臨月に入ると、「いつ陣痛が起こるかな?」、「いつ生まれるかな?」とソワソワして落ち着かないことも多いと思います。出産という大仕事に向けて心の準備をしておくためにも、臨月の出産兆候を確認しておきましょう。
出産兆候に早く気付けば、出産への心構えができて、落ち着いて出産に臨めるはずです。赤ちゃんからの「もうすぐ会えるよ!」というサインを見逃さないでくださいね!
この記事の目次
出産兆候① お腹が下がる
臨月の出産兆候の1つ目は、お腹が下がってくることです。臨月に入ると、赤ちゃんは出産に備えて、子宮の下の方に移動してきますので、お腹のふくらみが下の方に下がってきます。
少し前と比べて、お腹が膨らみが下がってきたかも?と感じたら、もうすぐ出産という合図です。臨月前から鏡の前で横向きに立って、お腹の位置を毎日チェックしておくと、お腹が下がってきたかどうかをすぐに気づくことができると思います。
出産兆候② 胃がスッキリ!食欲アップ
臨月前まではおなかの赤ちゃんに胃が圧迫されて、あまり食欲がなかったり、少ししか食べられないというママが多いですよね。
でも、臨月に入ると赤ちゃんが出産に備えて子宮の下部に移動しますので、胃の圧迫が取れて、胃がスッキリした感覚になります。また、胃の圧迫が取れると、今までが嘘のように食欲がアップするママもいます。
食べ過ぎは体重増加につながりますので禁物ですが、しっかり食べて、出産に備えましょう。
出産兆候③ おりものが増える
臨月になると、おりものが増えてきます。このおりものの増加も出産兆候の1つです。臨月になると、赤ちゃんが通りやすいように子宮頸部が柔らかくなり、さらに赤ちゃんが通りやすいようにおりものが増えます。
出産兆候④ 腰痛がある
腰が痛くなることも出産兆候の1つでしょう。赤ちゃんが子宮下部に下がってくることで、腰を圧迫します。そのため、腰痛が起こるようになるんです。
また、出産に備えて骨盤が開いてくることで、腰の筋肉への負担が増えますので、腰の痛みが強くなります。
出産兆候⑤ 足の付け根や恥骨が痛い
臨月に入ると、脚の付け根や恥骨部分が痛くなることがあります。これは、赤ちゃんが子宮の下の方に下がってきて、骨盤の中に頭を入れてくるようになるためです。
そうすると、足の付け根部分を圧迫しますので、足の付け根に痛みを感じるようになるんです。
また、恥骨部分が痛くなる人もいます。恥骨部分は足の付け根の痛みと同じく、赤ちゃんに押されることで痛くなる場合もありますが、赤ちゃんが通りやすいように恥骨の結合部分が緩むことで痛みを感じる場合もあります。
出産兆候⑥ トイレが近くなる
トイレが近くなることも、出産兆候の1つです。臨月に入って、赤ちゃんが下がってくると、膀胱を圧迫します。膀胱は子宮のすぐ隣にある臓器ですから、赤ちゃんが下がってくると、ダイレクトに圧迫されるのです。
膀胱が圧迫されれば、膀胱に溜めておける尿量が少なくなりますので、頻回にトイレに行くことになり、頻尿になってしまうのです。
頻尿は赤ちゃんからの「もうすぐ出産だよ!」という合図だったんですね。
出産兆候⑦ 下痢や便秘になる
下痢や便秘など、便通の状態が変わることも出産兆候の1つです。臨月になると、赤ちゃんは膀胱だけではなく、大腸、特に直腸を圧迫し始めます。
そうすると、便の回数が頻回になり、下痢のような便になることがあります。ただ、圧迫の状態によっては、腸がきちんと動くことができずに、便秘になってしまうこともあります。
下痢になるか便秘になるかは、赤ちゃんの圧迫具合と、ママの体質によりますが、臨月になって便通に変化が見られたら、出産兆候と考えて良いでしょう。
出産兆候⑧ おならが増える
下痢や便秘になると、おならが増えます。これは、先ほども言ったように赤ちゃんが直腸を圧迫するためです。腸が圧迫されることで、ガスが溜まりやすくなるので、おならが頻回に出てしまうんです。
臨月におならを我慢してしまうと、赤ちゃん+ガスでお腹がパンパンに膨れ上がって、気持ち悪くなってしまいますから、臨月に入ったら、おならは我慢せずに出してしまいましょう。
出産兆候⑨ 眠りが浅い
臨月になると、プロゲステロンという女性ホルモンの分泌量が減少します。生理前になると、眠くなる人がいますよね。あれは、プロゲステロンの効果なんです。でも、臨月はプロゲステロンの分泌量が減りますので、それまでよりもやや眠りが浅くなります。
また、プロゲステロンが減少する代わりに、エストロゲンの分泌量が増加します。エストロゲンは、眠りを浅くする効果がありますので、さらに眠りが浅くなるのです。
そして、臨月になればお腹が大きくなりますので、お腹が苦しくて眠りが浅くなるという要因もあります。
臨月に「なんだか眠れないなぁ」と感じたら、それが出産兆候かもしれません。
出産兆候⑩ 胎動が減る
臨月になると、赤ちゃんは子宮の下部に下がってきます。そうすると、骨盤に頭をすっぽりと入れて、頭が固定されるんです。頭が固定されると、赤ちゃんの動きは制限されますから、胎動が減ります。
ただ胎動が減るというだけで胎動がなくなるというわけではありません。臨月に入っても、突然赤ちゃんの容体が悪化して死産になってしまうこともあり得ますので、丸1日胎動を感じなかったら、早めに産婦人科を受診してください。
出産兆候⑪ お腹が不規則に痛くなる
臨月になると、お腹が不規則に痛くなることがあります。これは、前駆陣痛と呼ばれる兆候です。本番の陣痛へ向けての予行練習のようなものと考えると分かりやすいと思います。
出産が近づいているために、子宮が不規則に収縮し始めることで、お腹が痛くなるんです。前駆陣痛の段階でも、一時的にお腹が規則的に痛くなることがありますが、陣痛のような強い痛みでありません。
また、一晩たつと痛みが消えてしまうこともあります。前駆陣痛の痛みは、生理痛のような痛みですので、陣痛と間違えて慌てないようにしましょう。
出産兆候⑫ お腹が張る
出産兆候にはお腹の張りもあります。これも、前駆陣痛の症状の1つです。子宮が収縮することで、お腹の張りを感じるようになるんです。
お腹が張っているかどうかは、普段のお腹の状態がわからないと、なかなか判断することができませんので、普段のリラックスしている状態の時のお腹の張りや硬さをチェックしておくと良いでしょう。
そうすれば、「あ!これは、お腹が張っているかも。もうすぐ出産かな?」とわかると思います。
出産兆候⑬ おしるしがある
臨月の出産兆候の中でもっとも有名なものが「おしるし」だと思います。おしるしは、薄い血性のおりものが出ることです。
出産間近になると、子宮口が開き始めます。また、子宮が収縮することがありますので、子宮と胎盤にずれが生じて、少しだけ出血することがあるんです。その出血が、おりものに混じっておりてくると、「おしるし」になるわけです。
おしるしの出血量はあまり多くなく、生理が終わる頃の分泌量と考えると良いでしょう。
初産婦ならば、おしるしがあってから2~3日くらいには陣痛が来ることが多いです。
経産婦さんはその日に陣痛来ることが多いです。
人によってはおしるしがあってから、陣痛が来るまで1~2週間かかるという人もいますが、ほとんどの場合は出産がもうすぐそこまで来ているという合図ですので、赤ちゃんに会えるのを楽しみにして、入院の準備を進めましょう。
出産兆候⑭ 破水する
破水も出産症候になります。通常は、子宮口が全開に開いてから破水しますが、前期破水といって陣痛が来る前に破水をすることがあるんです。
破水とは赤ちゃんを包んでいる卵膜が破れて、中の羊水が流出することですが、破水した場合は「お湯がたれてきた」ような感覚になります。
臨月の妊婦さんは尿漏れがある人もいますので、「あれ?尿漏れかな?」と思う人もいますが、破水の場合はチョロチョロと絶えず流れてきますし、尿や水とは違った臭いがありますので、破水があったらすぐに分かると思います。
破水があると、通常は1~2日で陣痛が始まります。破水があったら、病院へ連絡して入院する必要がありますが、羊水は常に作り出されていますので、羊水がなくなるということはありませんので、慌てずに入院準備をしましょう。
ただ、卵膜が破れて、赤ちゃんが外界と接していることになり、感染するリスクが大きいので、「入院前にシャワーを浴びちゃおう」など入浴をするのは止めましょう。
臨月に出産兆候が見られたらいつでも入院できるように準備を!
臨月の出産兆候14個を説明しましたが、これらの出産兆候が現れたら、出産までもうすぐという合図ですから、いつでも出産できるように入院の準備を整えておきましょう。
・陣痛が起きた時の交通手段の確保
・入浴をしておく
・マニキュアや指輪は外しておく
・お化粧はしないようにする
・コンタクトレンズではなく眼鏡にしておく
・病院の連絡先を確認する
・陣痛が来た時に家族への連絡リストを確認する
入院に必要なものは1つにまとめておいて、すぐに持っていけるように準備しておきましょう。
また、1人でいる時に陣痛が来た場合、どうやって病院へ向かうのか、交通手段を確保しておいてください。自分で車を運転するのは危険ですから絶対にNGです。普通のタクシーは、破水した場合、乗車を拒否されることがありますので、陣痛タクシーに登録しておくと安心だと思います。
前駆陣痛のようなお腹の痛みを感じたら、お腹の痛みの様子を見ながら、入浴やシャワー、シャンプーを済ませておくと良いでしょう。ただ、破水をしている時は入浴はNGですから、そのまま病院に向かってください。
そして、分娩の際はマニキュアや指輪、化粧、コンタクトレンズは外すのが原則ですから、出産兆候があったら、いつでも入院できるようにマニキュアや指輪は外し、すっぴんで過ごしましょう。また、コンタクトレンズではなく眼鏡で過ごすことをおすすめします。
陣痛が来た時は、病院に向かう前に病院に連絡して、さらに家族にも連絡しなければいけませんから、それぞれの連絡先と誰に連絡すべきかを確認しておくと、いざという時に慌てずに済みますよ。
もうすぐ出産!病院に行くタイミングは?
臨月に出産兆候があったら、いよいよ出産が近づいています。でも、いつ頃病院に向かえば良いのでしょうか?
「陣痛が来た!」と思って急いで病院に行っても、「まだ早いですよ」と追い返されてしまったという話もよく聞きますし、でも病院に行くタイミングが遅いと、最悪の場合、自宅出産なんてことになりかねません。
病院に行くタイミングは、次の3つを目安にしましょう。
・陣痛が10分間隔(経産婦は15~20分)
・破水をした
・生理以上の出血があるなど異常があった場合
これらに当てはまる時は、産婦人科に連絡をして病院へ向かいましょう。ただ、妊婦さんや赤ちゃんの状態によっては、特別に医師から「こういう状態になったら病院に来てください」と指示があることがありますので、その場合は医師の指示に従って病院へ行ってください。
臨月の出産兆候と症状・陣痛が来るまでの対処法についてのまとめ
「お腹が下がる」「胃がスッキリして食欲がアップ」「おりものの量が増える」「腰痛がある」「足の付根や恥骨が痛くなる」「トイレがやたらと近くなる」「下痢や便秘になる」「おならが増える」「眠りが浅くなったり、胎動が減る」「お腹が不規則に痛くなる」「お腹が張る」「おしるしがある」「破水する」
・病院に行くタイミング
「陣痛が10分間隔(経産婦は15~20分間)」「破水をした」「生理以上の出血などの異常があった時」
・出産の兆候がみられたらいつでも入院できるようにする
臨月の出産兆候14個と出産兆候が来た時の対処法をまとめました。出産を控えたママは、みんな出産に少なからず不安を抱いていると思います。
でも、もうすぐ赤ちゃんに会えると思えば、出産の不安を和らぐのではないでしょうか?出産兆候は赤ちゃんからの「もうすぐ会えるね!」という合図ですので、見逃さないようにしましょうね。
また、母体も赤ちゃんも出産に耐えられるだけの強さを持っていますから、落ち着いて出産に臨みましょう。