年収の定義&手取り・所得の違いまとめ!ボーナスや残業代が含まれるのかも徹底解説

あなたの年収はどのくらいですか?あなたは、自分の年収がどのくらいなのか詳しく把握しているでしょうか?

 

社会人なら自分の年収はきちんと知っておく必要があります。また、家族なら配偶者の年収は把握しておきたいですよね。

 

今回は「年収」について徹底解説していきます。年収の定義やボーナスや残業代は年収に含まれるのか、年収・手取り額・所得の違い、自分の年収を知る方法をまとめました。

年収の定義

 

年収の定義とは何かを見ていきましょう。年収とは、一言で言えば、「1年間の収入」のことです。

 

1年間であなたが得た収入が年収です。

 

ちなみに、日本には1月~12月までの西暦の暦と、4月から3月までの「年度の暦」がありますよね。

 

会社員の場合、4月に入職することが多いですし、ボーナスは上半期と下半期の業績がかかわっていますので、年収というと4月から翌3月までの1年間の収入と思うかもしれません。

 

ただ、年収に関わる税法上は西暦でカウントしますので、年収は「その年の1月~12月までの1年間で得た収入」ということになります。

 

 

年収にはボーナスも残業代も含まれる

 

クレジットカードを作る時やローンを組む時など、「年収はいくら?」と聞かれる機会は時々あります。

 

そういう時に「あれ?」と思うことが、年収にはボーナスや残業代が含まれるのかということです。ボーナスや残業代が年収に含まれるのかどうかで、年収額は大きく変わってきますよね。

 

結論から言うと、年収にはボーナスも残業代が含まれます。さらに、家族手当や住宅手当(家賃手当)なども含まれます。

 

年収は基本給だけではないんですね。

 

年収とは基本的に1年間に会社から受け取った報酬全額となります。

 

 

通勤手当は年収に含まないので注意!

 

年収には、残業代やボーナスは含まれますが、1つだけ注意しなければいけないことがあります。

 

それは、通勤手当だけは年収には含まれないことです。通勤手当は月10万円までは非課税になるので、年収には含まれません。

 

年収に含まれるものは、課税対象の収入だけになります。残業代やボーナスは会社から受け取った報酬で、課税対象になる収入ですが、通勤手当は「通勤に必要なお金を会社が肩代わりしている」だけで、仕事の「報酬」ではありませんので、月10万円までは非課税になるんです。

 

非課税のものは、年収には含まれません。ただ、もしあなたが月10万円以上通勤手当をもらっている場合、10万円を超えた部分は課税対象となりますので、年収に含まれます。

 

会社員の人は、「年収=1年間に会社からもらった給料ー通勤手当」と思っておけばOKです。

 

 

副業で得た収入も年収に入る

 

会社員の人の年収は、「年収=1年間に会社からもらった給料ー通勤手当」となりますが、最近は副業をしている会社員も多いですよね。

 

株やFX、仮想通貨、アフィリエイト、家賃収入、アルバイト、その他の方法で副業をしている場合、副業で得た収入も年収に入るのか疑問に思っている人も多いと思います。

 

この答えは簡単です。副業で得た収入も年収に入ります。

 

年収の定義を思い出してみましょう。年収の定義は、「その年の1月~12月までの1年間で得た収入」でしたよね。だから、1年間で得た収入はすべて年収に含まれます。

 

だから、副業で得た収入は、すべて年収に含まれるのです。

 

ちなみに、あなたがもし宝くじに当たった場合は、宝くじの当選金は課税対象にはならないので、年収には含まれません。

 

「税金がかかるものは年収に含まれ、税金がかからないものは年収に含まれない」ということになりますね。

 

 

年収・手取り額・所得の違い

年収の定義や年収に含まれるものを解説してきましたが、年収に関係する用語で混乱することがあるのではないでしょうか?

 

その用語とは、次の3つの言葉です。

 

・年収
・手取り額
・所得

 

あなたは、この3つの用語の違いを正しく説明することができますか?「なんとなくそうなんだろうなぁ」とは思いつつも、詳しくはよくわからないという人が多いと思います。

 

この3つの違いを詳しく説明していきます。

 

 

年収

 

まずは、年収です。先ほどの年収の定義でも説明した通り、年収は「1年間で得た収入」のことですね。もう少し詳しく言うと、1年間で得た課税対象になる収入が年収ということになります。

 

この年収は、「総支給額」です。会社員の人は毎月給与明細をもらうと思いますが、給与明細の中の「総支給額」が年収を計算するための金額になります。

 

つまり、年収は1年間で得た収入であり、税金や社会保険料などは一切引かれていない状態の1年間の収入の総額ということになるんです。年収は「額面収入」とも呼ばれますね。

 

 

手取り額

 

次に手取り額(手取り年収)についてです。手取り額は、実際にあなたが受け取る収入になります。

 

例えば、サラリーマンの人で年収500万円だった場合、1年間で500万円も給料口座に振り込まれるわけではないですよね。

 

実際に受け取る金額は、年収から所得税や住民税、さらに年金、健康保険料、雇用保険などを差し引かれた金額になります。

 

つまり、「手取り年収=年収ー税金ー社会保険料」となるのです。実際に受け取ることができる収入が手取り額(手取り年収)になるんですね。

 

 

所得

 

最後に所得についてです。この所得はちょっとややこしいので、自営業と会社員の2つに分けて考えていきましょう。

 

【自営業の場合】

自営業をしていると、ビジネスをするために必要経費がかかります。例えば、事務所を借りる家賃や電気代、必要な物品の購入費、営業のための交通費などは、必要経費になります。

 

自営業では年収からこの必要経費を除いた金額が、年間所得になります。

 

 

【会社員の場合】

会社員は必要経費がありませんが、給与所得控除というものがあります。給与所得控除とは、会社員の必要経費を自動計算してくれるものですね。

 

給与等の収入金額
(給与所得の源泉徴収票の支払金額)
給与所得控除額
1,800,000円以下 収入金額×40%
650,000円に満たない場合には650,000円
1,800,000円超~3,600,000円以下 収入金額×30%+180,000円
3,600,000円超~6,600,000円以下 収入金額×20%+540,000円
6,600,000円超~10,000,000円以下 収入金額×10%+1,200,000円
10,000,000円超 2,200,000円(上限)

出典:No.1410 給与所得控除|所得税|国税庁

 

会社員の年間所得は、正式には給与所得と言います。そして、給与所得=年収ー給与所得控除となります。

 

この「所得」はどんな時に使うのかというと、税金の計算です。この給与所得からさらに基礎控除や生命保険料控除、医療費控除等を差し引いた金額で、所得税や住民税の額を計算することになります。

 

所得と手取りは人によって「所得>手取り」となることもありますし、「手取り>所得」になることもあります。

 

 

自分の年収を知るための方法

 

では、最後に自分の年収を詳しく知るための方法を説明していきます。あなたは自分の年収がわかっていますか?

 

「月の給料がこのくらいだから、この給料を12倍すれば年収になる」と思うかもしれません。確かに、年俸制の人はそうかもしれませんが、月給制でボーナスがつく人は月収を単純に12倍すれば年収になるというわけではないですよね。

 

また、みなし残業制ではない場合、その月によって残業代は変わってきますので、年収を正確に計算するのは、なかなか面倒なのです。

 

サラリーマンの場合、12月か1月の給料明細と一緒に源泉徴収票が渡されると思います。

 

この源泉徴収票には所得税などの源泉徴収額以外に、1月1日~12月31日までの収入額、つまり年収が記載されていますので、源泉徴収票を確認すれば、すぐに年収がわかるんです。

 

ただ、「え~?源泉徴収票なんてどこに仕舞ったかわからない。」とか「すぐにシュレッダーにかけてしまった」という人もいると思います。

 

そんな時は、市役所や区役所に行ってみましょう。市町村の役所に行って、所得証明書を発行してもらってください。

 

所得証明書には「給与収入」や「給与所得」が記載されています。給与収入が年収で、給与所得が所得ですね。発行には300円程度かかりますが、源泉徴収票がないけれど、年収を知りたいという人にはおすすめの方法ですよ。

 

 

年収の定義&手取り・所得の違いについてのまとめ

・年収の定義は「その年の1月~12月までの1年間で得た収入」


・年収はボーナスや残業代も含まれている


・年収と手取り額と所得の違い
「年収:1年間で得た課税所得」「手取り額:実際に受け取れる額」「所得:自営業と会社員で異なる」


・自分の年収を知るには「源泉徴収票」を確認する

 

年収の定義や年収にボーナスや残業代は含まれるのか、年収・手取り額・所得の違い、自分の年収を知る方法などをまとめましたが、いかがでしたか?

 

社会人なら自分の年収はきちんと知っておくようにしましょう。今後のファイナンシャルプランニングをしていく上で、年収を知っておくことはとても重要です。

 

年収をきちんと把握して、ファイナンシャルプランニングをしていけば、将来の老後の生活に困ることもないですし、子どもの教育資金で慌てることもないでしょう。

 

結婚している人は、自分の年収だけでなく、配偶者の年収もきちんと把握しておくようにしましょう。

 

 

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