身長を伸ばしたい、高身長に憧れている人は、身長の伸びが止まる時期とその原因を知っておかなくてはいけません。
身長の伸びが止まる時期と原因を知っておけば、その時期までにできるだけ身長の伸びが止まる原因を取り除き、身長を伸ばすことができるからです。
身長の伸びが止まる時期と5つの原因をまとめました。身長を伸ばしたい人は必見です!
この記事の目次
身長の伸びが止まる時期は?
身長の伸びが止まる時期はいつでしょうか?厚生労働省の平成27年度の統計「身長・体重の平均値、性・年次×年齢別」の表を見てみましょう。
年齢 |
男性の平均身長 |
女性の平均身長 |
1歳 |
78.1 |
77.7 |
2歳 |
88.2 |
89.9 |
3歳 |
95.4 |
94.1 |
4歳 |
102.8 |
101.8 |
5歳 |
110.0 |
109.3 |
6歳 |
114.6 |
115.4 |
7歳 |
121.0 |
120.8 |
8歳 |
127.0 |
126.3 |
9歳 |
132.6 |
132.9 |
10歳 |
137.9 |
137.0 |
11歳 |
145.5 |
146.2 |
12歳 |
150.8 |
150.9 |
13歳 |
160.2 |
153.2 |
14歳 |
164.0 |
155.9 |
15歳 |
168.8 |
157.9 |
16歳 |
169.1 |
157.6 |
17歳 |
169.8 |
158.0 |
18歳 |
171.2 |
158.1 |
19歳 |
169.6 |
158.9 |
20歳 |
171.6 |
158.1 |
この年齢別の平均身長を見てみると、男性は12~13歳で一気に身長が伸び、女性は10~11歳で身長がグンと伸びていることがわかります。
そして、男性は17~18歳で身長の伸びが止まり、女性は15~16歳で身長の伸びが止まっています。つまり、身長の伸びが止まる時期は男性で17~18歳、女性で15~16歳なのです。
もちろん、個人差はあります。男性は25歳くらいまで、女性は22歳ごろまで身長が少しずつ伸びている人もいます。
でも、身長を伸ばしたい人は男性なら17~18歳、女性なら15~16歳までに、何とか身長を伸ばさないといけないのです。
身長の伸びが止まる原因=年齢
身長の伸びが止まる原因の1つ目は、年齢です。先ほども言いましたが、男性で17~18歳、女性で15~16歳で身長の伸びが止まります。
なぜ、この年齢で身長の伸びが止まるのか、それは骨端線が関係しています。身長が伸びるということは、骨が伸びるということです。骨が伸びて長くなるために、身長が伸びるのです。
子供の頃には骨の末端部分に骨端線という部分があります。この骨端線は軟骨細胞でできていますが、この骨端線の軟骨細胞が増殖することで、骨が伸びて、身長が伸びるのです。
ただ、この骨端線はいつまでもあるわけではありません。思春期以降になると骨端線が閉じて、身長が伸びなくなります。この時期が男性で17~18歳、女性は15~16歳になります。
そのため、骨端線がある年齢のうちに、身長をいかに伸ばすかが、高身長になるためには、とても大切なことなのです。
身長の伸びが止まる原因=早すぎる思春期
身長の伸びが止まる原因の2つ目は、早すぎる思春期です。思春期の到来が早い人は、身長の伸びが早く止まってしまいます。
思春期になると、身長が一気に伸びるのですが、その後はピタッと伸びが止まります。ある意味、思春期は身長の伸びのラストスパートに入った時期なのです。
思春期が来る前は身長が少しずつ伸びて、思春期が来て一気に身長が伸び、その後は伸びが止まる。思春期が来るのが早い人は、身長が伸びる子供の時期が短いということですから、周囲の人よりも早く身長の伸びが止まってしまいます。
思春期が来るのが早い原因は、体質もありますが、肥満や生活習慣の乱れなども原因になります。
身長の伸びが止まる原因=栄養不足
身長の伸びが止まる原因の3つは、栄養不足です。身長を伸ばすためには、骨端線の軟骨細胞を増殖させなければいけません。
骨端線の軟骨細胞を増殖させるためには、軟骨細胞の原料となるタンパク質を摂取する必要があります。軟骨細胞はタンパク質が原料となっていますので、子供の頃にたくさん良質なたんぱく質を摂取しないと、軟骨細胞が増えないのです。
また、軟骨細胞の増殖を促すためには、成長ホルモンの分泌が必要です。成長ホルモンが分泌されると、軟骨細胞が増殖しますので、いかに成長ホルモンを分泌させるかが、身長の伸びに大きく関係するのです。
成長ホルモンの原料はアミノ酸(タンパク質)ですので、ここでもやはりタンパク質が必要になります。
ただ、とにかくタンパク質を摂取すれば良いというわけではありません。タンパク質ばかり摂取して、他の栄養素を摂らないと、栄養が偏ってしまって、健康を保つことができません。
身長を伸ばすには、健康な体が基盤になります。いくらタンパク質を摂っても、健康体でなければ、身長は伸びません。栄養不足、栄養の偏り、タンパク質不足になると、身長の伸びは止まってしまうのです。
身長の伸びが止まる原因=生活習慣の乱れ
身長の伸びが止まる原因4つ目は、生活習慣の乱れです。身長を伸ばすためには、規則正しい生活習慣を送らなくてはいけません。
身長を伸ばすためには、成長ホルモンの分泌が大切と説明しましたが、生活習慣が乱れると、成長ホルモンの分泌が減ってしまうのです。
成長ホルモンは睡眠中に分泌されます。
出典:kobekids.net
特に、グッスリ眠っている時、就寝後2~3時間後から分泌量が増え始めるとされています。不規則な生活を送っていて、睡眠時間が短くなったり、眠りが浅かったりすると、成長ホルモンの分泌量が低下しますので、身長の伸びが止まるのです。
また、不規則な生活で運動量が減ることでも、成長ホルモンの分泌量は減少します。適度な運動をすると、その刺激で睡眠中の成長ホルモンの分泌量が増えます。
さらに、筋トレで乳酸が筋肉に溜まると、脳が筋肉の回復・成長のために、成長ホルモンを分泌させるのです。
成長時期に寝不足で、適度な運動をせずに、生活をしていると、身長の伸びが止まってしまう可能性が高くなります。
病気が原因で身長の伸びが止まることも
身長の伸びが止まる原因を4つご紹介しましたが、病気が原因で身長の伸びが止まってしまうこともあります。
身長の伸びが止まる病気は、次のようなものがあります。
成長ホルモン分泌不全性低身長症
成長ホルモン分泌不全性低身長症は下垂体性小人症とも呼ばれる病気で、成長ホルモンの分泌が悪いために、成長率が悪く、身長が伸びなくなってしまう病気です。
小学生までは周囲の子どもと同じような身長だったのに、徐々に身長が伸びなくなり、背の順がドンドン前になっていくことで、病気に気づくことがあります。成長ホルモン分泌不全性低身長症は成長ホルモンを注射することで治療を行います。
思春期早発症
思春期早発症は、平均よりも2~3年早く思春期が来てしまうことです。先ほども説明した通り、思春期が来ると、身長の伸びが止まってしまうので、思春期早発症の人は早く身長が止まってしまうのです。
思春期早発症は、性ホルモンを抑制するための治療を行います。
よくみられる特発性中枢性思春期早発症では、LH-RHアナログというお薬を使い、通常は注射による治療で、おおむね4週間に1回、病院で薬の注射を行います。
染色体の病気
染色体に異常があることでも、身長の伸びが止まることがあります。ターナー症候群は女子限定の病気で2本のX線染色体に異常があることで起こる病気です。
また、プラダー・ウィリー症候群は15番染色体の変異がある病気で、ターナー症候群もプラダー・ウィリー症候群も低身長になることが症状の特徴です。
どちらも成長ホルモンを投与することで、症状を改善させます。
身長を伸ばすための生活
身長は遺伝も関係していますが、遺伝の要素はたったの25%しかないと言われています。ということは、残り75%は日常生活や環境が関係しているのです。
身長の伸びを止める原因を参考にしながら、身長を伸ばすための生活のポイントをおさらいしておきましょう。
・質の高い睡眠をとる
・睡眠時間はしっかり確保する
・栄養のバランスの取れた食事を
・タンパク質を多めに摂る
・適度な運動をする
・肥満には気を付ける
これらのことに注意して生活すれば、身長は平均以上にグングン伸びていくはずです。もし、これらのことを守っても、身長の伸びが悪いという人は、先ほどの病気が原因の可能性がありますので、早めに小児科を受診して、小児科医に相談するようにしましょう。
身長の伸びが止まる時期・止まる原因についてのまとめ
・身長の伸びが止まる時期
「男性:17~18歳」「女性:15~16歳」
・身長の伸びが止まる原因
「年齢」「早すぎる思春期」「栄養不足」「生活習慣の乱れ」「病気が原因のこともある」
・身長を伸ばすには生活習慣を見直すことが大切
身長の伸びが止まる時期と止まる原因をまとめました。身長は男性で17~18歳、女性は15~16歳で伸びが止まりますので、それまでに規則正しい生活を送って、身長を伸ばすようにしましょう。
ただ、成長率が悪く、身長の伸びが明らかに悪い時は病気が原因の可能性がありますので、小児科を受診してくださいね。