保育士に憧れている女性は多いと思います。子供好きな女性には、保育士は天職のように感じられるかもしれませんね。
保育士になろうか迷っているあなたのために、保育士の給料・年収や仕事内容、保育士の資格についてまとめました。保育士になろうかどうか決める前に、保育士の仕事の現状を知っておきましょう。
保育士の給料・年収
保育士の給料・年収はどのくらいになるのでしょうか?保育士の給料・年収について詳しく説明していきます。
保育士の年収は326万7800円
保育士の年収は、厚生労働省の平成28年賃金構造基本統計調査によると、296万7800円となっています。この年収を詳しく見ていきましょう。
・月収=22万3300円
・ボーナス=58万8200円
・年収=326万7800円
保育士の給料は、手取りだと20万円を切ることになりますね。ボーナスもそれほど多くないのです。
保育士の年収・給料は一般平均と比べてどうなの?
保育士の年収は326万7800円ですが、この年収は一般平均と比べてどうなのでしょうか?
国税庁の平成28年分民間給与実態統計調査から、日本人の平均年収を見てみましょう。
・男性の平均年収=521万1000円
・女性の平均年収=279万7000円
保育士の年収は、男女合計の平均年収と比べると、大きく下回っていますが、女性の平均年収よりはやや上になりますね。
保育士は女性が多いので、女性視点で見ると、保育士の給料は決して高いとは言えないものの、安くなはいと思います。
でも、最近は男性の保育士も増えてきていますが、男性の平均年収と比べると、正直なところ保育士の年収は悲惨です…。200万円も男性の平均年収よりも安いのです。
保育士の給料は上がる?
保育士の年収は平均年収よりも大幅に低いのですが、昇給はあるのでしょうか?年代別の保育士の平均年収を見ていきましょう。まずは男性の保育士からです。
・20~24歳=264万900円
・25~29歳=336万1400円
・30~34歳=398万3200円
・35~39歳=482万1400円
・40~44歳=445万8400円
・45~49歳=645万8800円
・50~54歳=615万8800円
・55~59歳=487万4600円
男性保育士は年齢が上がると、それなりに昇給するようです。また、40歳以上の男性保育士は非常に少なく、その年齢以上で保育士をしているのは、管理職についていたり、経営者兼保育士になっているからかもしれません。
次に、女性の保育士の年代別の年収を見ていきましょう。
・20~24歳=267万9300円
・25~29歳=311万3300円
・30~34歳=327万100円
・35~39歳=333万7100円
・40~44歳=366万3900円
・45~49歳=348万3300円
・50~54歳=351万2400円
・55~59歳=380万9500円
女性保育士の年収も少しずつ上がっていきますが、それでも男性保育士の昇給と比べると、全然増えていないですね。女性にとっては厳しい職場と言えるのかもしれません。
2017年11月に政府は保育士の給料引き上げの検討をしていますので、今後は保育士の給料がもう少し高くなるのかもしれません。期待したいですね。
保育士の仕事内容
保育士の仕事内容を見ていきましょう。保育士は子どもたちと一緒に遊んでいるというイメージがありますが、本当のところはどうなのでしょうか?
子供たちのお世話がメイン
保育士の仕事内容は、子供たちのお世話がメインになります。子供たちの身の回りのお世話をしながら、基本的な生活習慣を身につけさせる手伝いをしたり、子供たちとのかかわりを通して、心身・情緒の発達を促し、社会性を身につけさせていきます。
具体的な仕事内容は次のようなものがあります。
・トイレ誘導やオムツ交換
・手洗いうがいの促し
・着替えの手伝い
・散歩や遊び
・歯磨きの指導
・お昼寝の寝かしつけ
このような仕事を通して、子供たちのお世話をしていきます。
保護者とのかかわりも大切
保育士は、保護者とのかかわりも重要な仕事の1つになります。毎日、連絡事項やその日の子供の様子を連絡帳に記入し、保護者に伝えます。
また、保護者から育児相談に乗ったり、家庭内での子どもとのかかわりをアドバイスすることもあります。保護者と保育士が密にコミュニケーションを取り、連携していくことが、子供の健やかな発育を促すのです
しかし、最近はモンスターペアレントが増えてきているので、子供たちとのかかわりは楽しいし、やりがいを感じているけれど、保護者とのかかわりがストレスに感じて、悩んでいる保育士は少なくありません。
保育士の主な職場
保育士の主な職場は保育園ですが、保育園以外にも保育士の活躍の場所はあります。
・乳児園
・児童養護施設
・小児科病棟
・障害者施設
このような場所で保育士は働くことができます。保育園だと遅番や早番はあるものの、基本的には日中だけ働くことになりますが、それ以外の職場は24時間体制で子供たちのお世話をしなければいけないので、夜勤をしなければいけないこともあります。
また、最近は夜間保育を行っている民間の無認可保育園も増えてきていますので、そのような保育園で働く場合も、夜勤をしなければいけません。
夜間に働けば、それだけ手当がつくので、給料は高くなりますが、それでも不規則な生活になってしまいます。保育士は体力的にキツイ仕事なのです。
保育士になるには資格取得を!
保育士になるには、どうすれば良いのでしょうか?保育士になるためには、資格が必要なのです。保育士になる方法を説明していきます。
保育士になるには国家資格が必要
保育士になるためには、国家資格が必要になります。保育士は、ただ単に希望すれば保育士になれるわけではないのです。
保育士は国家資格ですので、資格を取得しないと、保育士として働くことができないのです。保育士は業務独占資格ではないものの、資格取得者でないと「保育士」という名称を用いることができない名称独占資格になります。
保育士は国家資格であることを考えると、平均年収が300万円前半しかないのは、給料が安いと言えるかもしれませんね。
保育士の資格を取得するためには?
保育士の資格を取得するにはどうすれば良いのでしょうか?保育士の資格を取得するためには、主に2つの方法があります。
2.国家試験に合格する
1.保育士養成課程を修了する
保育士になるためには、専門学校や短大、4年制大学で保育士の養成課程を修了すれば、国家試験を受けなくても、保育士になることができます。
幼稚園教諭の免許を持っている人は、保育士養成施設で8単位を取得すれば、国家試験が免除されて、保育士の資格を取得することができます。
2.国家試験に合格する
保育士になるためには、専門的な保育士の養成課程を修了する必要はありません。そのため、主婦をしていた人が保育士になろうと思った場合、専門学校などに通う必要はなく、独学で勉強し、国家試験に合格すれば、保育士になることができるのです。
ただ、保育士の国家試験を受けるには、一定の学歴が要求されます。
・大学に2年以上在学し、指定の単位を取得している
要は短大以上の学歴があるか、途中で退学していても、大学で2年以上学び、それなりの単位を取得していれば、保育士の国家試験にチャレンジすることができるんです。
また、保育士は次の科目があり、それぞれ6割以上取れれば合格になりますが、1度にすべての科目に合格する必要はありません。
・児童家庭福祉
・保育の心理学
・子どもの保健
・子どもの食と栄養
・保育原理
・教育原理
・社会的養護
・保育実習理論
1度合格した科目は3年間有効です。そのため、初めて受験した年に9科目中4科目しか合格しなかった場合、翌年と翌々年の2回で残り5科目を合格すれば良いということになります。
そのため、長期的に資格取得を目指せば、保育士の資格は比較的取得しやすいと言えるのです。
短大卒以上の学歴を持っていて、保育士として働いてみたい人は、保育士の資格取得を目指してみてはいかがでしょうか?
保育士の給料と平均年収・仕事内容・資格取得方法についての総まとめ
・給料の差
「男性保育士は年齢が上がると昇給する」「女性保育士は、年齢が上がってもそれほど昇給しない」
・保育士の仕事内容「子供たちの社会性」「生活習慣のお手伝い」「お世話」「モンスターペアレントもいるので注意」
・保育士の職場「24時間体制の職場や夜勤の職場もある」
・保育士になる方法
「国家資格が必要」「保育士養成課程を修了し、国家試験に合格する」
保育士の給料・年収や仕事内容、保育士になる方法と資格取得の方法をまとめました。保育士は給料が安く、大変なことも多い仕事ですが、子供たちと触れ合えるやりがいのある仕事です。
保育士の国家資格は比較的取得しやすいので、興味がある人はぜひチャレンジしてみましょう。