「頭皮にかさぶたができてしまう」、「頭皮のかさぶたが気になって仕方がない」という人は、頭皮にかさぶたができる原因とできた時の対策法を知っておく必要があります。
そのまま放っておくと頭皮のかさぶたはどんどん増える可能性があります。頭皮のかさぶたの原因と対策をまとめました。
頭皮のかさぶたの4つの原因
頭皮にかさぶたができて、まるでフケのようになってしまったり、かゆくて気になるという人はいませんか?
頭皮になぜかさぶたができるのか、その原因を4つ説明していきます。
脂漏性皮膚炎
頭皮にかさぶたができる原因の1つ目は、脂漏性皮膚炎です。脂漏性皮膚炎は、頭皮の毛穴から皮脂が過剰に分泌されることで、炎症が起こる病気です。
頭皮にはマラセチア菌などの常在菌が生息しています。マラセチア菌とはカビの一種です。マラセチア菌は皮脂が大好物なんです。
皮脂の分泌が増えると、マラセチア菌は増殖し、皮脂を分解します。皮脂が分解されると、脂肪酸という物質が作られます。この脂肪酸は頭皮に刺激を与えますので、炎症を起こすのです。
炎症が起こると、免疫機能が働くことで、そこにかさぶたが作られます。
なぜ皮脂の分泌が増えるのか、その原因は食生活の乱れや不規則な生活、ホルモンバランスの乱れ、ストレスなどがあります。
また、シャンプーで汚れをきちんと洗い流せていなかったり、すすぎ不足だったりすることも、皮脂の分泌量が増えて、脂漏性皮膚炎の原因になることがあります。
接触性皮膚炎
頭皮にかさぶたができる原因の2つ目は、接触性皮膚炎です。接触性皮膚炎とは、皮膚(頭皮)に化学物質などの刺激物が付着することで、それが刺激になって炎症を起こしてしまう病気です。
具体的には、シャンプーやコンディショナーが合っていないことですね。シャンプーやコンディショナーがあっていないと、頭皮はかぶれ・炎症を起こして、そこにかさぶたができるのです。
「シャンプーやコンディショナーなんてどれも一緒でしょ?」と思うかもしれませんが、それは大きな間違いです。
化粧水や乳液などの基礎化粧品は、肌に合わないものを付けると、すぐにかゆみやかぶれを起こしてしまいますよね。だから、化粧水や乳液はこだわって選ぶ人が多いと思います。
頭皮も一緒です。顔と頭皮はつながっているんですから。頭皮に合わないシャンプーを使えば、炎症を起こして、かさぶたができるんです。
頭皮を傷つけている
頭皮のかさぶたの原因の3つ目は、頭皮を傷つけていることです。ヘアケアをしている時などに、頭皮を無意識に傷つけていることがあります。
例えば、シャンプー。爪を立ててゴシゴシ洗っていませんか?ブラッシングする時に、頭皮をこするようにしていないでしょうか?
また、女性の場合、ヘアピンを使う時に、できるだけしっかり留めようとして、頭皮を傷つけていることもあります。特に、Uピンは先が保護されていませんので、頭皮をひっかいてしまうことがあるんです。
知らないうちに頭皮を傷つけていると、そこにかさぶたができてしまうことがありますので注意が必要です。
アトピー性皮膚炎
頭皮にかさぶたができる原因、最後はアトピー性皮膚炎です。アトピー性皮膚炎の人は、関節に湿疹が出やすいですが、頭皮に出る場合もあります。
自分ではそれほど意識していなくても、寝ている時に頭をかいていたりすることがあるんです。
アトピー性皮膚炎はかゆみが強いですから、かきむしってしまって、頭皮に広範囲にかさぶたができてしまうことがあります。
しかも、かさぶたができても、またかゆくなってかきむしって、無理やりにかさぶたをはがし、さらに悪化して、かさぶたが大きくなるという悪循環になることもあるんです。
頭皮のかさぶたができた時の7つの対策
頭皮のかさぶたができた時の対策をご紹介します。頭皮にかさぶたができてしまったら、どうすれば良いのでしょうか?
頭皮にかさぶたができた状態を放っておくと、健康な髪の毛が生えてこなくなりますので、薄毛になってしまいます。
頭皮にかさぶたができた時の対策をご紹介します。
かさぶたは剥がさない
頭皮にできたかさぶたの対策1つ目は、かさぶたは剥がさないことです。かさぶたは傷を治すために作られるものです。
それをはがしてしまったら、そこからまた出血をしたり、傷がひどくなってしまいます。そして、またそこにかさぶたができます。これの繰り返しです。
かさぶたを無理にはがしても、またかさぶたができるだけなんです。しかも、傷はどんどん悪化していきます。
さらに、傷が悪化して炎症がひどくなると、たとえその傷が治っても、色素沈着を起こしてしまうんです。頭皮の場合、色素沈着が起こってもそれほど目立ちませんが、それでも、頭皮の一部分が茶褐色になっているのは、ちょっと嫌ですよね。
ですから、頭皮のかさぶたは、無理にはがさないように気を付けましょう。かさぶたって、とても気になって剥がしたくなるものですが、そこはグッと我慢して、剥がさないようにしましょう。触るだけもやめたほうが良いですよ!
ヘアケアの方法を見直す
頭皮にかさぶたができている場合は、ヘアケアの方法を見直しましょう。もしかしたら、ヘアケアの方法が間違っていて、頭皮にかさぶたができているのかもしれません。
■シャンプー
シャンプーをする前には、まずはブラッシングをして、髪の毛についた汚れを落としましょう。この時、ブラシを頭皮に当てないように気を付けてください。
シャンプー前にブラッシングをすることで、汚れをある程度落とすことができます。
そして、次にぬるま湯でしっかりすすいでください。熱めのお湯は頭皮への刺激になってしまいますので、38℃くらいのぬるめのお湯にしましょう。そして、シャンプー前にしっかりすすぐことで、汚れを落とします。
汚れがこの時点である程度落ちると、シャンプーの泡立ちが良くなって、こすらずに洗うことができるんです。
そして、いよいよシャンプーです。シャンプーのポイントは、こすらないこと!爪を立てないこと!この2つです。指の腹を使って、泡立てることを意識しながら優しくマッサージをするように洗いましょう。
そうすることで、頭皮の汚れをしっかり落としつつ、頭皮に負担をかけることなくシャンプーをすることができます。
そして、シャンプー後は十分にすすいでください。
■タオルドライとドライヤー
頭皮にかさぶたができている時には、髪の毛はしっかり乾かさなくてはいけません。濡れたままで寝てしまうと、頭皮にマラセチア菌が繁殖して、脂漏性皮膚炎が悪化してしまします。
乾かすときにも頭皮をこすらないように気を付けて、タオルドライをして、ドライヤーを使ってください。
低刺激のシャンプーに変えてみる
頭皮にかさぶたができている場合、シャンプーやコンディショナーが頭皮に刺激を与えている可能性がありますので、シャンプーを変えてみましょう。
おすすめは、アミノ酸系シャンプーです。アミノ酸系シャンプーは頭皮に優しい低刺激の成分で作られていますので、かさぶたができている頭皮でも安心して使うことができます。
アミノ酸系シャンプーは敏感肌用(敏感頭皮用)シャンプーと言えるかもしれません。基礎化粧品にこだわっている人は、シャンプーにもこだわって、低刺激のものを使うようにしてください。
特に、敏感肌の人やアトピー性皮膚炎の人は、アミノ酸系シャンプーに変えるだけで、頭皮環境が整って、かさぶたが治ることが珍しくありません。
スタイリング剤は頭皮につかないように
頭皮にかさぶたができた時の対策、次はスタイリング剤は頭皮につかないようにすることです。スタイリング剤が頭皮についてしまうと、それが刺激になって、炎症が起こり、かさぶたができることがあります。
また、スタイリング剤が直接かさぶたの原因にならなくても、頭皮に付着して、頭皮が蒸れやすい状態を作ることもあります。そうすると、脂漏性皮膚炎をおこしやすくなりますので、スタイリング剤はできるだけ頭皮につかないようにしてください。
また、シャンプーでその日につけてスタイリング剤はすべてきれいに洗い流すようにしてくださいね。
食生活を見直す
頭皮にかさぶたができている時の対策、5つ目は食生活を見直すことです。食生活が乱れていると、皮脂の分泌が増えてしまい、脂漏性皮膚炎の原因になります。
また、ビタミンB群は皮脂のバランスをコントロールしてくれる役割がありますので、それが不足していると、皮脂がどんどん増える可能性があります。
そのため、頭皮にかさぶたができている時は、食生活を見直して、栄養のバランスが取れた食事を摂りましょう。
特に、次のような栄養素を意識すると、頭皮環境が整って、かさぶたが治りやすくなります。
- ・ビタミンA
・ビタミンB群
・ビタミンC
・ビタミンE - ・ポリフェノール
- ・オメガ-3脂肪酸
栄養のバランスを意識しつつも、これらの栄養素を積極的に摂るようにしましょう。
規則正しい生活を送る
頭皮にかさぶたができている時の対策、6つ目は規則正しい生活を送ることです。規則正しい生活を送ることで、頭皮の皮脂の分泌量を適正にできますし、頭皮の乾燥を防ぐことができます。
・ぐっすり眠る
・ストレスをため込まない
・1日3食しっかり食べる
・入浴は湯船に入る
・適度な運動をする
・リラックスタイムを作る
このようなことに気を付けながら、日常生活を送ると、次第にかさぶたが治って、健康な頭皮環境を作ることができるはずです。
皮膚科を受診する
頭皮にかさぶたができた時には、皮膚科を受診しましょう。脂漏性皮膚炎も接触性皮膚炎も、アトピー性皮膚炎も、どうしてもかゆみが出てしまいます。
かゆみがあると、ついつい頭皮をかきむしってしまって、かさぶたが次々できてしまいます。さらに、できたかさぶたを剥がしてしまって、さらにかさぶたが悪化してしまうんです。
そのため、今までご紹介した日常生活の中でできる見直し・対策も重要ですが、皮膚科を受診して、かゆみを治療でしっかり抑えることも大切なんです。
かゆみが治まれば、ストレスが減りますし、かさぶたを剥がそうと思わなくなりますよね。
ですから、頭皮にかさぶたができている時は、早めに皮膚科を受診すると、かゆみもかさぶたも治るようになるんです。
頭皮のかさぶたの原因・対策についてのまとめ
・頭皮のかさぶたの原因
「脂漏性皮膚炎」「接触性皮膚炎」「頭皮を傷つけている」「アトピー性皮膚炎」
・頭皮のかさぶたができた時の対策
「かさぶたは剥がさない」「ヘアケアの方法を見直す」「低刺激のシャンプーにする」「スタイリング剤を頭皮につけない」「食生活を見直す」「規則正しい生活をおくる」「皮膚科を受診する」
頭皮にかさぶたができる原因と対策をまとめました。頭皮にかさぶたができるのは、頭皮に何らかの炎症が起こっている可能性が高いです。
ヘアケアの方法や日常生活を見直して、健康な頭皮環境を作ることでかさぶたの対策をすることも大切ですが、早めに皮膚科を受診して、かゆみを抑えることも大切です。
頭皮にかさぶたができている時は、放っておくと必ず悪化しますので、きちんと対策を実践してくださいね。