職場で上司からパワハラを受けると、仕事のやる気も気力も削がれてしまいますよね。パワハラの原因は一体何なのでしょうか?
パワハラの実際の事例や対策、仕返し方法をご紹介します。
この記事の目次
パワハラとは
そもそもパワハラとはなんでしょうか?パワハラとは、パワーハラスメントの略で、意味的には、Power「力や権力」と、Harassment「不愉快、威嚇」が組み合わさったものです。なんとなく意味合いが分かりますよね。
端的に言えば、「オフィスでの嫌がらせ」なのですが、実際には職場だけでなく近所付き合いだろうがなんだろうが、あちこちに転がっていると言って良いでしょう。
その中で、もっとも困るのが職場と言うだけのことです。職場は、生活の糧を得る場所なので、経済問題に直結してしまうのですね。
一般的には、上司から部下へパワハラが行われますが、これもさまざまで、先輩から後輩、同僚から同僚、後輩から先輩や、部下から上司というケースまであります。Powerが何をさすのかにもよりますね。優位性とは相対的なものであって、絶対的なものではないということです。
ですが、ここでも経済問題は大きくて、上司から部下へのパワハラのケースがもっとも深刻になります。解雇などが絡むこともあるからです。しかし、パワハラを程度の大小で比較することはできず、どのくらい不快を感じているのかが、実際には大きい問題と言えるでしょう。
【職場のケース】パワハラが起こる場所
パワハラは職場でも近所付き合いでもありえますが、ここでは職場のケースに絞ってみていきましょう。職場のパワハラにおいて、実はオフィス以外で行われた行為もパワハラと見ることができます。
例えば、主張中や、慰安旅行先、移動中の電車や車中、飲み会の会場に至るまで、どこで行われてもパワハラはパワハラなのです。
ここから考えると、世の中はストレスでいっぱいですよね。仕事関係のパワハラだけでもこの状態なので、私生活のパワハラも考えると、パワハラなんてそれこそどこにでも転がっていると言えるでしょう。
しかも、パワハラに似たようなものにモラハラもありますよね。これもいれたら、本当にストレスだらけかもしれません。
おまけに、狙われるタイプはほぼ決まっていたりするので、日頃からどうもストレスが多い、同じようなパターンでストレスが続く、なんてことがあるのなら、知識を身につけて対策を取ると良いでしょう。うまくいけば、悪循環から簡単に脱皮することができるかもしれません。
パワハラ上司の行為
パワハラ上司の行為について見ていきましょう。上司から部下へのパワハラは深刻ですよね。最悪の場合は解雇に持ち込まれてしまいます。パワハラ上司の具体的な行動にどんなものがあるのかを、知っておきましょう。
・言葉による暴力、過度な叱責、モノを投げるなどの暴力、叩くなどの暴力
・人格を否定する、仲間はずれや無視、特定の人に仕事を回さない、学歴による差別
・無理なノルマを課す、時間外労働の強要、仕事と無関係の飲み会などへの強要
パワハラの類型6つ
パワハラの類型について見ていきましょう。パワハラにはたくさんのケースがありますが、大きく6つにわけることができます。ぱっと見ただけでも、なんとなくイメージがつきますよ。ご紹介しましょう。
1、「身体的な攻撃」型
2、「精神的な攻撃」型
3、「人間関係からの切り離し」型
4、「過大な要求」型
5、「過小な要求」型
6、「個の侵害」型
パワハラの事例2つ
パワハラの具体的な事例について見ていきましょう。裁判になった例を2つご紹介します。上司から部下へのケースと、同僚から同僚へのケースです。
上司から部下へのパワハラ(過度な要求→自殺へ)
上司から部下への指導・要求が、パワハラと認定されたケースです。被害者は自殺しています。高圧的な態度、暴力、精神的暴力、などが日常化しており、被害者はウツ病になった末、自殺へ。妻が裁判を起こしました。
パワハラであったと認定され、しかもその程度も高いものだったと認められました。
同僚から同僚へのパワハラ(いじめ→精神障害へ)
悪口を言う、仲間はずれにする、など執拗ないじめにおいて、やはり裁判事例があります。長期にわたり、複数の人間からいじめを受けていたケースですが、被害者は精神障害になっています。
損害賠償請求などの民事裁判ではありませんが、いじめ・いやがらせとして認定されています。職場で常軌を超えるいじめやいやがらせがあった場合、会社側は何らかの対策を取る必要があるそうです。
パワハラの原因
パワハラは日本に多い問題だそうです。そもそもパワハラ(パワーハラスメント)というのは、英語ではなく和製英語だそうです。発祥が日本なんですね。日本でつくられた言葉だったのです!
パワハラの原因として、日本の独特な会社のしくみが一番の原因のようです。日本の会社は、年功序列、終身雇用など、ビジネスと言うよりは家族のようなイメージですよね。欧米の会社のしくみとはまったく違います。
例えば、欧米の企業には終身雇用というものがなく、従業員のクビは簡単に切ることができます。しかし、その反面、転職市場が非常に高度に作られており、いくらでも転職することができます。
転職そのものが当たり前であり、ぜんぜんOKなのですね。むしろ転職によってキャリアップをしていきます。さらに、仕事が細分化されており、自分の仕事内容を固定して、プロフェッショナルになることができます。
日本の会社の場合は、就業ではなくて就社であり、いろんな業務をこなしたり、異動があったりします。会社のいいなりになるのですね。会社の存在そのものが非常に大きいです。
そんなわけで、個人は非常に立場が弱く、会社に生殺権を握られてしまっています。これが日本でパワハラが多い理由になっていると言えるでしょう。
パワハラを受けやすい人とは?その3つの特徴
パワハラを受けやすい人について見ていきましょう。残念ながら、毎回狙われるタイプというものがあります。逆に言えば、そのタイプにさえならなければかなり改善されるわけです。傾向と対策のためにも知識を付けておきましょう。ご紹介します。
自己主張ができない人
抵抗せずに黙ってしまう人です。自ら泣き寝入りする人ですね。もしくは自分に非があるのでは?と自分を責めてしまう人です。優しすぎる人、他人に気を遣いすぎる人もここに含まれるでしょう。パワハラをする上司から見たら、格好のターゲットと言えるでしょう。
自己主張が強すぎる人
こちらは反対に自己主張が強すぎる人です。ろくに仕事できないような新米や経験が浅いレベルで、自分の主張だけは強く言っていると、上司から煙たがられてしまい、攻撃の対象になりかねません。
コミュニケーション能力が欠けている人
たとえば、コミュニケーション能力の高い人をいじめると、周りから非難される率が高く、自分のクビをしめる危険性があります。パワハラ上司としては無用なトラブルは避けたいのが本音です。
その点、コミュニケーション能力の低い部下、社内で誰ともコミュニケーションを上手に取っていない部下であれば、その心配がありません。「どうせ誰にも相談しないだろう」とタカをくくるわけですね。
こういう部下は、文字通り狙われます。ストレスのはけ口にされやすいです。
パワハラの対策
パワハラを受けないための対策を取っておきましょう。そもそもパワハラとは、相手からみたらストレスのはけ口であることが多いです。よって、一般的には、より弱くて、反撃してこない、安全な獲物が狙われやすいです。
もしくは自己主張が強すぎて周りから疎んじられているような人間が狙われます。攻撃しても周りから非難されない相手ということでしょうか。いくらでも正論で返せるんですね。
2つを比べると、数的に多いのは圧倒的に前者の方で、いじめても安全なタイプの人が狙われます
コレを回避するためには、真逆の「いじめたら、やり返されるかもしれない」と感じられる人になれば良いです。具体的には、「いじめたら、チクられる」「いじめたら、反撃される」「いじめたら、周囲に非難される」タイプになることがおすすめです。
周囲の全員と仲良くしておく必要はありません。現状をよく見てキーパーソンを掴むようにしましょう。また、さりげなく自信を漂わせたり、他人の悪口を言ってみたり、反撃体制を明確にしておきましょう。
そして、決して他人に依存しないようにすることも大切です。チクる相手を作っておくことも重要といえるでしょう。
パワハラへの仕返し方法
もしもパワハラされてしまったらどうしますか?いっそのこと仕返ししてはいかがでしょうか?パワハラを行う人というのは、実は非常にストレスが溜まっていることが多いです。
表面的には分からないようにしているものの、実はトラブルや生殺権を握られていて、身動きが取れない状況である人が多いです。つまり、その現状を利用すれば、より小さな労力で、より大きな結果を生むことができます。
まずは、深呼吸しましょう。そして、じっくりとその加害者を観察しましょう。どこかにスキがあるはずです。そいつの生殺権を握っているのは誰ですか?あなたの立場で反撃できませんか?実は立場が逆転できるのではないですか?
スキさえ見つけることができれば、反撃の計画を立てることができます。
そもそもパワハラのパワーとは、相対的なモノであって、絶対的なモノではありませんでしたよね。あなたと相手のどちらが上かは相対的なモノなのです。役職で下であっても、スキルや人間関係、その他諸々、上に立てるものがあるかもしれません。
立場を逆転させることは決して夢ではありません。じっくりと観察して、調査して、息の根を止める方法を見つけると良いでしょう。新しくて強い、特別な存在のあなたに生まれ変われるかもしれません!
パワハラについての口コミ
昔、学校でいじめを受け、ブラック企業でパワハラも受けた経験者としてひとつだけ断言できることがある。
— Gakki (@faranks02) 2017年7月13日
いじめやパワハラに耐えても「いいこと」などひとつもない。
人間的に成長するどころか、精神的なトラウマを負ってその後の人生を台無しにされるリスクの方が遙かに高い。
だから全力で逃げろ
パワハラの本質を理解していない対応者がやりがちなことですが…加害者と被害者に話し合いの場を持ち、話せばわかると…話してわかる人がパワハラをしますか?「話せばわかる」といのは、正常な人格を持つ範囲の人たちだけです。パワハラに関しては「話せばわかる」は、全くの机上の空論です。
— 優々 (@pawaharasupport) 2017年7月12日
追記
— ぼーだーらいん (@BORDERLINE_STM) 2017年7月15日
いじめやパワハラに遭ったとして、逃げるなどの対応した後で、いじめやパワハラをやった輩がどういう反応をするかを見ておいた方が良いかと。
パワハラは目に見える形で起こりにくい。
— 肉体労働者 (@nikutairoudou17) 2017年7月16日
叱咤に限りなく近い叱責
激励に限りなく近い激怒
加害者は常に、被害者が罪悪感を抱くかホットラインに訴えるかギリギリのラインで圧力をかける。
巧妙に仕組まれたパワハラは表面化しないのだ。
昨日は上の人に問題のある上司の相談できた!
— なにょ (@kktk_rah) 2017年7月7日
上の人に聞いてびっくり!上司はだいぶ問題が大きいらしく、来月以降に異動らしい。
やった!!嬉しすぎる\(^o^)/
さよならパワハラ上司!!仕事辞めようかと思ったけど辞めずにすみそう。もう少しの辛抱だ…(>_<)
パワハラを受けても自分を追い詰めないことが大切
・パワハラはオフィス以外でも起こる可能性はある
・パワハラ上司の行為は、言葉による暴力や人格を否定するなどが特徴
・パワハラの種類
「身体的攻撃型や精神的な攻撃型」「人間関係からの切り離し型」「過大・過小な要求型」「個の侵害」
・パワハラの事例
「過度な要求から自殺に至るケース」「いじめから精神障害に至るケース」
・パワハラの原因
「個人の立場が弱い」「会社に殺生権を握られている」
・パワハラを受けやすい人の特徴
「自己主張ができない人」「自己主張が強すぎる人」「コミュニケーション能力が欠けている人」
・パワハラを受けない方法と仕返し方法
「チクることが大切」「他人に依存もしない」「スキを見つけて反撃の計画を立てる」
いかがでしたか?もしもパワハラに悩んでいるとしても、日本は奇妙な意味でのストレス社会ですので、同じような境遇の人はごまんといるはずです。
まずは深呼吸して、一息入れましょう。そして、自分が何をどうしたいのかを考えて、そのための具体的な方法を考えてみましょう。端的に言えば、加害者をやっつければ良いです。遠慮する必要はありません。あなたの敵なんですから。
自分を追い詰めるのではなく、ぜひ外側に向かってチャレンジしてみてくださいね。以上、パワハラについてのおまとめでした。