職場の上司からセクハラを受けると、会社に行くのも憂鬱になってしまいますよね。
今回はセクハラの原因や対策、具体例と慰謝料の取り方などについて詳しくご紹介します。
この記事の目次
セクハラとは
セクハラとは、簡単に言うと、性的ないやがらせのことです。意外に境界線が難しくて、その点がもっとも問題であると言われています。本人に自覚がなくても、相手が不快を感じればセクハラであり、加害者は男性であることもあれば、女性であることもあります。
つまり、被害者は女性だけとは限らず、男性の場合もあると言うことですね。
セクハラは分類的にはちゃんといくつかに分かれて決まっています。まず、大きく「対価型」と「環境型」に分かれます。これは文字どおりの分類で、「対価型」は、対価として性的なことをせまるもの、「環境型」は、就業環境などを不快にさせるもの、のことです。
このうち、「環境型」は、さらに「視覚型」、「発言型」、「身体接触型」、の3つに分けられます。
「視覚型」は、いやらしいポスターを貼るなどで、よくアメリカなどで日本人上司がこれをやって訴えられることが以前は多かったです。「発言型」は、冗談のようにセクハラを繰り返したり、私生活の秘密の噂を流したりするものです。
「身体接触型」は、これはそのものズバリですね。女性が男性にこのセクハラをすることもあります。
セクハラな職場とは
セクハラな職場とは、セクハラが横行している職場のことです。セクハラは境界線が難しいため、グレーゾーン、もしくはかなりブラックに近いゾーンは普通に存在するモノのようです。
セクハラについて、厚生労働省が悩んでいる方向けのガイドラインを作っていますが、これがなんとも端的なガイドラインで、理想としてはそうなんだけど、実際は難しいのでは?と唸ってしまうようなガイドラインです。
いくつかご紹介しますと、基本的に、その場ですぐにはっきりと拒絶することが一番大切であるとしています。のちのち裁判をするなら特に有効な対処法と言えるでしょう。しかし、拒絶したら解雇された、なんて例もあるので、難しいですよね。
また、セクハラがあった場合、会社の相談窓口に相談するようにアドバイスしています。しかし、例えば、派遣社員が派遣先でセクハラにあって、派遣会社に相談しても、たいてい派遣会社は自分の利益のために、うやむやにすることが多いようです。
派遣先の上司と戦ってくれる希有な担当者なんていませんよね。派遣会社は取り替え自由で立場的に弱く、そこから派遣されている派遣社員はさらに立場が弱いのが現実です。そもそも立場が弱いからこそ狙われると言えるでしょう。
セクハラ上司の話の特徴5つ
セクハラ上司について具体例を見ていきましょう。けっこうあるんじゃないの?と思えるようなセクハラが多いですよ。会社はセクハラの温床なのかもしれません。
体にまつわる話
バストが何カップかと聞かれた、スカートが短いと言われた、肌が荒れていると言われた、横幅が大きいと言われた、体にまつわる話はそもそもタブーですよね。たいしたボディでない人がセクハラすることが多いので、つい反撃したくなるのが人情でしょう。
出産にまつわる話
はやく赤ちゃんを産んだ方がいいんじゃない、35歳までに出産しないとまずいね、子供いないの?など。
結婚にまつわる話
結局女性は結婚すれば仕事辞められる、いい男つかまえたのか、女は楽でいいね、など。
笑えない冗談話
寿退社のピーク時に独身であることをからかわれた、機嫌悪いから今日生理? 便秘なんじゃない?昨日かわいがられた?など。
年齢にまつわる話
けっこういっていますね、賞味期限間近? 市場価値の問題がありますよね、など。
セクハラの具体例(事例)4つ
セクハラの具体例について見ていきましょう。かなり分かりやすい例ばかりを上げてみました。身近なところで、あるある~と思えるかもしれません。
対価型
社長が部下に性交渉を迫ったところ、部下は断った。すると、社長はその部下を解雇した。
環境型(視覚型)
パソコンのスクリーンセーバーに、女性のセミヌード写真を使っている。
環境型(発言型)
社内に性的な冗談を言う名物社員がいて、本人は得意になっている。
環境型(身体接触型)
上司がやたらと体を触ってくるので面と向かってたしなめたら、それ以降、業務で叱咤叱責が続くようになった。なんだかため息がでてしまいますね。
セクハラが裁判になる事例について
セクハラは裁判になることもあるにはあるようですが、実際にはほとんど泣き寝入りになるケースが多いようです。もしくはじっと我慢しているのだとか。裁判沙汰になるのは氷山の一角に過ぎないのですね。
そもそも会社のパソコンのスクリーンセーバーにセクシーな(ヌードとまでは言わなくても)画像を使っている人っているのではないでしょうか?私はかつて何度も見たことがあります。本人は自慢していましたが・・・。
感覚的にバカとしか言いようがありませんが、これが現実だと思います。常識の問題ですが、常識のレベルは人によって意外に違うようで、驚いてしまうこともしばしば。誰かピシャリと言わないことには、まったく気がつかないのかもしれません。
ぴしゃりと言って、逆に理不尽なことをされることだってあるので、難しいですよね。
身体接触型だって、本人はよかれと思って自信満々でやっているかもしれませんよ。我慢しているとつけあがる一方ですが、対処して悪化することも多いです。
そもそも一体何のために会社に来ているだろうか?と首をひねってしまいます。ずいぶん暇ですね、としか言い様がありませんが、そういうタイプこそ、失うものも体裁もなくて、面倒と言えるでしょう。
セクハラの3つの原因
セクハラの原因について見ていきましょう。こちらもきちんと分類されていて理解しやすいですよ。セクハラの原因はおもに3つあります。ご紹介しましょう。
一般的な性差意識
とくに低レベルな男性にありがちなケースですが、女性を見下す、人格を攻撃する、上に立とうとする、というものがあり、性差を理由にすることが多いです。ほかに理由がないからと言えますが、いかにも低レベルの男がやる方法と言えるでしょう。
性に対する意識のズレ
男女間で性に対する意識がかなりズレていることがあるようです。どういう相手と普段関わっているかにも因りますが、異性への無理解が原因のようです。
事業主の管理の問題
事業主のセクハラの意識の低さが引き起こす問題です。場合によっては、社長自らがセクハラをしているケースもあります。
会社としてのセクハラ対策4つ
職場のセクハラの対策について見ていきましょう。職場のセクハラは個人の問題ではなく、事業者の義務になっています。具体的には、男女雇用機会均等法およびそれに基づく指針、で事業主の義務が定められています。
セクハラに対して、事業主がどんなことをする必要があるかというと、以下の4つをする必要があります。ざっくりとまとめるとこんな感じです。
①セクハラに対する方針を明確にして、周知する
②相談や苦情の窓口を作る
③相談や苦情があったら、適正に対処する
④相談者のプライバシーを保護し、不当な扱いをしてはならない
規模の大小にかかわらず、事業主であれば、法律でこのようなことが定められています。
セクハラの慰謝料
セクハラの慰謝料について見ていきましょう。あまりにもひどいセクハラを受けた場合、慰謝料を請求するのも良いかもしれません。結論から言うと、セクハラで慰謝料を請求することは可能です。
しかも、加害者本人に慰謝料を請求するのはもちろんのこと、会社側にも請求することができます。つまり、加害者と会社のダブル慰謝料が可能なのですね。
慰謝料の金額の相場については、それなりに目安と言うモノがあります。例えばこんな感じです。
①セクハラを受けて退社にまではならなかったケース・・・目安は50~100万円
②セクハラを受けて退社になったケース・・・目安は100~300万円
③セクハラが刑事事件にも該当するようなケース・・・目安は1000万円以上
セクハラ被害の慰謝料の取り方4ステップ
セクハラ被害の慰謝料の取り方についても見ていきましょう。手順があるので、これを目安に行えば、意外に簡単に実行できそうです。ご紹介しましょう。
STEP1・・・証拠を用意する
まず重要なのが証拠です。メールやライン、録音した音声、日記、画像、第三者の証言、医師の診断書などが証拠物になります。
STEP2・・・内容証明を送る。
郵便局で内容証明郵便を送ります。書き方にルールがあるので、事前に調べて、きちんと作り込みましょう。送り主を弁護士にするのも良い方法です。
STEP3・・・内容証明に応じた場合(交渉する)
反撃されたり値切られたり、といろいろなケースがあるため、面倒なら弁護士に依頼すると良いでしょう。
STEP4・・・内容証明に応じない場合(訴える)
訴訟を起こします。調停から始める方法もありますが、内容証明にも応じないのであれば、素直な相手とはとても言いがたいため、ストレートに普通の裁判を起こしたほうが良いでしょう。
その他の方法・・・この流れ以外の方法
社内で味方を作って対峙する、徹底的に拒否する、刑事事件として訴える、等の方法があります。
セクハラについての口コミ
前の会社で新人だった頃、上司の明らかなセクハラに「触らないでください」「手どけてください」って言ってたらアンタッチャブルな痛い女扱いされたの未だに納得いかないな…
— みやピ (@yp_n22) 2017年7月16日
数年後笑顔でかわすようにしてみたら「新人の頃のみやピちゃん超怖かったよ〜〜」とか言われて、ふーん死ねって感じ
バイセクシャルなの得に隠してもないけど無神経な男性から「大浴場行ったらやっぱり女まみれで欲情しちゃうの!?」という超絶つまらないギャグとセクハラを同時にかまされたことがある。「あなたのような下劣な方とは格が違うのでそんなことあるわけないです」と言っておいた。
— 絢辻かなた (@kanata_ayatsuzi) 2017年7月16日
1、当日PM6:00
— ポオ (@paw_stargazer) 2017年7月16日
目当ての女性部下を飲み会に誘う。1対1で誘ったり、仕事にかこつけると後からセクハラと認定されやすいので、男2対女2で「居酒屋」へ行こうと。
メールで誘わないんだね、記録が残るから。当日誘ってあわよくば当日ホテルにだって、女はいつも勝負下着でないのよw。
他人の体に触れるっていうのは特に相手とのコミュニケーションが必要で、そのコストを省けるのが「冗談セクハラ」とか「ワンタッチ」とかなんだよな。
— みふね (@ice__snow) 2017年7月15日
お金も払わず、なんのコストも払わず他人の体に触りたいなんてワガママは通んないわ………
本やテレビで女の子が恥ずかしがったり嫌がったりするセクハラをして、それを女の子がもう!って言うだけで許したり、周りが笑う社会が出来上がったらそりゃセクハラオヤジ大量生産待った無しだろ…………………親の教育にも限界がある
— みふね (@ice__snow) 2017年7月15日
セクハラにならない女性部下の口説き方で、二軒目の店はジョナサンかすしざんまいが「お勧め」とのこと。取材された弁護士は実名顔写真入りで経歴と事務所名まで載ってて、最悪だね。知ってる人だけどね。
— 高橋雄一郎 (@kamatatylaw) 2017年7月15日
就活すると女子の間で「あの会社は特に男社会だ」「あそこはこういうセクハラがあった」「あそこは女は要らないと言ってる」という情報も回ってたりして受けられる企業が少なくなるけど男はそういうの知らずにホイホイ応募するから羨ましいしセクハラに関してはそれをネタに男同士笑いあってるの最悪だ
— 律 (@lt_pstsng) 2017年7月14日
セクハラは泣き寝入りする必要はない
「パソコンのスクリーンセーバーに女性のセミヌードを設定している」「性的な冗談を言ってくる」「体を触ってくる」「性交渉を迫ってきたが解雇された」
・セクハラをしてくる原因
「一般的な性差意識」「異性への無理解」「セクハラ意識の低さ」
・職場セクハラの対策
「セクハラに対する方針を明確にして周知させる」「相談の窓口を設ける」「相談者のプライバシーを保護する」「不当な扱いをしない」
・セクハラが裁判になる事例は、ほとんどなく泣き寝入りしてしまうケースが多い
・セクハラで慰謝料を請求する方法
「事の大きさによる」「慰謝料は、50万円から」「刑事事件に発展すると1000万円以上のケースもある」
いかがでしたか?世の中には「勘違いおとこ(おんな)」も多いようで、セクハラには事欠きません。
あまりに続くようであれば、本当に慰謝料を取る方向へと動いた方がよいかもしれませんね。そのくらいしないと目が覚めないに違いありません。
泣き寝入りするとつけ込んでくるだけなので、検討すると良いでしょう。
もしも解雇などが伴うのなら、これはもう訴訟モノです。無料法律相談などを活用して相談してみる、とにかく口に出す、動いてみる、ことが大切です。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
以上、セクハラについてのおまとめでした。