さは、生えている部位によって異なる
・毛周期が短くなってくると、薄毛やハゲの原因となる
・髪の毛の毛周期を整える対処方法
「ストレスを溜め込まない」「規則正しい生活をおくる」「栄養のある食事をする」「正しいシャンプーをする」「AGAやFAGA治療のクリニックを受診」
髪の毛の毛周期について、詳しくまとめましたが、いかがでしたか?髪の毛の毛周期について正しい知識を持っておけば、将来の薄毛・ハゲを予防することができます。
抜け毛が細い、短いと感じたら、毛周期が短くなって、薄毛・ハゲが少しずつ進行している証拠ですから、早めにご紹介した5つの対処法を実践して、AGAやFAGAの進行を食い止めるようにしましょう。