エステティシャンになるためには、何か資格がいるのでしょうか?
また、エステの資格にはどんな種類の資格があるのでしょう?エステティシャンになりたい人、また良いエステサロンを選びたい人は、エステの資格に注目してみましょう。エステの資格の種類をまとめました。
この記事の目次
エステティシャンになるには資格がいるの?
エステティシャンとして働くためには、何か資格が必要なのでしょうか?また、エステを経営するには、専門の資格がないといけないのでしょうか?
医師として働くためには医師免許が、看護師として働くためには看護師免許が必要ですね。また、弁護士として働くためには弁護士免許が必要です。世の中には、その仕事に就くためには専門の資格を取っておかなくてはいけないことが多々あります。
では、エステティシャンやエステサロンの経営はどうでしょう?実は、エステティシャンになるために絶対に必要な資格というものはありません。エステティシャンは国家資格ではないので、特に資格を持っていなくても、エステティシャンとして働くことができるのです。
ただ、国家資格はなくても、民間の資格はたくさんあります。エステティシャンになるための必須の資格はなくても、エステティシャンとして働くためには、専門の知識や技術が必要です。
それを保証するのが民間の資格です。エステ関連の民間の資格を取得することで、エステティシャンとしての専門的な知識や技術を持っていると保証されることになります。
エステティシャンになりたい人は、資格を取得すると、有名サロンに就職しやすいですし、客としてエステに通いたい人は資格を持ったエステティシャンを指名すると、きちんとした施術を受けることができるのです。
エステの民間の資格はたくさんありますので、どのような資格があるのかを説明していきます。
エステの資格の種類=日本エステティック業協会
エステの資格の種類、まずは日本エステティック業協会が認定しているエステの資格をご紹介していきます。
日本エステティック業協会(AEA)とは、エステティック事業者の団体で、前身団体は1987年に設立され、2001年に現在の名称に変更されました。多くのエステサロンは、このAEAに加盟しています。
当協会は、
*業界の社会的信用と信頼性の確保・向上
*コンプライアンス(法令遵守)の周知徹底
*会員サービスの充実と質的向上
を基本方針に、エステティック業の振興を目指しています。
この日本エステティック業協会では、次の3つの資格を認定しています。
・AEA上級認定エステティシャン
・AEA認定インターナショナルエステティシャン
この3つの資格は、2003年10月から運用されています。AEAの3つの資格を説明していきます。
AEA認定エステティシャン
AEA認定エステティシャンは、エステティシャンとしての基礎知識と技術を持って、禁忌や注意事項を理解し、安全な技術を提供できるエステティシャンのことです。
認定校でカリキュラムを履修した人は、学内で実技試験を受けた後、全国一斉の筆記試験を受けて合格しなければいけません。
カリキュラムを履修していない人は、実務経験を1年以上積んでから、全国一斉の筆記試験を受けた後に、実務試験を受けて合格する必要があります。
AEA上級認定エステティシャン
AEA上級認定エステティシャンは、AEA認定エステティシャンの上級資格になります。AEA上級認定エステティシャンは、フェイシャルとボディの総合的な知識と技術を持ち、エステティックトリートメントを技術的に熟知しているエステティシャンのことです。
この資格は、エステサロンの中心的な存在として、活躍できるレベルの人が取得するものになります。
AEA認定インターナショナルエステティシャン
AEA認定インターナショナルエステティシャンは、日本エステティック業協会が認定する最上級の資格です。
多くの技術経験の上で技術的にも理論的にも熟知し、幅広い視野と柔軟な対応力で様々なコース提案ができ、実践できるエステティシャンと認められた人が、AEA認定インターナショナルエステティシャンの資格を取得することができます。
このレベルになると、サロンで自分が実践するだけでなく、人材育成や若手・新人のフォローを行えるようになります。
エステの資格の種類=日本エステティック協会
エステの資格の種類、次は日本エステティック協会が認定する資格です。先ほどの資格は「日本エステティック業協会」の認定資格ですが、今回ご紹介するのは「日本エステティック協会」です。
名称は1文字違いで似た名前の協会ですが、別の団体になりますので注意しましょう。
日本エステティック協会は、1972年に設立されたエステティシャンの職能団体です。
一般社団法人日本エステティック協会はエステティシャンの職能団体です。1972年の設立以来、日本エステティックをリードし、10万名以上のエステティシャンが活躍しています。
日本エステティック協会では、次の7つの資格を認定しています。
・認定上級エステティシャン
・認定トータルエステティックアドバイザー
・認定フェイシャルエステティシャン
・認定ボディエステティシャン
・認定衛生管理者
・CODES-JAPON認定ソシオエステティシャン資格
認定エステティシャン
認定エステティシャンは、エステティックに関する理論・技術を理解し、修得したエステティック業界の中核を担うエステティシャンであると認められた資格になります。
日本エステティック協会が認定する資格の中では、最も初歩的で基本となる資格と言えるでしょう。
認定エステティシャンになるためには、協会認定校で300時間課程を修了しているか、実務経験が3年以上ある人がエステティシャンセンター試験に合格し、技術力試験に合格する必要があります。
認定上級エステティシャン
認定上級エステティシャンは、エステティックに関する理論・技術のすべてを理解し実践する能力を有しているエステティシャンです。
認定上級エステティシャンの資格を取得するためには、認定エステティシャンの資格を取得してから、さらに経験を積んで、研修を受けなければいけません。
認定上級エステティシャンの試験は、マークシート方式の筆記試験と技術試験になりますが、技術試験は、フェイシャル、マニキュア、メイクアップ、ボディ、ワックス脱毛と幅広い技術を習得しなければいけません。
認定トータルエステティックアドバイザー
認定トータルエステティックアドバイザーは、エステティシャンとしての最高峰ともいえる資格です。プロフェッショナルのエステティシャンとして高い志を持って、エステ業界をリードする指導的な立場を担うエステティシャンのことですね。
認定トータルエステティックアドバイザーの試験は、ケースヒストリー作成と小論文、面接で行われます。
認定フェイシャルエステティシャン
認定フェイシャルエステティシャンは、エステティックについて学んでいたり、エステ関連の仕事に就いていれば、誰でも試験を受けることができる資格です。
衛生、安全面を踏まえ、エステティックの基礎知識とフェイシャルケアの基礎を有している者が認定フェイシャルエステティシャンと認定されます。
認定フェイシャルエステティシャンは、技術試験はなく、筆記試験のみになります。エステティシャンの玄関口ともいえる資格です。
認定ボディエステティシャン
認定ボディエステティシャンは、認定フェイシャルエステティシャンのボディ版で、衛生面、安全面を踏まえ、エステティックの基礎知識とボディケアの基礎を有している者が、認定ボディエステティシャンとして認定されます。
認定ボディエステティシャンの試験は、エステティックに関わる勉強、仕事をされている人なら、誰でも挑戦することができます。
認定衛生管理者
認定衛生管理者は、公益財団法人日本エステティック研究財団の「エステティックの衛生基準」を修得し、遵守するエステティシャンのことです。
認定衛生管理者になるためには、「『エステティックの衛生基準』習得のためのeラーニング」を受講して、協会に申請すると、資格を取得することができます。
CODES-JAPON認定ソシオエステティシャン資格
ソシオエステティシャンとは、医療機関や福祉施設で活躍するエステティシャンで、患者さんや高齢者、障碍者のために、医療や福祉の専門家チームと協力しながら、精神的なケアにつなげるためのエステを行います。
ソシオエステティシャンになるためには、CODES JAPON 認定のソシオエステティシャン養成講座を受講する必要があります。
エステの資格の種類=国際的な資格
エステの資格の種類、最後は国際的な資格をご紹介します。日本の団体ではなく海外の団体、世界的に有名なエステ関係の団体が認定している資格を取得することで、日本だけでなく、海外でも活躍するチャンスが出てくるのです。
CIDESCO(シデスコ)
CIDESCOとは、1946年にベルギーで設立されたエステティックの教育機関です。シデスコが認定している資格は3つあります。
・アロマセラピーディプロマ
・スパセラピーディプロマ
ビューティーセラピーディプロマが最も基礎的な資格で、ビューティーセラピーディプロマを取得した後に、より専門的なアロマセラピーディプロマやスパセラピーディプロマを取得します。
IFA
IFAは世界で最も歴史があるアロマセラピストのための組織で、1985年にイギリスで設立されました。
IFAでのアロマセラピストのトレーニングを受けて資格を取得すると、アロマセラピストとして、高度な知識・技術を持っていることが証明され、海外でも活躍することができます。
・精油セラピー専門(POET)ディプロマ
・アロマタッチ介護検定コース
エステの資格の種類についてのまとめ
・エステティシャンには国家資格はなく、民間の資格はたくさんある
・日本エステティック業協会の資格の種類
「AEA認定エステティシャン」「AEA上級認定エステティシャン」「AEA認定インターナショナルエステティシャン」
・日本エステティック協会の資格の種類
「認定エステティシャン」「認定上級エステティシャン」「認定トータルエステティックアドバイザー」「認定フェイシャルエステティシャン」「認定ボディエステティシャン」「認定衛生管理者」「CODES-JAPON認定ソシオエステティシャン資格」
・CIDESCO(シデスコ)の国際的な資格の種類
「ビューティーセラピーディプロマ」「アロマセラピーディプロマ」「スパセラピーディプロマ」
・IFAのエステの資格の種類
「アロマセラピーディプロマ」「精油セラピー専門(POET)ディプロマ」「アロマタッチ介護検定コース」
エステの資格の種類をまとめました。たくさんの種類があることに驚いたのではないでしょうか?それでも、ご紹介したエステの資格は、代表的なもの・有名なものだけですので、エステサロン独自の資格などを含めると、まだまだたくさんあると思います。
エステティシャンは国家資格がないですが、民間の資格をきちんと取得していれば、それだけ知識・技術を持っているエステティシャンとして認められます。
エステ業界で働きたい人は、どんどん資格取得を目指していくと良いでしょう。