女性は男性に比べると、体毛は薄めですよね。でも、「私、毛が濃いんだけど」と悩んでいる女性もいると思います。
脚や腕の毛が濃い、鼻の下の産毛が濃いなどで悩んでいる女性のために、女性の毛が濃い原因と対策・改善法をまとめました。これを読んで、全身ツルツルを目指しましょう。
女性なのにムダ毛が濃い5つの原因
女性なのにムダ毛が濃いと、悩んでしまいますよね。手や足の毛が濃かったり、うっすら髭のような毛が生えてきてしまったり。
ツルツルの腕や脚に憧れているのに、処理してもすぐに毛が生えてきてしまうと、半そでのシャツやミニスカートを着るのを躊躇してしまうこともあると思います。
最近は、体毛が濃くなって「オス化」している女性が増えていると言われています。女性なのにムダ毛が濃い原因を5つご紹介します。
遺伝
女性のなのにムダ毛が濃い原因の1つ目は、遺伝です。両親や祖父母の中に毛が濃い人がいると、女性でも遺伝で毛が濃くなることがあるんです。
遺伝は親の顔や体型などと同じように体毛の濃さも遺伝すると言われています。
両親共に毛深い場合はその確率も高くなりますが隔世遺伝による説もある為、たとえ両親が濃くなくても濃くなる事があります。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスの乱れでも、女性は体毛が濃くなります。「最近、毛が濃くなった気がする」と悩んでいる女性のほとんどが、このホルモンバランスの乱れが原因であることが多いと思います。
男性は女性よりも毛が濃いですよね。あれは、男性ホルモンのせいです。男性ホルモンのテストステロンは、体毛を濃くする作用があるんです。
女性でも男性ホルモンの分泌が多くなれば、毛が濃くなります。女性なのに男性ホルモン!?とビックリする人も多いと思いかもしれませんね。
でも、女性も男性ホルモンが分泌されているんです。しかも、ホルモンバランスが整っている時でも、女性ホルモンよりも男性ホルモンの方が分泌量が多いんです。
一生で分泌される女性ホルモンは5g程度。スプーンたった一杯程度の極少量しか一生で分泌されないのです。一方、男性ホルモンは、女性でも男性の1/10、一日に0.7mg程度は分泌されます。つまり、女性ホルモンは男性ホルモンに比べて圧倒的に少ないのです。
女性ホルモンの分泌量はとても少ないので、ちょっとでも分泌量が少なくなると、ホルモンバランスが大きく乱れて、体内で男性ホルモンの割合が増えてしまうんです。
そうすると、体内での男性ホルモンの影響力が大きくなって、体毛が濃くなってしまうんですね。
ホルモンバランスが乱れる原因には、次のようなものがあります。
・ストレス
・冷え性
・睡眠不足
・疲労の蓄積
・運動不足
・不規則な生活
・偏った食生活
このような不健康な生活を送っていると、卵巣機能が低下します。女性ホルモンは卵巣から分泌されますので、卵巣機能が低下すると、女性ホルモンの分泌が少なくなります。
そのため、男性ホルモンの割合が増えて、毛が濃くなってしまうのです。
外部からの刺激
外部からの刺激でも、体毛が濃くなることがあります。体毛は、もともと皮膚を保護する役割があります。ということは、外部から皮膚にダメージを与えるような刺激が加われば、防御反応の1つとして、毛が濃くなるんです。
例えば、肌触りの悪い服を着て、皮膚が摩擦を受け続けた時、長期間強い紫外線を浴び続けた時、間違った毛の自己処理で肌にダメージが加わった時などです。
これらの刺激を受けるとすぐに毛が濃くなるというわけではありませんが、皮膚にダメージが加わり続けると、少しずつ毛が濃くなることはあります。
薬の副作用
薬の副作用でも、毛が濃くなることがあります。ステロイド薬の副作用に、毛が濃くなるというものがあるんです。ステロイドの副作用は、次のようなものがあります。
- 毛が伸びて濃くなる
- 皮膚の萎縮、
- 塗った場所が赤くなる
- 色素脱失
- 毛細血管が拡張する
引用:ステロイドの副作用
アトピー性皮膚炎などで使う外用薬は、長期間同じ部位に使い続けると、その部分だけ毛が濃くなる可能性があります。
ステロイドの内服薬や点滴薬を使用すると、全身の毛が濃くなることもあります。
多嚢胞性卵巣症候群
多嚢胞性卵巣症候群という病気でも、女性は毛が濃くなることがあります。本来なら、卵胞は毎月1個ずつ卵巣の中で成熟していき、成熟すると破裂して、排卵します。そして、排卵した後の卵胞は、プロゲステロンという女性ホルモンを分泌します。
でも、多嚢胞性卵巣症候群はたくさんの卵胞が卵巣の中で発育するようになります。でも、排卵するには至らないんです。卵胞が中途半端に成長するだけで、排卵しないと、女性ホルモンのプロゲステロンが分泌されなくなります。
そうすると、男性ホルモンの影響力が強くなりますので、毛が濃くなってしまうんですね。
体毛が濃い女性の11個の対策・改善法
体毛が濃い女性の対策や改善法をご紹介します。体毛が濃いと悩んでいる女性は、今からご紹介する11個の対策を実践して、ツルツル&すべすべの肌を目指しましょう。
睡眠不足を解消する
体毛を薄くするためには、睡眠不足を解消しましょう。睡眠不足だと、どうしても自律神経のバランスが乱れるので、ホルモンバランスも乱れてしまうんです。
そのため、ホルモンバランスを整えるために、睡眠時間はしっかりと確保して、さらに質の高い睡眠をとるように心がけましょう。
質の高い睡眠をとるためには、次のことに注意しましょう。
・寝る前にリラックスタイムを作る
・寝る前のスマホやテレビは控えめに
・寝る前に入浴して、身体を温める
・朝起きたら朝日を浴びて、体内時計をリセット
・体に合った枕やマットレスを使う
・寝室の室温や湿度に気を付ける
これらのことを実践すれば、睡眠不足が解消して、ホルモンバランスが整い、体毛が濃さが改善されると思います。
食生活を見直す
体毛の濃さを改善するには、食生活も見直しましょう。ジャンクフード、ファーストフード、コンビニ弁当ばかりの食生活はNGです。これらの食事ばかりとっていると、ホルモンバランスが乱れて、オス化が進みます。
女性ホルモンを増やすためには、ヘルシーで栄養のバランスの良い食事を取りながら、次の食品や栄養素を積極的に摂りましょう。
・大豆イソフラボン
・ビタミンB6
・ナッツ類
・卵
大豆イソフラボンは大豆に含まれる栄養素ですが、女性ホルモンのエストロゲンによく似た構造をしています。そのため、体内でエストロゲンを補助する役割を果たしてくれるんです。そのため、大豆イソフラボンを摂取すると、男性ホルモンの割合を減らすことができます。
ビタミンB6は、卵巣から女性ホルモンを分泌する時に必要になるビタミンです。そのため、女性ホルモンの分泌量を増やしたいなら、ビタミンB6をたっぷり摂取する必要があるのです。
ナッツ類にはビタミンEが豊富に含まれています。ビタミンEは卵巣の機能を正常化させるのを補助する役割がありますし、視床下部の働きを活発化してくれます。
卵巣から女性ホルモンを分泌するには、視床下部が卵巣に「女性ホルモンを分泌しなさい!」という指令を出さなければいけないので、視床下部を活発化すると、それだけ女性ホルモンが分泌されやすくなるのです。
女性ホルモンを増やして、男性ホルモンの割合を下げるなら、卵もしっかり食べましょう。卵には良質のコレステロールが含まれています。
女性ホルモンの原料はコレステロールですので、卵から良質のコレステロールを摂取することで、女性ホルモンの分泌を促すことができるのです。
適度な運動をする
適度な運動をすることも、毛が濃いことを改善するには有効です。適度な運動をすることで、自律神経のバランスが整いやすくなります。
また、運動をすると、筋肉量が増えて、冷え性を改善することができます。そのため、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動をすると、女性ホルモンの分泌を促すことができて、男性ホルモンの割合が低くなりますので、体毛が濃いことを改善できると思います。
ストレスを解消する
ストレスを解消すると、オス化を止めて、体毛を女性らしい濃さに戻すことができます。ストレスを溜めてしまうと、卵巣機能が低下して、女性ホルモンの分泌量が低下します。
そのため、ストレスは溜めこまずに、こまめに発散するようにしましょう。仕事や人間関係のストレスはなかなかゼロにはできませんが、自分なりのストレス解消法を見つけておくと、ストレスフルな状態になるのを回避できます。
ストレス→体毛が濃くなる→体毛が濃いこともストレスになる→さらに体毛が濃くなる→さらにストレスが溜まるという悪循環に陥りますので、まずは悪循環の源となるストレスを解消すると良いでしょう。
禁煙&アルコールは控えめに
体毛が濃くて悩んでいる人は、禁煙しましょう。喫煙していると、ニコチンの影響で血管が収縮して、血流が悪くなります。そうすると、卵巣の機能が低下しますので、男性ホルモンの割合が高くなって、体毛が濃くなるんです。
また、アルコールを飲んでいる人は、禁酒しろとは言いませんが、控えめにしてください。大量&長期間の飲酒は、ホルモンバランスを乱す原因となります。
体毛が濃いことを改善するためには、禁煙すること、アルコールは控えめにすることを心がけてください。
肌への刺激は最小限に
体毛が濃いと悩んでいる人は、肌への刺激は最小限にしましょう。肌への刺激で体毛が濃くなっている可能性がありますので、刺激を少なくすると、体毛が徐々に薄くなっていくかもしれません。
・肌触りの良いものを着る
・日焼け止めを使うなど紫外線対策はしっかり行う
・体を洗う時にはこすり過ぎない
・毛の処理は肌に優しい方法で行
毛の処理方法については、次で説明していきます。
ムダ毛の自己処理方法を見直す
ムダ毛の自己処理方法を見直すことも、毛が濃い人の対策には重要です。
・剃る
・除毛クリーム
・抜く
この3つが自宅でのムダ毛の自己処理方法の代表的なものだと思います。
■剃る
メリット=手軽に自己処理できる
デメリット=すぐに生えてきてしまう、肌の角質を削ってしまう
■除毛クリーム
メリット=痛みがない、持ちが良い
デメリット=肌トラブルが起こることも
■抜く
メリット=持ちが良い
デメリット=痛みがある、炎症や埋没毛などのトラブルが起こりやすい
これらの3つのメリットとデメリットをそれぞれ考えて、自分に合ったものを選びましょう。剃る場合はシェービングクリームを使って、剃った後の保湿クリームをつけることなどお手入れをすれば、肌を痛めずに済みます。
ただ、剃るとすぐに生えてきてしまいますので、体毛が濃い人は除毛クリームを使って自己処理すると良いかもしれません。最近は、敏感肌用の除毛クリームも販売されていますが、念のため肌がかぶれないかチェックしてくださいね。
脱毛エステに行く
体毛が濃くて、上手く自己処理できないという場合は、脱毛エステに行くのも良いでしょう。最近は、脱毛エステも低価格化が進んで、気軽に通えるようになっています。
ただ、脱毛エステは医療用レーザーを使うのではなく、光脱毛ですので、医療用レーザーよりは、効果が薄く、なかなか完全に脱毛できないこともあります。
婦人科を受診する
ここまでご紹介してきた対策を実践しても、なかなか体毛が薄くならない女性の中で、生理不順の症状ある人は、多嚢胞性卵巣症候群の可能性がありますので、婦人科を受診してみましょう。
多嚢胞性卵巣症候群の治療は、妊娠を望む人は排卵を誘発するための治療、妊娠を望まない人は生理周期を整えるための低用量ピルなどの服用をします。
低用量ピルを服用すれば、ホルモンバランスが整いますので、生理不順も改善しますし、体毛の濃さも改善するでしょう。
ステロイド薬を使っているなら主治医に相談
ステロイド薬を使ってアトピー性皮膚炎やそのほかの疾患の治療を続けている場合は、それが原因で、体毛が濃くなってる可能性がありますので、まずは主治医相談しましょう。
治療が終わってステロイド薬を使わなくなれば、体毛の濃さは元に戻ることが多いですが、それでも女性としては気になりますよね。
何ヵ月も連続して塗り続けていると皮膚が薄くなったり、本来毛深くない塗布部位が毛深くなったり、毛細血管がもろくなり拡張してくることがあります。止めればこうした副作用はなくなることが多いのですが、毛細血管の拡張の改善には1年以上を要することもあります。
主治医にステロイド薬以外の治療法はないか、またいつまでステロイド薬を使うのかなどを相談してみましょう。
美容外科に行く
体毛が濃くて悩んでいる女性は、美容外科や美容皮膚科を受診しましょう。美容外科や美容皮膚科では医療用レーザーを用いた脱毛を行っています。
そのため、高い効果が期待できます。レーザーで毛穴の毛乳頭を破壊しますので、施術中は痛みがありますが、医療機関での脱毛は麻酔を利用して痛みを軽減させることも可能なんです。
美容外科や美容皮膚科で脱毛を行えば、半永久的に毛が生えてこなくすることが可能ですし、もし肌トラブルが起こっても、すぐに適切に対処してもらえるという安心感もありますね。
ただ、美容外科も美容皮膚科も脱毛の施術は自由診療になりますので、施術代はやや高額になります。
毛が濃い女性の原因と対策・改善法についてのまとめ
・女性のムダ毛が濃い原因
「遺伝」「ホルモンバランスの乱れ」「外部からの刺激」「薬の副作用」「多嚢胞性卵巣症候群」
・体毛が濃い女性の対策と改善法
「睡眠不足を解消する」「食生活を見直す」「適度な運動をする」「ストレス解消」「禁煙とアルコールは控えめにする」「肌への刺激は最小限にする」「ムダ毛の自己処理方法を見直す」「脱毛エステに行く」「婦人科を受診する」「ステロイド薬を使っているなら主治医に相談する」「美容外科に行く」
毛が濃い女性の原因と対策・改善法をまとめました。
女性で毛が濃い人は、ホルモンバランスが乱れて、男性ホルモンの割合が多くなっていることが多いのですが、薬の副作用や多嚢胞性卵巣症候群の可能性がありますので、なかなか毛が薄くならないときは病院を受診すると良いでしょう。
「最近、体毛が濃くなったな」と実感している人は、まずは生活習慣の見直しから始めてみましょうね。