ネイリストになりたいと思っている若い女性は多いですよね。ネイリストは、キラキラしてオシャレで楽しそうに見えますから。
ただ、ネイリストの現実を知ってからネイリストを目指さないと、理想と現実のギャップにショックを受けることになるかもしれません。
ネイリストの給料や年収、仕事内容、ネイリストになるための資格などをまとめました。これを読めば、ネイリストについて全部わかりますよ。
ネイリストの給料・年収
まずは、ネイリストの給料や年収について確認しておきましょう。いくらネイリストの仕事が楽しくても、給料がなければ単なるボランティア。
仕事としてネイリストを選ぶ以上、給料や年収は重要なんです。
ネイリストはどのくらいの給料・年収を稼ぐことができるのでしょうか?
ネイリストの年収は300万円程度
ネイリストの給料は、18~30万円程度が相場になります。初任給は18~20万円前後、経験を積んでいけば、少しずつ給料は上がっていくものの、それほど高くありません。
平均すると、給料は23~25万円、年収にすると300万円程度になります。
国税庁の平成28年分民間給与実態統計調査によると、女性の正社員の平均年収は373万3000円となっていますので、ネイリストの給料・年収は平均よりもやや少ないということなんですね。
ネイリストはキラキラしたイメージがあるので、しっかり稼げてオシャレな生活を送ることができるというイメージがあるかもしれませんが、現実は給料はそれほど期待することができないんですね。
お店&腕によっては稼げることも
ネイリストの給料は、そんなに高くありません。むしろ、平均以下です。でも、先ほど紹介した給料は23~25万円、年収300万円というのは、あくまで平均であり、目安です。
ネイリストはお店と腕によっては、もっと稼ぐことが可能です。
まずは、ネイリストとしての腕を磨かなければいけません。「このネイリストにネイルをしてもらいたい!」と思ってもらえて、お客様から指名されて、固定客がつくようなスキルですね。
そのようなスキルを身につけたら、お客様から指名を受けたらインセンティブをもらえるネイルサロンへ転職しましょう。
指名料をもらえて、さらにその指名料が高いネイルサロンで働いたら、腕次第でどんどん稼ぐことができますよね。
そうすれば、年収400万円以上を稼ぐことも可能なんです。
独立開業すれば年収アップできることもありますが…
ネイリストで給料・年収をアップさせたいなら、独立開業をするという方法もあります。自分でネイルサロンを開業するんです。
そのネイルサロンにお客様がたくさん来て儲かれば、あなたの給料・年収はどんどん上がります。経営者なんですから、売上次第では年収1000万円以上も十分に可能です。
ただ、それはネイルサロンが成功した時だけ。独立開業したものの、ネイルサロンが必ず流行るとは限りません。
まったくお客様が来なければ、赤字になり、借金だけが増えていくという可能性も十分にあるんです。
ネイルサロンの開業は、ハイリスク・ハイリターンということですね。ネイリストとしてのスキルや人脈に自信があるなら、トライしてみると良いかもしれませんね。
ネイリストの仕事内容や仕事のポイント
次に、ネイリストの仕事内容や仕事のポイントを解説していきます。ネイリストは、「楽しそう」とか「仕事が楽そう」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
ネイリストの仕事内容は細かいことが多いですし、意外と体育会系の世界なんです。
手や爪をキレイに見せるための仕事
ネイリストの仕事は、お客様の手や爪をキレイに見せるお手伝いをすることです。
具体的な仕事内容は次のようなものですね。
・カラーリング=爪にマニキュアを塗る
・ネイルアート=爪にラインストーンや3Dアートなどのデザインを施す
・ネイルケア=爪の形を整えたり磨いたり、甘皮を取り除いたりする
・リペア=欠けた爪の補修・修復を行う
ネイリストはマニキュアを塗ってデザインをするだけでなく、指先・爪周りのケアを行うのが仕事なんです。
トレンドをしっかりキャッチしたデザイン力が必要
ネイリストの仕事をするなら、常にトレンドを意識していないといけません。どんなものが流行っているのかを常にキャッチして、それをネイルアートのデザインに活かさないといけないんです。
また、ネイルアートの技術はどんどん新しいものが出てきています。それをすぐに取り入れ、新しい技術を生かしたデザインを考えて、お客様に提案しなければいけません。
ネイリストは、常にアンテナを張り巡らして、トレンドや新しいものをキャッチし、それをネイリストの仕事に活かしていくことが重要なんですね。
コミュニケーション力も必須
ネイリストは、上手にカラーリングをして、ネイルアートができれば良いというわけではありません。コミュニケーション力もとても大切です。
なぜなら、お客様とコミュニケーションをとることも、ネイリストとしての仕事の1つだからです。
お客様がどんなネイルにしたいのかを把握するためには、お客様と話して、要望を上手に聞き出さなければいけません。
また、ネイルサロンに来るお客様は「特別な時間」、「ちょっとしたリラックスできる時間」と思っていることが多いです。
だから、ネイリストはお客様とお話して、「ネイルサロンに来ると楽しい。」とか「特別な時間を過ごせた」と思ってもらう必要があるんです。
いくらネイルアートのスキルがあっても、頑固な職人気質ではネイリストの仕事はできません。キラキラしているような女子トークができる必要があるんですね。
意外と体力勝負の仕事
ネイリストの仕事内容は爪周りのことをするだけだし、基本的に座って仕事をするだけだから、ネイリストの仕事は楽そうと思うかもしれません。
でも、ネイリストの仕事は意外と体力勝負です。お客様の指先に神経を傾けるので、とても疲れます。
肉体労働のように筋肉が疲れるのではなく、神経が疲れるという感じですね。また、ずっと座って、やや前傾姿勢になって仕事をするので、腰痛になるネイリストも多いんです。
そして、ネイリストの世界は、体育会系の縦社会であることが多く、先輩ネイリストには気を遣わなければいけません。お客様にも、もちろん気を使って仕事をしますよね。
だから、ネイリストは決して楽な仕事ではなく、むしろ大変で体力勝負で、神経をすり減らすような仕事なんですね。
でも、ネイリストは客の立場から見ると、キラキラしているように見えますよね。その理想と現実のギャップにショックを受ける新人ネイリストは少なくありません。
ネイリストになるための資格
ネイリストになりたい人は、ネイリストになるための資格にはどんなものがあるのか気になりますよね。
ネイリストになるための資格について、詳しく説明していきます。
ネイリストは資格は必要ないけれど…
ネイリストになるためには、実は資格は必要ありません。だから、大げさに言うと、あなたが今「私はネイリストです」と宣言すれば、その瞬間からネイリストになることも可能なんです。
医師や弁護士、看護師などは免許や資格を取得しないと、その職業に就くことはできませんよね。でも、ネイリストの仕事は免許制ではありません。
国家資格があるわけではないので、「この資格を持っていないとネイリストになれない」ということはないのです。
だから、資格がなくてもネイリストになることができますし、ネイルサロンでお客様にネイルアートを施すこともできるんです。
ただ、自称ネイリストではなく、本格的にネイリストとしてお客様に施術をするためには、ネイリストの資格を持っておいた方が良いでしょう。
ネイリストの有名な資格一覧
ネイリストには国家資格はありませんので、民間の資格になります。そして、ネイリストの資格は1つだけではなく、いろいろな民間の団体がそれぞれの資格を作っています。
ここでは、ネイリストの代表的な資格をご紹介します。
【I-NAIL-Aネイルスペシャリスト技能検定】
I-NAIL-Aネイルスペシャリストは、NPO法人インターナショナルネイルアソシエーションが認定している資格です。
このネイルスペシャリストの資格は、学生や初心者を対象にしたA級/S級とプロのネイリストを対象にしたPA級/AA級/AAA級の5段階に分かれています。
学科試験と実技試験が行われます。
【I-NAIL-Aジェルネイル技能検定】
I-NAIL-Aジェルネイル技能検定は、先ほどと同じNPO法人インターナショナルネイルアソシエーションが認定しているジェルネイルに関した資格です。
ジェルネイル技能検定試験は3級、2級、1級と分かれていて、ステップアップ方式となっています。3級は学科試験と実技試験が行われ、2級と1級は実技試験のみとなります。
【JNECネイリスト技能検定】
JNECネイリスト技能検定は公益財団法人日本ネイリスト検定試験センターが認定している資格で、1級、2級、3級の3つに分かれています。
実技試験と筆記試験で行われ、3級の合格率は80~90%、2級と1級の合格率は40%前後となっています。
【JNAジェルネイル技能検定】
JNAジェルネイル技能検定は、NPO法人日本ネイリスト協会が認定している資格で、初級・中級・上級の3段階に分けられています。
飛び級はできませんので、初級から受験していく必要があります。
【ネイルサロン衛生管理士】
ネイルサロン衛生管理士は、NPO法人日本ネイリスト協会が認定している資格で、安全で安心なネイルサービスの普及と公衆衛生の向上を目的として作られました。
自分でネイルサロンを開業したい人は、取得しておくべき資格ということができるでしょう。
ネイリストの資格を取得するための道
ネイリストの資格をご紹介しました。ご紹介したネイリストの資格は、スキルと知識さえあれば取得することができます。
ただ、ネイリストとして何も学んでいない人は、いきなり資格を取得するのは難しいと思いますので、ネイリストの資格を取得するための3つの道をご紹介します。
1.専門学校に通って学ぶ
2.通信教育で学ぶ
3.ネイルサロンで働きながら学ぶ
ネイリストの資格を取得するためには、主にこの3つの道があります。ネイリストの専門学校に通うことが一番確実で、資格取得のための近道と言えるかもしれません。
また、ユーキャンなどの通信教育でも、JNECネイリストやJNAジェルネイルの資格を取得することができます。
そして、先ほども言いましたが、ネイリストの資格を持っていなくてもネイリストとして仕事はできますので、ネイルサロンで働きながら学び、専門的な技術を修得していくということも可能なんです。
ネイリストの給料・年収・仕事内容・資格についてのまとめ
・ネイリストの給料と年収
「年収:300万円程度」「月給:23~25万円」「お店&腕によっては稼げることもある」
・ネイリストの仕事内容と仕事のポイント
「手や爪をキレイにみせるための仕事」「トレンドをしっかりキャッチしたデザイン力が必要」「コミュニケーション力も必須」「意外と体力勝負の仕事」
・ネイリストになるための資格
「I-NAIL-Aネイルスペシャリスト技能検定」「I-NAIL-Aジェルネイル技能検定」「JNECネイリスト技能検定」「JNAジェルネイル技能検定」「ネイルサロン衛生管理士」
・ネイリストになる方法
「専門学校に通って学ぶ」「通信教育で学ぶ」「ネイルサロンで働きながら学ぶ」
ネイリストの給料や年収、仕事内容、資格などについてまとめました。キラキラした華やかなイメージが強いネイリストですが、実際はなかなか大変です。
ただ、常にアンテナを張り巡らせ、トレンドをキャッチし、自分のアイデアをデザインに活かしていくこと。そして、それをお客様に提供して、ネイルサロンで特別な時間を過ごし、お客様の日常をネイルで華やかにすることは、とてもやりがいがある仕事であることは間違いありません。
ネイリストになるには特別な資格は必要ありませんが、プロのネイリストとして仕事をしていくなら、資格を取得したほうが良いでしょう。