FAGAに悩んでいる女性は多いですよね。「髪は女性の命」という言葉がありますが、その命の髪が薄くなってしまったら、悩んでしまうのも当然です。
FAGAに悩んでいる女性は、まだ諦めてはいけません。FAGAは治るのです!女性のFAGAに悩んでいるあなたのために、クリニックでの治療方法や治療薬をまとめました。
女性の薄毛、FAGAとは?
薄毛に悩んでいる女性は、年々増えているそうです。女性のFAGA治療を行っている湘南美容外科では、FAGAの患者さんは5年間で87倍にも増えているとのこと!
FAGAとは、Female Androgenetic Alopecia=女性男性型脱毛症のことです。
FAGAはDHT(ジヒドロテストステロン)が原因で起こります。ジヒドロテストステロンとは男性ホルモンのテストステロンが、5αリダクターゼという酵素の働きで変化したもので、髪の成長を止めて、成長期を短くしてしまう作用があります。
女性の場合は、髪の成長期を長くする女性ホルモンのエストロゲンが分泌されていますので、男性のように明らかな薄毛になることは少ないのですが、それでも、エストロゲンが減り、ジヒドロテストステロンが増えると、FAGAになってしまうのです。
FAGAは男性の薄毛とは異なり、頭髪が全体的に薄くなってしまうことが多いですね。
FAGAは治るの?
FAGAに悩んでいる女性は多いですが、あなたは何かFAGAの対策をしていますか?FAGAはきちんと治療をすれば、治るものです。
もちろん、FAGAの人全員が元のふさふさとした豊かな髪に戻るわけではありませんが、きちんとした治療を受けると多くの人が、またきれいな髪が生えてきて、薄毛に悩むことがなくなるのです。
ホルモンバランスを整えるようにしたり、髪の毛が生えてくるような頭皮環境を整えるような治療をすれば、FAGAは治って、また髪が生えてくるようになります。
もちろん、治療を始めてすぐにふさふさの髪が生えてくるわけではありません。髪の毛が生えてくるのには、それなりの時間がかかります。
FAGAの治療を受けた人は、3~6ヶ月程度で治療効果を実感できる人が多いので、FAGAの治療は即効性はありませんが、気長に治療を続ければ治ります。だから、薄毛だからと諦めてはいけないのです。
ただ、FAGA治療は保険適用ではなく、自費診療になりますので、注意してくださいね。
クリニックでのFAGAの6つの治療方法や治療薬
クリニックでは、どのようなFAGAの治療をするのでしょうか?具体的な治療方法やよく使われる治療薬をご紹介します。
生活習慣の改善の指導
クリニックでのFAGAの治療方法の1つ目は、生活習慣の改善指導です。FAGAはエストロゲンの減少や男性ホルモンのテストステロンの増加などが原因になっていることが多いです。
そして、このホルモンバランスの乱れは生活習慣と直結していて、生活習慣が乱れているから、FAGAが悪化していることがあります。
そのため、まずは医師の目から見て、改善可能な生活習慣を改善することから、FAGAの治療は始まります。
FAGAの治療のために改善すべき生活習慣には、次のようなものがあります。
・規則正しい生活を送る
・質の高い睡眠をとる
・早寝早起きをする
・適度な運動をする
・1日3食、栄養のバランスのとれた食事をする
・お酒は控えめにする
・禁煙する
具体的な指導内容は、あなたのFAGAの状態や生活習慣、医師の考え方等によって異なりますが、FAGAの治療のためには、健康的な生活を送る必要があるのです。
外用薬の塗布
FAGAの治療方法の2つ目は、外用薬の塗布です。外用薬を頭皮に塗ることで、頭皮環境を改善したり、毛根に働きかけることで、発毛を促していく治療方法になります。外用薬というと、堅苦しい印象を受けるかもしれませんが、要は育毛剤です。
FAGAの外用薬は、主に次の3つがあります。
・パントスチン
・KIPスカルプヘアエッセンス
■ミノキシジル
ミノキシジルは毛根に直接働きかけて、発毛を促す作用がある薬です。
ミノキシジルは血管を拡張させて、毛包の毛母細胞や毛乳頭細胞を活性化することで、細胞を増殖させたり、タンパク質の合成を促します。髪の毛はタンパク質でできていますし、細胞分裂を起こして、細胞を増やさないと髪の毛は伸びませんよね。
このミノキシジルは、発毛効果があると認められていて、日本でも「ロゲイン」という名前の薬を処方してもらうことが可能です。(ただ、保険適用外です)
大正製薬からは、リアップリジェンヌという女性用育毛剤が販売されていますが、このリアップリジェンヌには、ミノキシジルが配合されています。
また、クリニックによっては、このミノキシジルに独自の発毛効果がある成分を加えたものを処方していることもあります。
■パントスチン
パントスチンは、ジヒドロテストステロンが作られないようにするための薬です。最初にも説明しましたが、ジヒドロテストステロンは髪の成長期を短くして、脱毛を促す作用があります。FAGAの根本的な原因と言っても良いでしょう。
パントスチンは、このジヒドロテストステロンが作られないようにするための薬なんです。
男性のAGAの治療には、パントスチンと同じような効果があるプロペシアという薬が良く用いられますが、プロペシアは女性には禁忌の薬ですので、女性のFAGAはプロペシアは用いずに、パントスチンを用います。
パントスチンは、女性でも安心して使うことができる薬なんです。
■KIPスカルプヘアエッセンス
KIPスカルプヘアエッセンスには、次の3つの主成分が配合されています。
・IGF(インシュリン様成長因子)
・馬プラセンタ(Placenta)
この3つの主成分の頭文字をとって、KIPスカルプヘアエッセンスという名前になっています。KGFは毛根部分で産生される成長因子で、発毛に大きくかかわっている成分ですが、加齢とともに減少します。それを、KIPスカルプヘアエッセンスで補うことで、発毛を促すのです。
内服薬の治療
FAGAの治療では、内服薬も用いられます。FAGAの治療で用いられる内服薬は、次の3つになります。
・ミノキシジル
■パントガール
パントガールは、ドイツで開発された治療薬で、次のような成分が含まれています。
・ビタミンB1
・パントテン酸カルシウム
・薬用酵母
・L-シスチン
・ケラチン
・パラアミノ安息香酸
パントガールは発毛効果はもちろんですが、すでに生えている髪の毛を抜けにくくしてくれる効果もあるのです。
パントガールは女性の発毛効果が確認されている薬ですが、副作用がほとんどない内服薬ですので、安心して飲むことができます。
■ミノキシジル
ミノキシジルは、外用薬として用いられる成分です。外用薬としてのミノキシジルは日本でも認可されていますが、内服薬としては副作用があるため、日本では未承認の薬です。
ミノキシジルを内服薬として使うと、次のような副作用が出る可能性があります。
・神経系=頭痛、めまい、意識混濁、手足のしびれ
・代謝系=原因不明の急激な体重増加、手足のむくみ
・生殖器系=性欲減退、性的不能
ただ、発毛効果は外用薬として使うよりも、内服薬として使ったほうが効果が高く、さらに外用薬と内服薬のダブル使いで用いると、さらなる効果が期待できますので、FAGAの治療を行うクリニックでは、医師が個人輸入をしたミノキシジルを処方することもあります。
ミノキシジルは副作用の可能性がありますので、医師から副作用のリスクをきちんと聞いて、納得してから服用するかどうかを決めるようにしてください。
FAGAで使う薬の作用や副作用は、女性のハゲ・薄毛治療の4種類の薬・効果と副作用まとめ【FAGA】で詳しく説明しています。
AGAメソセラピー
FAGAの治療方法には、AGAメソセラピーという方法もあります。「メソセラピー」というと、美容外科クリニックで行われる脂肪溶解注射を思い浮かべるかもしれませんが、FAGAでの治療でもメソセラピーを行います。
FAGAの治療では、ミノキシジルや発毛・育毛成分、髪の栄養成分などを注射器で頭皮に直接注入します。
注射針を用いて、直接頭皮・毛根に有効成分を注入することで、外用薬を用いるよりも、内服薬を服用するよりも、高い発毛効果を得ることができるんです。
頭皮に針を刺すというと、痛みが心配になる人も多いと思いますが、極細の針を使ったり、頭皮を冷却してから治療をするクリニックが多いので、痛みに関してはそこまで心配しなくて大丈夫です。
HARG治療
HARG(ハーグ)治療とは、2006年から開始になった新しいFAGAの治療法で、日本医療毛髪再生研究会の認定を受けたクリニックや病院でしか治療を受けることができません。
HARG治療は、HARGカクテルという薬剤を頭皮に注入しますので、基本的なやり方は、メソセラピーと似ています。ただ、HARG治療は再生医療であり、FAGAになる前の状態に頭皮や毛根を戻してあげる効果があります。
治療を止めると発毛が基本的には止まってしまう育毛メソセラピーと、治療後も発毛が継続するHARG療法は、根本的に薄毛治療に対するアプローチや得られる結果が異なっているのです。
HARG治療は、治療後も発毛が継続するので、FAGAを根本的に治すことができる治療方法と言えるでしょう。
自毛植毛
FAGAの治療の最後は、自毛植毛です。毛根の部分から採取した自分の毛髪を植毛することで、また、髪の毛が生えてくるようにする治療法ですね。
ただ、FAGAの場合、男性のAGAとは違って、頭髪が全体的に薄くなっている状態なので、あまり自毛植毛には適していないのですが、ここまでご紹介した治療方法を試しても、発毛効果が得られなかったという人は、医師に相談してみると良いでしょう。
女性のFAGAの治療方法・薬・治る方法についてのまとめ
・FAGAは治療をすれば治る。期間は3~6ヶ月程度で効果が実感できる
・FAGAの治療方法
「生活習慣を規則正しくすることを中心に行う」「AGAメソセラピー」「HARG治療」自毛植毛
・FAGAの治療薬
「ミノキシジル」「パントスチン」「KIPスカルプヘアエッセンス」
女性のFAGAの治療方法や薬の種類をまとめました。FAGAで悩んでいる女性は多いと思いますが、FAGAは治ります。だから、諦めずに治療をするようにしましょう。
また、自分で生活習慣を改善することも大切ですので、薬に頼るだけでなく、生活習慣も見直すことを忘れないでくださいね。