多くの女性が美白や美肌、エイジングケアを行っていますが、顔のケアはきちんとしているのに首には気が回っていなかった、なんていう方も多いのではないでしょうか。首から胸元までの範囲を“デコルテ”と呼びますが、胸元を見て年齢が出ている、なんて思われるのはとても悲しいですよね。
そこで今回はこのデコルテの場所や意味、デコルテに関するマッサージなどのケア方法についてまとめてみたいと思います。
この記事の目次
「デコルテ」と呼ばれる場所と意味
冒頭にも少し出てきましたが、デコルテとは首から胸元にかけた部分を差し、デコルテゾーンとも呼ばれています。Decolletというフランス語から来ており、deは○○“~離れている”、colletは“首”を指しており、Decolletで首元の広い部位という意味を持っています。
現在ではスキンケアやファッション用語としてよく使用される言葉で、鎖骨を含んだ胸元までの事を言います。分かりやすく言えば、ちょっと胸が大きめにあいている服を着た時に空いている部分ですね。
ちなみにご存知ない方はいらっしゃらないと思いますが、鎖骨とは首の少し下、喉の下辺りにあるくぼみを挟むように、左右両方に広がっている骨の事です。デコルテを綺麗に見せるためには、この鎖骨も欠かせません。
首を横に向けた時に、耳の下から鎖骨まで伸びた筋肉を入れてLラインと呼ばれることもあります。
日常のデコルテケアで知っておきたい3つのこと
日焼け止め
意外に塗り忘れがちなデコルテライン。首周りに日焼けの跡がくっきりついているのって、なんだかちょっぴり恥ずかしいですよね。ここもしっかり日焼け止めを塗って、日焼け予防をしておきましょう。
水分補給
顔や首には化粧水をたっぷりつけている人でも、デコルテにまで化粧水をつけて保水している人は意外に少ないものです。しかし、この部分の水分が不足することで肌がかさつき、年齢を感じさせることになりかねません。十分な保水をして、エイジングケアを怠らないようにしましょう。
保湿
顔と同じように、いつまでも若々しい肌を保つためには保水の後の保湿も必要です。顔の保湿をする=デコルテラインまでという認識を持って、毎日しっかり保湿する事が大切です。
デコルテラインに年齢が出やすい3つの理由
肌が薄い
目や口周り同様に皮膚が薄いデコルテは、刺激を与えると乾燥しやすくなってしまいます。強い紫外線を浴びたり、衣類の刺激を与え続けることで、黒ずんで乾燥した肌になることもあるので注意が必要です。
首周りに出来る皮膚ネックレス
ある程度の年齢の女性の首回りに、ネックレスのような皮膚のしわが刻み込まれているのを見たことはありませんか?これば頭が重かったり、首周りを酷使した事で出来るシワで、太り過ぎることでも出来てしまいます。
せっかく肌がキレイでもこの部分に皮膚ネックレスが出来てしまっていては、なんだか悲しい見栄えになってしまいます。
頭は4~5Kg程の重さがあると言われていますが、その重さを首一つで支えなければいけません。その状態に加え、パソコンやスマホを長時間悪い姿勢で使い続け、首に余計な負担がかかっていることもよくあります。
首を疲れは首周りの血行を滞らせ、リンパや血液の流れを悪くします。肩の凝りや肌のハリを失う原因になりますので、連続使用しなければいけない時には適当な休息時間を設けて、首を本来の正しい姿勢に戻してやることも必要です。
加齢
年齢によって肌はどうしても衰えていきます。デコルテ部分の肌はハリが失われ、乾燥が進み、しわを生じさせてしまうのです。毎日のスキンケアの時に、デコルテまでしっかりとエイジングケアを行いましょう。
デコルテラインに年齢が出やすくなる5つのNG行為
・強い力やナイロンタオルでごしごしと洗う
・髪の毛が常にデコルテに付着しているヘアスタイル
・長時間のデスクワーク、パソコン作業、スマホ使用をしている
・日焼けをしたくないからと毎日首を衣類などで覆っている
・肩が凝って首周りやデコルテをぐるぐる回したり、強い力でマッサージしたりしている
実はここに挙げた行為すべてがデコルテラインにとってのNG行為となります。これらを断続的に長期間行う事で、しわや乾燥を招いてしまいますので、十分な注意が必要です。
デコルテの肌質の3つの特徴
デコルテケアの項目でも少し触れましたが、デコルテは全身の肌と少し状況が異なっており、デリケートな肌質で構成されています。
皮膚が薄い
肌は上から表皮⇒真皮⇒皮下組織の順で構成されています。しかし、デコルテが他の部位の肌と違っているのは、表皮層の最上部にある角質層が分厚く、真皮層がとても薄いということです。
真皮層が薄い分、肌ケアでたっぷり栄養補給をしていても、その貯蔵タンクがとても小さくハリが失われやすい特徴を持っています。水分不足に陥り、乾燥しやすいのがデコルテ部分の弱点です。
少ない皮脂
肌には皮脂腺と呼ばれるものがありますが、首から鎖骨部位にはこの皮脂腺が存在していません。そのため季節に関係なく、乾燥しやすい状態をキープしています。
しかし、同じデコルテでも鎖骨より下から胸元は皮脂腺が多いため、汗をかきやすく、皮脂汚れやほこりの付着がしやすい肌質を持っています。ですから鎖骨までのデコルテラインと同じケアをしてしまうと皮脂がたまりやすく、蒸れや汚れによって肌荒れを起こすこともあります。
これらの事からもお分かりのように、同じデコルテラインと言っても実は上部と下部ではその肌の質は全く異なっているのです。
刺激を受けやすい
始めの方でも少し説明を致しましたが、デコルテは皮膚が他の部位より少し薄い環境にあります。そのため、スカーフや衣類で首を常に覆ってしまうと、布の摩擦でデコルテに刺激を与え、乾燥が進んでしまいます。
そして春から秋にかけて降り注ぐ強い紫外線は、デコルテを攻撃する怖い敵になりますので対策が必要です。
デコルテラインのケアとマッサージ方法
デコルテラインのケアは、基本的に顔と同じように行います。目元の皮膚が薄い箇所には保水・保湿を心がけるように、首周りから鎖骨にかけては皮膚が薄い事や皮脂腺が無い事を考慮したケアをしていきましょう。
ケア用品を選ぶなら
ケアを行う際にはボディケア用品を用いるのではなく、フェイスケア用を使用すると安心です。出来ればエイジングケア用のものを選ぶと良いでしょう。最近ではデコルテ専用のクリームや美容液なども販売されていますが、そのまま顔のケア用品を使用しても問題ありません。
水分補給にはセラミドなど保水効果の高い成分が含有されている物、保湿効果の高いエラスチンやコラーゲンが含有されているもので、なおかつ紫外線対策を行えるものを使用すると効果的です。
更に1週間に1度くらいのペースで、スペシャルケアとしてピーリング剤などを使用して角質ケアを行うようにしましょう。
マッサージの方法
首から鎖骨にかけては女性らしさが出やすく、加えて年齢を感じさせやすい場所でもあります。オイルやクリームを使って優しくリンパマッサージを行い、首周りに滞ってしまっている老廃物や不要な水分、リンパなどをスムーズに流れるようにしましょう。
シワ解消マッサージを首周りに行い、ストレッチをして筋肉や皮膚を柔軟にしたうえで、ピーリングや保湿パックを行えば完璧です。
また意外に思われるかもしれませんが、顔のむくみ取りを行う事も、デコルテラインを綺麗に保つために重要なポイントとなります。足裏の顔のむくみ解消のツボをマッサージして、違う角度からもむくみ解消アプローチをしておくと良いでしょう。
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デコルテケアでこんな時はどうする?3つのトラブルと対処法
首のイボ
首周りはイボが出来やすい事でも知られています。例え小さなイボでも意外に目立ってしまいますので、専用の除去ケア用品などを使ってケアを行いましょう。
首のくすみ
角質が溜まりやすいことに加え、乾燥によってなめらかな皮膚をキープできず、凹凸のある肌になることでくすみが生じます。くすみ対策にはまず保水を心がけ、ピーリング剤などを使用して角質除去を行うこともおすすめです。
皮膚ネックレス
首周りの皮膚ネックレスは、もしかすると枕の高さによるものかも知れません。高すぎる枕は皮膚ネックレスを生みやすい環境になってしまいます。枕は首がまっすぐ、正しい位置に来るものを使うようにしましょう。
ちなみに枕の高さは、立った時に生じる肩と首の差に合わせて選ぶと良いとされています。この際思い切って枕を買い替えてみるのも、美しいデコルテをキープする一つの秘策です。
デコルテマッサージとケア方法についてのまとめ
・デコルテラインの年齢が出やすい理由
「紫外線や衣服によって肌が薄くなっている」「皮膚ネックレスができている」「加齢による老化現象が起きている」
・年齢が出やすくなる行為
「ナイロンタオルで強い力でゴシゴシと洗っている」「髪の毛が常にデコルテに付着している髪型」「日焼けをしたくないからと毎日首を衣服などで覆う」「長時間のデスクワークやスマホなどをしている」「肩こりでデコルテをぐるぐる回す」「強い力でマッサージをしている」
・デコルテの肌質は、皮膚が薄く少ない皮脂、刺激を受けやすいのが特徴
・デコルテラインのトラブル対処法
「首のイボは、専用の除去ケア用品を使う」「首のくすみは、保水を心がけてピーリング剤で角質除去」「皮膚ネックレスは枕の高さを見直す」
如何でしたでしょうか。デコルテと一口で言っても上部と下部の2つの層で肌構造が異なっていたり、皮膚が薄く乾燥しやすい箇所だということがお分かりいただけたかと思います。今回ご紹介した方法を参考にしながら、ぜひ自宅でセルフマッサージをしてみてください。
また、マッサージの際にはアロマ用の精油にマッサージオイルをプラスして、自分なりのお気に入りレシピを見つけるのも良いですね。リラックスタイムとして優雅な香りに包まれて、ちょっぴりゴージャス気分でマッサージを行えば、気分転換にもなります。ぜひ一度挑戦してみてください。