年収が低いことに悩んでいるあなたは、みんなどのくらいの年収を稼いでいるのか知っていますか?
年収をアップさせたいと思っているなら、男性・女性の年代別の平均年収や年収額の分布割合、平均年収が高い業種などを知っておく必要があります。
国税庁の平成28年分民間給与実態統計調査結果をもとに平均年収を分析していきます。
この記事の目次
日本の平均年収はどのくらい?
日本の平均年収はどのくらいか知っていますか?平成28年分民間給与実態統計調査結果によると、平均年収は421万6,000円です。
次に、男性・女性別の平均年収を見ていきましょう。
男性の平均年収
男性の平均年収は521万1000円です。これは、正社員と非正規雇用(派遣やパート・アルバイト)を合わせた平均年収になります。
・男性非正規雇用の平均年収=227万8,000円
やはり非正規雇用の場合、年収はグッと下がりますね。男性の非正規雇用の平均年収は、正社員の半分以下しかありません。それにしても、男性の正社員は結構稼いでいる人が多いんですね。
女性の平均年収
女性の平均年収は、279万7,000円です。男性の平均年収の約半分しかありません。
・女性正社員の平均年収=373万3,000円
・女性非正規雇用の平均年収=148万1,000円
女性の場合、男性の平均年収と比べると、正社員の場合も非正規雇用の場合も年収が低いのです。
年代別の男性・女性の平均年収
次に、年代別の男性・女性の平均年収を見ていきましょう。あなたの年収は、自分と同じ年代の人と比べて高いでしょうか?低いでしょうか?
20代前半の平均年収
まずは20代前半(20~24歳)の平均年収を見ていきましょう。
・男性平均年収=275万円
・女性平均年収=241万円
・男性と女性の年収差=34万円
20代前半の平均年収は250万円前後と決して高いとは言えませんが、男性の平均年収と女性の平均年収は34万円とそれほど大きくありません。
20代後半の平均年収
次に、20代後半(25~29歳)の平均年収をご紹介します。
・男性平均年収=383万円
・女性平均年収=309万円
・男性と女性の年収差=74万円
20代後半になると、平均年収は20代前半に比べて100万円近く跳ね上がります。ただ、男性の平均年収と女性の平均年収の差が74万円と開いています。
30代前半の平均年収
30代前半(30~34歳)になると、平均年収はどうなるのでしょうか?
・男性平均年収=457万円
・女性平均年収=315万円
・男性と女性の年収差=142万円
30代前半になると、平均年収は400万円のを突破します。ただ、男性と女性の年収差が大きく開いていますね。
これは、20代後半から30代前半にかけての女性は結婚・出産の時期であり、正社員を辞めたり、残業が少ない部署へ異動せざるを得ないことが関係していると考えられます。
男女平等といっても、出産は女性にしかできません。また、出産前後はどうしても休む必要があります。そして、家事も育児も夫よりも妻のほうが負担が大きいという家庭が多いのが現実です。
だから、女性は仕事のキャリアよりも家庭・育児を優先せざるを得なくなり、男性と女性の年収差が開いてしまうのです。
30代後半の平均年収
30代後半(35~39歳)の平均年収はどのくらいでしょうか?
・男性平均年収=512万円
・女性平均年収=300万円
・男性と女性の年収差=212万円
30代後半になると、男性の平均年収は500万円の大台を突破しますが、女性は300万円と30代前半と比べて、ほとんど変化がありません。そのため、男性と女性の平均年収の差は212万円とかなり開いてしまいました。
40代前半の平均年収
次に、40代前半(40~44歳)の平均年収をご紹介します。
・男性平均年収=563万円
・女性平均年収=302万円
・男性と女性の年収差=261万円
40代前半では、男性の平均年収は30代後半と比べて50万円以上アップしているものの、女性の平均年収はほとんどアップしていません。そのため、男性と女性の平均年収の差は、どんどん開く一方です。
40代後半の平均年収
40代後半(45~49歳)になると、平均年収はどうなるのでしょうか?
・男性平均年収=633万円
・女性平均年収=299万円
・男性と女性の年収差=334万円
40代後半では、男性の平均年収は600万円を突破しましたが、女性は相変わらず300万円前後のままです。おかげで、男性と女性の平均年収差はとうとう300万円以上になりました。
50代前半の平均年収
50代前半(50~54歳)の平均年収を見ていきましょう。
・男性平均年収=661万円
・女性平均年収=296万円
・男性と女性の年収差=365万円
50代前半の平均年収は500万円を突破しましたが、相変わらず女性の平均年収は300万円程度しかありません。男性と女性の平均年収の差は350万円以上になってしまいました。
50代後半の平均年収
50代後半(55~59歳)の平均年収をご紹介します。
・男性平均年収=649万円
・女性平均年収=288万円
・男性と女性の年収差=361万円
50代後半になると、男性・女性共に平均年収が下がり始めます。これは、55歳で役職定年になることが多いためと考えられます。それでも、まだ男性と女性の年収差は大きいままですね。
60代前半の平均年収
一般的な定年退職を迎えた後の60代前半(60~64歳)の平均年収は、どのくらいになるのでしょう?
・男性平均年収=479万円
・女性平均年収=228万円
・男性と女性の年収差=251万円
60歳になると定年退職を迎えますので、定年後の再雇用で働いている人が多いです。そうすると、定年前と比べて給料が下がることがほとんどですね。
60代後半の平均年収
最後に、60代後半(65~69歳)の平均年収を見ていきましょう。
・男性平均年収=387万円
・女性平均年収=195万円
・男性と女性の年収差=192万円
60代後半になると、男性と女性の年収差が少なくなりますね。それでも、まだ200万円近くありますが。
年代に関係なく、日本では男性のほうが女性よりもガッチリ稼ぐチャンスが大きいのです。これは、出産・子育てがあるから仕方がないとも言えるのですが、バリバリ働いて稼ぎたい女性にとっては、ちょっと腑に落ちないかもしれません。
男女別の年収額別の割合
次に、年収額の分布を男性と女性それぞれで見ていきましょう。
男性の年収額の分布割合
男性の年収額別の分布割合は、次のようになっています。
年収 | 割合 |
100万円以下 | 3.2% |
100~200万円 | 7.3% |
200~300万円 | 12.7% |
300~400万円 | 18.2% |
400~500万円 | 17.5% |
500~600万円 | 12.8% |
600~700万円 | 8.5% |
700~800万円 | 6.1% |
800~900万円 | 4.2% |
900~1000万円 | 2.9% |
1000~1500万円 | 4.8% |
1500~2000万円 | 1.1% |
2000~2500万円 | 0.3% |
2500万円超 | 0.4% |
男性の年収で最も多いののは、300~400万円です。ただ、年収400~500万円の人の割合もほとんど変わらないですね。男性は300~500万円を稼ぐ人が最も多いことがわかります。
女性の年収額の割合
次に、女性の年収額別の分布割合を見ていきましょう。
年収 | 割合 |
100万円以下 | 16.5% |
100~200万円 | 25.1% |
200~300万円 | 21.5% |
300~400万円 | 16.5% |
400~500万円 | 9.7% |
500~600万円 | 5.0% |
600~700万円 | 2.3% |
700~800万円 | 1.4% |
800~900万円 | 0.7% |
900~1000万円 | 0.4% |
1000~1500万円 | 0.7% |
1500~2000万円 | 0.2% |
2000~2500万円 | 0.0% |
2500万円超 | 0.0% |
女性は年収100~200万円の人の割合が一番多くなっています。次に、年収200~300万円の割合の人が多いですね。女性は100~300万円を稼ぐ人が最も多いんです。
年収が高いのはやっぱり大企業!
では、次にどんなところに勤めると年収をアップさせられるのかを考えていきましょう。どんな企業だと年収が高いのか?それは、やっぱり大企業です。
事業所の規模別(従業員の人数)の平均年収をご紹介します。
事業所の規模(従業員数) | 平均年収 |
1~4人 | 319万5000円 |
5~9人 | 356万4000円 |
10~29人 | 393万3000円 |
30~99人 | 390万8000円 |
100~499人 | 421万9000円 |
500~999人 | 462万2000円 |
1000~4999人 | 494万8000円 |
5000人以上 | 508万6000円 |
一部例外はあるものの、基本的には従業員数と平均年収は比例しているんです。
次に、企業規模別の平均年収をご紹介します。企業規模とは、資本金のことですね。
企業の規模(資本金) | 平均年収 |
個人 | 252万2000円 |
2000万円未満 | 360万9000円 |
2000万~5000万円未満 | 396万3000円 |
5000万~1億円未満 | 404万2000円 |
1億円~10億円未満 | 452万8000円 |
10億円以上 | 590万円 |
企業規模別で見ると、平均年収は企業の規模(資本金)の額と見事に比例しています。少しでも年収をアップさせたいなら、できるだけ規模の大きな会社で働くべきなんです。ただ、どうしても、大企業は倍率が高くて、なかなか採用してもらえないという現実はありますが…。
年収が高い業種と低い業種ランキング
最後に、年収が高い業種と低い業種ランキングをご紹介していきます。どんな仕事につくと年収が高くなるのか、このランキングを見ればわかると思います。
年収が高い業種ベスト3
まずは、年収が高い業種ランキングベスト3です。
第1位 電気・ガス・熱供給・水道業:平均年収769万円
第2位 金融業・保険業:平均年収626万円
第3位 情報通信業:平均年収575万円
電気・ガス・熱供給・水道業がダントツの1位です。ライフラインの会社は給料が高いんですね!
年収が低い業種ワースト3
では、次に年収が低い業種ワースト3を見ていきましょう。
第1位 宿泊業・飲食サービス業:平均年収234万円
第2位 農林水産・鉱業:平均年収294万円
第3位 サービス業:平均年収341万円
宿泊業・飲食サービス業は平均年収が234万円。電気・ガス・熱供給・水道業の3分の1もありません。
業種によって、年収は大きく変わるんですね。
男性・女性・日本の平均年収・年代別・年収分布割合についての総まとめ
・男性の平均年収は、521万1,000円
・女性の平均年収は、279万7,000円
・男性の年収額の割合は、300~500万円が多く、女性は100万円~300万円が多い
・企業の平均年収は、企業が大きければ大きいほど給料が高い
・年収が高い業種1位は、電気ガス水道業で769万円が平均
・年収が低い業種ワースト1位は、宿泊業や飲食サービス業で234万円が平均
男性・女性別の日本の平均年収、年代別の年収、年収分布割合など、年収に関することを徹底調査&分析しました。
高い年収を得ることが仕事・生活のすべてではありませんが、お金はあって困るものではありませんので、できるだけ高い年収を稼ぐためにも、大企業&電気・ガス・熱供給・水道業などに勤めることを目指しましょう。
女性の場合は、正社員になること、そして辞めないことが一番の高収入の近道と言えるかもしれません。