「爪がなかなか伸びない」と感じている人はいませんか?爪が伸びないのは、体からの不調のサインである可能性が高いです。不調のサインを見落とさずに、きちんと対処しておきましょう。
爪が伸びない原因と爪を伸ばす方法をまとめました。あなたの爪が伸びない原因は、何でしょうか?
爪が伸びない5つの原因
爪が伸びない原因は何でしょうか?爪は皮膚の一部で、手の爪は1日0.1~0.15mm程度伸びるのが正常とされています。足の爪はその半分程度のスピードです。
そのため、手の爪は1週間に1回程度は爪切りをしなければいけないのですが、「そういえば、最近、爪切りをしていないな」とか「爪切りをしていないけど、全然伸びてこない。最後に爪切りしたのっていつだっけ?」のように感じている人は、爪が正常に伸びていない可能性があります。
爪は皮膚の一部で、その爪が正常に伸びないのは、体からのSOSのサインが出ているからかもしれません。
爪が伸びない原因を5つご紹介します。
栄養不足
爪が伸びない原因の1つ目は、栄養不足です。爪は何からできているか、どんな成分で構成されているか知っていますか?
爪はケラチンというタンパク質から作られています。ケラチンってどこかで聞いたことがあるという人も多いかもしれませんね。そうです。ケラチンは髪の毛の主成分でもあります。
爪と髪の毛は同じ成分で作られていたんです!爪の成分であるタンパク質が不足していたら、当然ながら爪は伸びません。
冷え性
爪が伸びない原因の2つ目は、冷え性です。冷え性の女性は多いですよね。冷え性になると、「寒い!」というだけではありません。全身の血行が悪くなるというデメリットがあります。
冷え性は体温が低いので、血管が収縮してしまうんです。そうすると、血行が悪くなります。
大きな血管はそれほど影響を受けないのですが、皮膚表面に近い血管、末端に近い血管はもともとが細いので、収縮してしまうと、血液が流れる量が極端に少なくなってしまうんです。
皮膚表面に近い末端の血管は、ちょうど爪のある部分の血管ですよね。ということは、冷え性の人は爪周囲の血流が異常に悪いということになります。
爪周囲の血流が悪くなれば、爪が伸びるのに必要な酸素や栄養素が爪に運ばれなくなりますので、爪が伸びない原因になるのです。
爪の噛み癖
爪が伸びない原因の3つ目は、爪の噛み癖です。お子さんの爪がなかなか伸びなくて、心配しているご両親は、お子さんの様子を観察しましょう。もしかしたら、こっそり爪を噛んでいるのかもしれません。
お子さんの爪がギザギザしていたり、歯形がある場合は、爪の噛み癖がある可能性が高いです。
爪の噛み癖があれば、噛んで爪を削っているようなものですので、爪は伸びているものの、爪が伸びないように見えてしまうんです。
爪周囲炎
出典:joa.or.jp
爪が伸びない原因の4つ目は、爪周囲炎です。「そうしゅういえん」と読みます。爪の周囲は何かと傷ができやすいですよね。
ささくれができたり、ちょっとした切り傷ができたり。深爪をすることもあります。そのような傷から雑菌が侵入すると、そこで炎症を起こし、化膿します。そうすると、その炎症は爪の根元部分に向かって広がっていきます。
この爪周囲炎を起こすと、炎症を起こした部分が腫れて赤くなり、さらに痛みが出てきます。ズキズキとした痛みで、痛みが強い場合には眠れないこともあるほどです。
爪周囲炎が起こると、炎症が爪の発育を邪魔しますので、爪が伸びなくなってしまうのです。
黄色爪症候群
爪が伸びない原因の5つ目は、黄色爪症候群です。これは、「おうしょくそうしょうこうぐん」と読みます。
黄色爪症候群が、その病名の通り、爪が黄色になってしまう病気です。黄色爪症候群は、まれな疾患で原因不明とされていますが、リンパの流れが滞ることが根本的な原因ではないかと推測されています。
黄色爪症候群になると、爪が黄色になること以外に、リンパ浮腫と胸水貯留などの呼吸器病変の症状が現れます。
爪は黄色~黄緑色の巻き爪様になり、さらに爪が分厚く硬く変化していきます。さらに、爪が伸びなくなります。
リンパ浮腫は下肢に出ることが多く、脚がむくんでパンパンになってしまいます。そして、胸水が溜まったり、気管支拡張症などの症状が現れます。
さらに、副鼻腔炎や咳、心嚢液の貯留や腹水の貯留、免疫不全疾患、甲状腺疾患、低グロブリン血症、ネフローゼ症候群などの病気を合併することが多い病気です。
40歳以上の成人に発症する病気になります。
爪を伸ばす4つの方法
爪を伸ばすためには、どうしたら良いのでしょうか?女性はオシャレのために爪を伸ばしたいという人も多いですよね。
また、爪が伸びないのは、説明した通り体の不調や病気が原因のことが多いですから、そのまま放っておくと、その状態がさらに悪化してしまいます。そのため、早めに対処して、きちんと爪を伸ばすようにしましょう。
体を温める
爪を伸ばすためには、体を温めて冷え性を改善することが大切です。体を温めれば、全身の血行が良くなりますので、手足の先までしっかり血液が流れます。
そうすると、爪を伸ばすために必要な栄養や酸素が爪に届きますので、爪が伸びやすくなります。
爪がある部分、つまり手や足の先は全身の中で最も血流が悪くなりやすい部位です。心臓から遠いですし、血管が細いですから。
そのため、爪を伸ばすためには、しっかり体を温めて、血行を改善しましょう。
・入浴はシャワーだけでなく湯船に入る
・筋トレをして筋肉量を増やす
・適度な運動をする
・冷たい食べ物・飲み物は控えめにする
・ショウガや小豆、根菜など体を温めるものを食べる
このようなことに気を付けていると、少しずつ冷え性が改善して、爪への血流が良くなり、爪が伸びるようになるはずです。
食生活を見直す
爪を伸ばすためには、食生活を見直すことも大切です。女性はダイエットのために、食事制限をしている人が少なくないですよね。また、忙しくて外食やジャンクフード、コンビニ弁当が中心の食事になっている人もいると思います。
そうすると、爪の原料であるタンパク質が不足してしまうので、爪が伸びなくなるんです。爪を伸ばすためには、あなたの食生活を見直してください。
タンパク質は不足していないでしょうか?タンパク質はなんでも摂れば良いというわけではありません。良質なタンパク質を摂る必要がありますし、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質の両方をバランスよく摂取する必要があります。
また、爪を早く伸ばすためには、タンパク質以外にも、次の栄養素を積極的に摂ってください。
・ビタミンB2=レバー、卵、大豆製品
・ビタミンE=たらこ、ナッツ類、アボカド
・鉄=海藻類、小松菜、レバー、大豆製品
・亜鉛=牡蠣、ゴマ、卵
爪を早く伸ばすため、さらに爪をきれいに伸ばすためには、これらの栄養素を積極的に摂りましょう。
もちろん、これらの栄養素だけを摂っていれば良いというわけではなく、5大栄養素である炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランス良く摂るようにしてください。
トップ・コートを塗る
爪を伸ばす方法、次は爪の噛み癖がある子ども向けの対策方法です。爪の噛み癖がある子どもには、トップコートを塗りましょう。トップコートといっても、マニキュアの後に塗るものではありません。
似たようなものではあります。爪に塗るものですから。ただ、噛んで口に含むと、苦みを感じます。苦みを感じるため、子どもは爪を噛まないようになるんです。
このトップコートは皮膚科等で処方してもらえます。皮膚科や小児科を受診して、相談してみると良いでしょう。
噛み癖をそのままにしておくと、爪がどんどん短くなりますし、傷を作って、爪周囲炎をおこしやすくなります。
皮膚科を受診する
爪を伸ばす対策の最後は、皮膚科を受診することです。爪周囲炎は免疫力が低下していなければ、基本的にはそのまま放っておいても、自然に治ります。
でも、痛みが強いですし、爪周囲炎が起こっていると、なかなか爪が伸びませんから、皮膚科で抗生剤等を処方してもらって、早めに治すようにしましょう。
黄色爪症候群は内科の疾患です。ただ、素人には爪が黄色くて伸びないからというだけで、黄色爪症候群と判別できませんよね。
そのため、爪が伸びないと感じたら、とりあえずは皮膚科を受診してOKです。爪は皮膚の一部ですから、爪の異変を感じたら、皮膚科を受診しましょう。
もし、皮膚科医の診断の結果、黄色爪症候群の可能性が高いと感じたら、内科を紹介してもらえます。
爪を伸ばす方法・爪が伸びない原因についてのまとめ
・爪が伸びない原因
「栄養不足」「冷え性」「爪の噛み癖」「爪周囲炎」「黄色爪症候群」
・爪を伸ばす方法
「体を温める」「食生活を見直す」「トップコートを塗る」「皮膚科を受診する」
爪が伸びない原因の伸ばす対策をまとめました。爪が伸びないのは、体からのSOSのサインであり、体の不調や病気が原因の可能性が高いです。
爪が伸びない場合は、そのままにしておくのではなく、きちんと対処して、体からのSOSのサインを見逃さないようにしましょう。