薄毛に悩んでいる男性は多いですよね。男性にとって髪の毛が抜けて薄毛になると、周囲の目が気になってしまうと思います。
また、最近では薄毛に悩むのは男性だけではなく、女性も増えています。薄毛に悩んでいる人のために、男女別の薄毛の原因と薄毛の対策・改善法をご紹介します。薄毛は悩んでいても解決しません。改善するための第一歩を踏み出しましょう。
薄毛の原因~男性編~
薄毛の原因、まずは男性編です。男性の薄毛の原因は何でしょうか?
男性ホルモン
男性の薄毛の原因の1つ目は、男性ホルモンです。男性の薄毛は、男性ホルモンが大きく関係しています。
男性は男性ホルモンが多く分泌されています。男性ホルモンといえば、テストステロンですよね。このテストステロンに5αリダクターゼという酵素が結びつくと、ジヒドロテストステロンというホルモンに変化します。
このジヒドロテストステロンも男性ホルモンの一種なのですが、ジヒドロテストステロンは髪の毛を作り出す毛母細胞を萎縮させて、機能を低下させるので、薄毛の原因となるのです。
テストステロンは筋肉の増大・闘争本能促進・体毛増加など、心身の男性的な部分に作用するホルモンです。その減少は、第一に男性としての身体的特徴や体力・精力・精神力の衰えを招きます。そして第二にはジヒドロステロン(DHT)の生産量増加をも引き起こしてしまう恐れがあるのです。
引用:ジヒドロテストステロン(DHT)とは?~メカニズムと抑制法を解説します~|大阪市梅田のAGA治療専門病院 脇坂クリニック大阪
テストステロンは健康な髪を作る効果もありますので、テストステロンが減って、ジヒドロテストステロンが増えると、どんどん薄毛が進んでいくということになります。
テストステロンが減る原因には、次のようなものがあります。
・加齢
・ストレス
・不規則な生活
このような原因があると、テストステロンが減り、ジヒドロテストステロンが増えるので、薄毛になってしまうのです。
遺伝
遺伝も男性の薄毛の原因の1つです。家系的に薄毛の人が多いと、あなたも薄毛になる可能性が高くなります。
先ほど男性ホルモンの説明で出てきた5αリダクターゼという酵素は、優性遺伝で引き継がれます。
そのため、父方や母方のどちらか一方に5αリダクターゼの活性が強い遺伝子を持っている人がいると、あなたも5αリダクターゼの活性が強くなってジヒドロテストステロンの分泌量が多くなります。それで、薄毛になってしまうんです。
テストステロンの分泌量は個人差は少ないのですが、5αリダクターゼの量は個人差が大きいので、薄毛になる男性と薄毛にならない男性がいるんですね。
ちなみに、5αリダクターゼは隔世遺伝するわけではありません。薄毛が隔世遺伝しやすいと言われているのは、母方の遺伝子に5αリダクターゼの活性が強い遺伝子が含まれていることがあるためです。
母親は女性ですから、5αリダクターゼの量が多くても薄毛になりません。母方の祖父が薄毛の遺伝子を持っていて、それが母親引き継がれて、あなたにも遺伝した場合は、隔世遺伝したように見えるだけなんです。
頭皮の血行不良
頭皮の血行不良も薄毛の原因になります。これは、男性ホルモンや遺伝のように、直接的な原因でははなく、間接的な原因と言えるかもしれません。
出典:kando-st.jp
頭皮の血行が悪くなると、毛根にある毛乳頭という部分に発毛に必要な酸素や栄養素が供給されなくなります。
毛乳頭の周囲にある毛母細胞では細胞分裂を行うことで、髪の毛が作られていきますが、酸素や栄養素が不足すると、細胞分裂が行われなくなりますので、薄毛になっていくんです。
頭皮の血行不良が起こる原因には次のようなものがあります。
・ストレス
・不規則な生活
・喫煙
・偏った食生活
・睡眠不足
このような生活習慣は、薄毛を進行させることになるんです。
皮脂の分泌過剰
皮脂の分泌過剰でも、薄毛の原因になります。皮脂が分泌過剰になると、毛穴が詰まりやすくなりますし、雑菌が繁殖してしまいます。
そうすると、健康な髪の毛が生えてこなくなり、薄毛の原因となるんです。
・脂っこい食べ物を食べる
・間違ったシャンプー
・髪の毛を洗わない
元々男性ホルモンは皮脂の分泌を促進する作用があるのですが、その上脂っこいものを食べたり、間違ったシャンプー方法をしていたり、面倒だからと髪の毛を洗わないでいると、皮脂が頭皮に溜まって、薄毛になってしまうのです。
薄毛の原因~女性編~
薄毛の原因、次は女性の薄毛の原因をご紹介していきます。女性の薄毛の原因は、男性の薄毛とはちょっと違うんです。
女性ホルモンバランスの乱れ
女性の薄毛の原因、1つ目は女性ホルモンバランスの乱れです。まずは、女性ホルモンと髪の毛の関係を説明していきますね。
髪の毛の周期は、髪の毛が伸びていく「成長期」、毛根の委縮が始まる「退行期」、「毛根が活動が止まる「休止期」のサイクルで生まれ変わっています。
出典:s-cli.info
成長期は4~6年、退行期は2週間、休止期は3~4ヶ月となっています。女性ホルモンのエストロゲンは、この中の成長期を長くする作用があるんです。
エストロゲンの分泌が増えれば、成長期が長くなって抜け毛が減りますが、分泌量が少なくなれば、成長期が短くなりますので、抜け毛が増えて、薄毛になってしまうんです。
エストロゲンの分泌量が少なくなる原因は次のものがあります。
・加齢(閉経後)
・出産後
・冷え性
・不規則な生活
・ストレス
女性ホルモンは年齢を重ねると共に、分泌量が減っていきます。特に閉経後は、エストロゲンの分泌量はがくんと下がりますので、薄毛になってしまうんです。
また、出産前は女性ホルモンの量が多いのですが、出産すると一気に減少します。このため、出産後は抜け毛が増えて、薄毛になる可能性があります。
冷え性や不規則な生活、ストレスは卵巣機能を低下させます。女性ホルモンは卵巣から分泌されますので、卵巣機能が低下すると、女性ホルモンの分泌量が減ってしまうのです。
頭皮の血行不良
頭皮の血行不良も、女性の薄毛を悪化させる原因です。これは、男性の薄毛と同じですね。
・ストレス
・不規則な生活
・喫煙
・偏った食生活
・睡眠不足
頭皮の血行不良を起こす要因に当てはまる人は、それが原因で薄毛になっているのかもしれません。
栄養不良
厳しい食事制限をして、ダイエットをする女性も、薄毛になる可能性があります。ダイエットで食事制限をすると、栄養が偏って、栄養不良になりますよね。
そうすると、髪に必要な栄養が行かなくなりますので、髪が生えてこなくなりますし、さらに抜けやすくなって、薄毛になってしまうんです。
ダイエットだから1日1食しか食べない、1品ダイエットをするなどは、薄毛一直線です。どんなに痩せても、薄毛になってしまったら、「キレイ」とは言えませんよね。
ですので、ダイエット中でも極度の食事制限は止めておきましょう。
薄毛の対策・改善法9選!
薄毛の対策・改善法をご紹介します。薄毛に悩んでいる人は、今すぐ薄毛対策法を実践して、改善していきましょう。
薄毛の原因は違いますが、薄毛対策は男女ともに共通ですので、薄毛に悩んでいる男性も女性も、今からご紹介する9つの対策を実践しましょう。
毎日シャンプーを
薄毛を改善するためには、毎日シャンプーをしましょう。ただ、とにかく洗えば良いというわけではありません。正しい方法でシャンプーをすることで、薄毛を改善することができます。
シャンプーは低刺激性のものを選んでください。アミノ酸系のシャンプーは髪にも頭皮にも優しいのでおすすめです。また、育毛効果のあるシャンプーでも良いと思います。
シャンプーをする時は、爪を立ててゴシゴシ洗うのはNGです。まずは、ぬるめのお湯で予備洗いをしっかりして、髪の毛のホコリや汚れを落としてから、シャンプーをしっかり泡立てて、優しく洗うようにしましょう。
指の腹を使って、優しくマッサージをするように洗ってください。そうすると、頭皮や髪の毛の汚れ、余分な皮脂を取り除いて、健康な髪の毛が生える環境づくりができます。
ストレスを溜めない
ストレスは薄毛の大敵です!ストレスを溜めこむと、自律神経のバランスが乱れて、交感神経が優位になってしまいます。
そうすると、血管が収縮して、頭皮の血流が悪くなりますので、健康な髪の毛が生えてこなくなり、薄毛が悪化してしまいます。
そのため、ストレスは溜めこまずに、こまめに発散するようにしましょう。「これをやると、スッキリする!」という自分なりのストレス発散方法を見つけるようにしてください。
規則正しい生活を
規則正しい生活を送ることも、薄毛のためには大切です。規則正しい生活を送ると、自律神経のバランスが整います。
そうすれば、髪も頭皮も健康に保てますので、抜け毛を減らすことができるんです。
また、女性の場合は、卵巣機能がアップして、女性ホルモンの分泌が多くなることでも、抜け毛を減らすことができますので、薄毛に悩んでいる人は、ぜひ生活習慣を見直してください。
・早寝早起きの朝型生活を!
・1日3食しっかり食べる
・適度な運動をする
・質の高い睡眠をとる
このような生活を送ると、自然と薄毛が改善していくと思います。
頭皮マッサージをする
薄毛の人は、頭皮マッサージをしましょう。自分で頭皮マッサージをすることで、頭皮の血行を促進することができます。また、頭皮マッサージをすると、気持ちよいので、リラックスすることもできるでしょう。
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頭皮マッサージをして血行を促進すれば、毛乳頭に十分な栄養や酸素が届いて、毛母細胞の細胞分裂が活性化しますので、抜け毛が減って薄毛が改善していくと思います。
食生活を見直す
薄毛対策、次は食生活を見直しましょう。あなたは偏った食事を取っていませんか?栄養のバランスは取れていますか?脂っこいものばかり食べていないでしょうか?
薄毛対策のためには、栄養のバランスの取れた健康的な食事を取らなくてはいけません。脂っこいものばかり食べていると、頭皮が余分な皮脂だらけになって、薄毛が進行してしまいます。
薄毛対策のために摂りたい栄養素は、次の5つです。
・たんぱく質(肉、魚、卵、乳製品、大豆)
・ビタミンA(緑黄色野菜、レバー)
・ビタミンB群(肉、魚、卵、乳製品、大豆)
・ビタミンE(アボカド、ナッツ類)
・亜鉛(牡蠣、牛肉)
タンパク質は、髪の毛の原料となる栄養素です。ビタミンAは皮膚や粘膜を正常に保つので、頭皮の健康を守ってくれるんです。
ビタミンB群は髪の毛の主原料となるケラチンというタンパク質を合成するのに必要ですし、細胞の新陳代謝をアップさせて、健康な髪の毛を作るのには、必要なんです。
ビタミンEは血行を促進して、髪の毛に必要な酸素や栄養素を運ぶのを助けてくれまし、亜鉛は細胞分裂を促進しますので、毛母細胞の細胞分裂を促して、薄毛を改善してくれるんです。
お酒は控えめに
薄毛対策のためには、お酒は控えめにしましょう。
お酒が過ぎるとアルコールに含まれる成分の影響で、体内に必要なタンパク質が不足し、髪の毛の成長を抑制する恐れがあります。
また、お酒を飲み過ぎると、胃腸に負担がかかって、髪に必要なタンパク質やビタミンが吸収されにくく可能性もあります。
そのため、薄毛を改善したいなら、お酒は控えめにした方が良いでしょう。
今すぐ禁煙
薄毛を改善するためには、今すぐ禁煙しましょう。タバコを吸っていると、ニコチンの影響で、血管が収縮して、頭皮への血流が滞ります。
そうすると、必要な酸素や栄養が毛乳頭に運ばれませんので、髪の毛が成長せずに薄毛になってしまうのです。
薄毛に悩んでいるなら、今すぐ禁煙しましょう。薄毛の原因となるものは、少しでも排除したほうが良いのです。
どうしても、禁煙できない。禁煙に挫折してしまうという場合は、禁煙外来を受診すると良いでしょう。条件を満たせば、保険診療で禁煙治療を受けることができます。
育毛剤を使う
薄毛に悩んでいる人は、育毛剤を使うのも良いと思います。育毛剤といってもたくさんありますので、どれを使ってよいか悩んでしまうと思いますが、まずは育毛剤のタイプを知っておきましょう。
・血行を促進するタイプ
・ホルモンに作用するタイプ
・毛母細胞を活性化するタイプ
・余分な皮脂を除去するタイプ
育毛剤といってもいろいろありますし、医薬品、医薬部外品、化粧品と分類も様々で、効果も様々です。あなたの原因に合わないタイプの育毛剤を使っても意味がありませんので、きちんと自分の薄毛の原因を解明してから、育毛剤を選びましょう。
AGA専門クリニックを受診する
薄毛対策の最後は、AGA専門クリニックを受診することです。AGA専門クリニックでは、あなたの薄毛の原因を解明して、それに合った薬を処方してくれます。
最近は、女性の薄毛を扱うAGAクリニックも増えていますので、気軽に受診してみましょう。ただ、AGAクリニックは保険適用外の自由診療になりますので、保険が使えずに、全額自己負担になりますから、治療費はやや高額になります。
薄毛の男女別の原因・薄毛の対策・改善法についてのまとめ
・男性の薄毛の原因
「男性ホルモン」「遺伝」「頭皮の血行不良」「皮脂の分泌過剰」
・女性の薄毛の原因
「女性ホルモンバランスの乱れ」「頭皮の血行不良」「栄養不足」
・薄毛の対策と改善方法
「毎日シャンプーをする」「ストレスを溜めない」「規則正しい生活をおくる」「頭皮マッサージ」「食生活を見直す」「お酒を控えめにする」「禁煙する」「育毛剤を使う」「AGA専門クリニックを受診する」
薄毛の男女別の原因と薄毛の対策・改善法をまとめました。薄毛は、まずは生活習慣の見直しから始めましょう。特に、遺伝的に薄毛のリスクが高い男性は、若いころから薄毛対策をしておくと、薄毛の進行を抑えることができます。
女性も生活習慣の見直しで、ホルモンバランスが整って、薄毛が改善することが多いんです。
それでも、薄毛の進行を止められない場合は、早めにAGA専門クリニックを受診して、医師に相談すると良いでしょう。