女性弁護士は、とてもカッコいいイメージがありますよね。仕事ができてスタイリッシュ。「働く女性」の象徴というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか?
今回は弁護士の中でも、特に女性弁護士にフォーカスを当てていきます。女性弁護士の給料や年収、仕事内容、女性弁護士は独身が多いのかなどの結婚事情をまとめました。
女性弁護士の給料・年収
女性弁護士は、どのくらいの給料をもらっているのでしょうか?「弁護士」というと、超高収入でガッチリ稼いでいるという印象がありますが、実際のところはどうなのか気になりますよね。
女性弁護士の給料や年収を調べてみました。
女性弁護士の平均給料・年収
厚生労働省の平成29年賃金構造基本統計調査によると、女性弁護士の平均給料・年収は次の通りになっています。
・ボーナス=83万1600円
・年収=593万400円
女性弁護士の平均年収は600万円に届かないんです。意外ですよね。では、男性弁護士はどうなのかというと、男性弁護士の平均年収は1097万4200円となっています。
なんで、女性弁護士はこんなに年収が低いのかというと、この厚生労働省の調査は母数が少ないことと、本来なら平均給料が高い50代の給料データが低く出ていることが考えられます。
あとで詳しく説明しますが、50代以上の女性弁護士はとても少ないんです。一昔前までは、「弁護士=男性の職業」でしたから。
そのため、年齢が上の女性弁護士は弁護士の中でも男性に追いやられてしまって、あまり給料が高い事務所に就職できなかったということが推測できます。
では、若い世代を見てみましょう。
30代前半の女性弁護士の平均年収は786万3000円、30代前半の男性弁護士の平均年収は690万6200円となっています。
バリバリ働いて、女性弁護士の数も多い若い世代になると、男女差はハッキリ言ってないんです。(データではむしろ女性弁護士の年収のほうが高いですし)
ちなみに、この厚生労働省の給料・年収のデータは「雇われ弁護士」のものです。
日本弁護士連合会の2014年の「弁護士実勢調査」のデータによると、男女別の年収のデータはないものの、弁護士の年収の平均値は1470万円(中央値は959万円)となっています。
そして、やはり年収は1000万円前後という弁護士が多いようです。
・年収500~1000万円未満=18.1%
・年収1000~1500万円未満=15.0%
・年収1500~2000万円未満=9.9%
・年収2000~2500万円未満=7.6%
そして、年収6000万円以上を稼ぐ弁護士は3.2%もいます。やっぱり弁護士は稼げる仕事と言えますね。
もちろん、先ほども30代前半の年収データで紹介した通り、女性弁護士でもしっかり稼ぐことができる仕事なんです。
超大手法律事務所に就職できれば給料は高い
女性弁護士の平均給料や年収を見てきましたが、「弁護士って思ったよりも稼げないんだなぁ」とガッカリした人は多いと思います。
確かに、平均年収が1000万円に届かないというのは、意外ですし、もっと稼いでいそうなイメージがありますよね。
弁護士はどの事務所で働くかによって、年収は大きく変わります。大手の法律事務所なら、年収は高くなります。
弁護士の法律事務所で「四大法律事務所」と呼ばれているのは、次の4つの法律事務所です。
- ・長島・大野・常松法律事務所
- ・西村あさひ法律事務所
- ・森・濱田松本法律事務所
最近は、この四大法律事務所に「TMI総合法律事務」を加えて五大法律事務所とすることもあります。
この四大法律事務所(五大法律事務所)は、弁護士の給料が高い事でも有名で、新人弁護士でも年収は1000万円を超えるとされています。
そのため、女性弁護士がガッチリ稼ぐためには、大手の法律事務所、できれば四大法律事務所(五大法律事務所)に就職する必要があるのです。
独立開業したら腕とコネ次第
さて、女性弁護士が高い年収を稼ぐには、大手法律事務所に就職する必要がありますが、さらに稼ぎたいなら独立して自分の法律事務所を開業するという方法もあります。
先ほど、年収が6000万円を超える弁護士が3.2%もいると説明しましたが、年収6000万円を超える弁護士はみんな自分の法律事務所を持っている弁護士であると推測できます。
雇われ弁護士でそこまで稼げることはほぼありませんから。
ただ、独立したら、絶対に稼げるのかというとそうではありません。独立して稼ぐためには、顧客をたくさん抱えておく必要があります。
そして、顧客を抱えるためには、弁護士としての腕とさらに人脈・コネが必要なんですね。
女性弁護士の仕事内容
女性弁護士は、一昔前はほんの一握りしかいませんでした。日本弁護士連合会のデータによると、1950年では女性弁護士の割合はたったの0.1%、つまり弁護士1000人の中には1人しか女性弁護士がいなかったんです。
1990年でも5.6%です。そこから徐々に増えてきて、2015年には女性弁護士の割合は18.2%まで増えています。65年前は1000人に1人だったのに、現代では5人に1人が女性弁護士なんですね。
では、女性弁護士の仕事内容はどんなものなのかを詳しく見ていきましょう。
弁護士の仕事内容
まずは、弁護士の仕事内容から見ていきます。弁護士は法律の専門家であり、人々の人権を守るために働く仕事です。
日本は法治国家です。法律によって、さまざまなことが決められています。そして、法律は素人から見ると、いろいろ複雑で難解です。
そのため、日常生活を送っているだけで、様々な法律のトラブルに巻き込まれることがあります。
その時に、解決の手助けをしてくれるのが弁護士ですね。そして、弁護士は基本的に依頼人の利益を最優先にして働きます。
民事事件を主に扱う弁護士、その中でも企業の法務相談を主に扱う弁護士、刑事事件を扱う弁護士などいろいろなタイプの弁護士がいます。
もちろん、弁護士の資格を持っていれば、民事事件でも刑事事件でも関係なく扱うことができますが、基本的には自分の得意分野を持っている弁護士が多いですね。
また、法律事務所で働くのではなく、企業に雇われてその企業の利益を守るために働く「企業内弁護士」もいます。
女性だからといって特別に仕事が変わるわけではない
さて、女性弁護士の仕事についてですが、実は弁護士の場合は女性だからといって、何か特別に仕事が変わるわけではありません。
男性弁護士も女性弁護士も対等な立場で同じような仕事をします。
女性弁護士も民事を扱う人、企業法務が専門の人、刑事事件を扱う人、企業内弁護士といろいろな人がいるんです。
弁護士は専門職ですので、仕事内容で男女の区別がつくことはないんですね。
「女性」を活かした仕事ができることもある
弁護士の場合、「女性」だからといって、特に仕事内容が変わることはありません。でも、「女性」を活かした仕事ができることもあります。
例えば、離婚案件。夫有責で妻が離婚したい場合、男性弁護士に相談してもなかなかわかってもらえないことがあって、もどかしい気持ちになる依頼人も多いですが、女性弁護士なら女性の気持ちがわかりますので、依頼人のニーズにしっかり答えることができます。
また、女性が被害者である刑事事件や女性社長の企業法務などでも、女性だからこそわかること、共感できることがありますので、女性弁護士は「女性」を良い意味で活かしながら働くことができるんですね。
女性弁護士は増えてきているとは言っても、まだまだ少数派。5人に1人の割合しかいないのですから、女性弁護士の需要は非常に高いと言えるでしょう。
女性弁護士の結婚事情はどうなっているの?
皆さんが気になるのは、女性弁護士の結婚事情ではないでしょうか?強くてカッコいいイメージがある女性弁護士は、「独身者が多いのか?どんな人と結婚するのか?」、女性弁護士の結婚滋養を見ていきましょう。
生涯独身の女性弁護士が多いのは事実
女性弁護士は生涯独身の人が多い人が多いのは事実です。
出典:president.jp
法務の仕事には弁護士も入っていますよね。そして、法務の仕事の未婚率は、何と50%を超えています。
女性の生涯未婚率は14.6%ですから、女性弁護士の独身の割合はとても高いことがわかると思います。
女性弁護士に独身の人が多い理由は、次の2つがあると思います。
・仕事が忙しくて結婚する暇がない
女性弁護士は男性弁護士との結婚が多い
女性弁護士は、確かに独身率は高いですが、結婚する人ももちろんいます。女性弁護士は、同業の男性弁護士と結婚するケースが多いですね。
普通のサラリーマンだと、男性の方がしり込みしてしまうというケースもありますし、出会いが職場での男性弁護士しかいない。そして、自分の収入と釣り合う人を探すと、自動的に男性弁護士と結婚するというケースが多くなっているんです。
これは納得ですよね。年収1000万円近くあるような女性弁護士を、年収300万円の男性サラリーマンはなかなか口説くことはできません。
どうしてもしり込みしますし、自分のプライド的に女性のほうが社会的地位も年収も高いのは許せないという男性が多いんですね。
女性弁護士の年収・仕事内容・結婚事情についてのまとめ
・女性弁護士の平均給料と年収
「給料:42万4900円」「年収:593万400円」
・女性弁護士の仕事内容
「女性だからといって特別に仕事は変わらない」「女性だからできる仕事ができることもある」
・女性弁護士の結婚事情
「生涯独身の女性弁護士は50%と多い」「女性弁護士は男性弁護士との結婚が多い」
女性弁護士の給料や年収、仕事内容、結婚事情などをまとめましたが、いかがでしたか?女性弁護士は男性弁護士と同じくらいの給料を稼ぎますし、男性弁護士と同じ仕事をすることが多いです。
ただ、女性を活かして仕事をすることはできます。
また、独身の女性弁護士は多いですが、男性弁護士と結婚する女性弁護士も多いです。ガッチリ稼ぐ女性弁護士が結婚するなら、主夫になってくれる男性を探しても良いかもしれませんね。