二の腕の筋肉痛が起こる原因

 

 

二の腕の筋肉痛とはそもそもどうして起こるのでしょうか。筋肉トレーニングでは筋肉を普段より高い頻度で使用するため、動かさなければ痛みは解消されそうなものです。しかし実際は少し休んだところで筋肉痛が治ることはありません。

 

筋肉痛というのは、高負荷の運動によって筋肉が傷ついてしまったために起こる痛みです。多かれ少なかれ、私たちが筋力トレーニングなどで重点的に筋肉に負荷をかけていくと、筋繊維の細かくなっている部分のどこかは必ず断裂しています。

 

しかし運動をはじめても、そんなに頻繁に「痛い！」とならないのは、筋肉の中に痛みを感じる感覚神経がないためです。つまり痛みを感じないだけで、普段運動をすると私たちの筋肉内では、多かれ少なかれ筋肉の損傷が起きているということです。

 

これがまだ、筋肉の内側の微々たる部分で起こっている分には、きわめて一般的であると言えるでしょう。しかし、この損傷が筋肉の大部分に広がり、筋肉を包んでいる筋膜という膜にまで及んでしまうと話は異なってきます。

 

筋膜には痛みを感じ取る感覚神経が分布していますから、筋膜に傷がついた段階で、激しい痛みが生じます。これこそが私たちが普段筋肉痛と呼んでいる存在です。

 

 

二の腕の筋肉痛が及ぼす影響

 

 

前項にも記述しましたが、私たちの筋肉が多かれ少なかれ傷ついていくのは、よく筋肉を動かしている人であれば当然のことです。しかし、その損傷具合が大きいと、それはかなり痛みを伴うものとなり、筋肉痛の度合いも激しくなります。

 

このきわめて大きい損傷のことを、私たちは俗に肉離れと呼んでいます。肉離れほど大きくなく、適度な痛みがある筋損傷は、激しい運動をした後であれば当然です。そして、この筋損傷は結果的に私たちの身体が、自分の筋肉をよりよく成長させていくのに大切な役割を担っています。

 

 

二の腕の筋肉を発達させるためには筋肉痛が大切

 

 

二の腕の筋肉を発達させるために、筋肉痛が必要不可欠なのはなぜでしょうか。それは、私たちの身体が傷ついた部分を再生する仕組みにあります。

 

通常激しい運動をした後は筋肉の断裂が起こり、傷が筋膜まで達すると、激しい筋肉痛を起こします。そして、ここから筋膜、筋肉ともに再生をしていくわけですが、一度傷ついた部位を再生するとき、実は同じ箇所が障害を受けないよう少し強固な状態で再生するのです。

 

これこそが筋肉を強くする所以であり、筋肉を強くするためには、適度に筋肉が傷を負って、再生していく必要があるということもまた事実です。

 

 

二の腕の筋肉痛をとる方法7選！マッサージやストレッチなど

 

 

では、実際に運動をして筋肉痛に悩んでいる人は、どのようにすれば痛みを和らげることが出来るのでしょうか。

 

 

マッサージ

筋肉痛に苦しんでいる人に効果的なのが、マッサージです。マッサージを行うことで、筋肉の損傷を回復するための栄養を運ぶ血流がよくなり、さらに身体をリラックスさせやわらかくすることが出来ます。

 

ポイントは、末梢から体幹に向かってゆっくりと血流に沿って軽く揉み解していくことです。筋肉痛があるということは、もともと筋肉がダメージを受けていますから、あまり強く揉んではいけません。

 

さらに損傷が悪化しないようにそっとやさしく、自分が気持ち良いと感じるようなマッサージが理想的です。

 

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アイシング&あたためる

痛い部位を冷やしたり、あたためたりということは、素人でも行っている行為です。筋肉痛はどちらかといえば組織の急性的な傷害です。従って、運動後に発生した新しい痛みについては、アイシングによって冷やすことが非常に大切となります。

 

数日して主要な痛みが取れた後は、逆に組織の回復を補助する目的であたためるのが理想的でしょう。また同時に、傷害を受けた組織の周辺を暖めることで、周囲の血流を増やしていくことも非常に効果があると言えます。

 

 

当日はお風呂を控える

前項にも関連してきますが、筋肉痛が発生してすぐはお風呂に入るのを控えましょう。この時期というのは、組織に炎症が発生しており、どちらかといえばアイシングをして炎症を抑えなければいけない時です。

 

従って、ある程度炎症が落ち着くまでは、少なくとも初日はお風呂を控えるようにしたいですね。

 

 

ストレッチ

意外に効果があるのがストレッチです。筋繊維の損傷を助長してしまうのではないかと思われますが、硬くなった身体をやわらかくすることは、回復に大きな効果を期待できます。

 

痛みが激しい時期はさすがに控えるべきでしょうが、少し落ち着いてきたら身体が固まってしまわないよう、ゆっくりと無理のない範囲で伸ばすことは非常に意味があります。

 

これによってある程度組織への血流も増加させることができますから、疲労や損傷回復にも大きな効果があると考えられます。

 

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たんぱく質の摂取

せっかく身体を休めても、組織の回復に必要な栄養が整っていないと、回復が遅れてしまいます。特に筋繊維はたんぱく質の集合体であり、また損傷を回復する酵素をはじめとした、代謝で作られる物質もすべてたんぱく質で出来ています。

 

良質なたんぱく質を摂取することでより健康な身体を作ることが出来ますから、当然回復も早まることがわかります。たんぱく質はアミノ酸に分解されて始めて吸収されますが、サプリメントなどでこうしたアミノ酸を摂取したり、また回復を助けるビタミンなどを同時に摂取していくとさらに回復の効果が見込めるでしょう。

 

 

睡眠をしっかりととる

身体を休めるということは、筋肉痛を軽減することにおいては非常に大切です。中でも睡眠中は成長ホルモンが分泌されることにより、身体の代謝活性が高まります。

 

この間に私たち人間をはじめ、生物は身体の損傷やバランスの乱れを治していきますから、特に痛みが激しい人にとって、睡眠というのはきわめて大切なイベントであることを自覚しておきましょう。

 

 

鎮痛薬を使う

筋肉痛の程度は人によって本当に様々です。少し痛みを感じている位ではまだまだ大丈夫ですが、動くのにも一苦労であるとかえって毎日の生活の質を下げてしまい、まともに動くまでに身体の機能を低下させてしまいます。

 

リハビリテーションの領域でも、痛みがある場合にはできるだけ抑えた状態で、積極的に動くことが大切であるといわれています。このため痛みが激しく、特に肉離れに近い激しい筋肉痛などの場合には、鎮痛薬をしっかりと使って痛みを軽減することが大切です。

 

近年ではスイッチOTC医薬品と呼ばれ、従来は病院でしか処方できなかったものが、薬剤師の許可を経て薬局で購入できるようになりました。痛み止めの王道であるロキソニンなども取り扱いできるようになっていますから、是非活用しましょう。

 

 

 

二の腕の筋肉痛が持続する期間

 

二の腕の筋肉痛に一度かかってしまうと、しばらくは痛みが抜けないことを、誰でも知っているでしょう。通常の軽い筋肉の損傷であれば、数日間で改善することがほとんどです。軽快とともに痛みも引いていきます。

 

しかし、より激しく広範囲な筋損傷であった場合、1週間以上続いたり、日常生活の行動に支障がでたりします。

 

この場合は、頑張って自分で治すのもよいですが、他に致命的な損傷を負っていないかを先に調べてもらったり、より適切な薬剤や安静を保つために、医療機関を頼るのがもっとも効果的です。

 

たかが筋肉痛といいますが、筋肉痛の行き着く先は肉離れであり、腱の障害などにも派生します。激しい場合にはあまり無理をしないで医療機関を頼りましょう。

 

 

二の腕の筋肉痛に効果のある食事

 

せっかくなら、二の腕の筋肉痛の回復に効果のある食事で回復をより早めたいところです。筋肉痛に効果があるのは、筋肉の主成分であるたんぱく質、そしてその回復の補助をするビタミン類であることを先にお話しました。では、具体的にどのような食品に効果があるのでしょうか。

 

近年は科学が発達しており、ありがたいもので、一般のコンビニなどでもアミノ酸飲料が多く売られています。たんぱく質の元となるのはアミノ酸ですから、こうしたアミノ酸飲料はかなり効果的な働きをします。

 

ゼリータイプになっているものも多いですから、これを摂取しておくだけでたんぱく質の補給はクリアできるでしょう。また、野菜ジュースをはじめ、ビタミンやミネラル類が多く含まれた飲料を飲むことで、より回路を正常に回すことが可能です。

 

食事としては、肉類をはじめ、大豆製品、牛乳などのたんぱく質を多く含むものをたくさん摂取することが非常に大切となります。また、ビタミンCを多く含む果物や緑黄色野菜、アリシンと呼ばれる物質を含むねぎ類などを摂取することで、ビタミンやミネラル類も補給できます。

 

筋肉痛になったら、積極的に食べるようにしたいですね。

 

 

二の腕の痛み・筋肉痛まとめ

 

 

筋肉痛というとあまり良い思い出や記憶がないかもしれませんが、筋肉が発達するためには必要不可欠な通過儀礼でもあります。ですから、より痛みを最小限に抑えて、回復を促すことができるのはありがたいですね。是非参考にしてみてください。