働くスタイルには、正社員と契約社員、パート・アルバイトの3つがあります。この正社員と契約社員、パート・アルバイトの3つのスタイルの違いや格差を細かく説明していきます。
また、正社員と契約社員、パート・アルバイトには、それぞれメリット・デメリットがありますので、違いや格差、メリット・デメリットを知れば、あなたに最も合ったスタイルの働き方を見つけられると思います。
この記事の目次
正社員と契約社員、パート・アルバイトの違いや格差12点
正社員と契約社員、パート・アルバイトの違いや格差を12の視点から見ていきましょう。12の違い・格差を知れば、どの働き方が自分に合っているのかが見えてくると思います。
1.雇用形態の違い
正社員と契約社員、パート・アルバイトの違い、まずは雇用形態の違いから見ていきましょう。
・正社員=正規雇用
・契約社員=非正規雇用の社員、雇用期間があらかじめ定められている
・パート・アルバイト=非正規雇用
基本的に雇用形態は、正規雇用と非正規雇用の2つに分かれます。正規雇用とされるのは、正社員だけです。正社員以外は、すべて非正規雇用になります。
契約社員は、社員扱いになりますので、フルタイムで働くことになります。ただ、正社員と違って、契約期間が設けられているので、その期間が終われば、雇用契約は終了になります。
パート・アルバイトも、非正規雇用です。契約社員のように、契約期間があるわけではないですが、フルタイムで働かずに、「週に3回、1日4時間」のような働き方もできます。
2.給料の違い
次に、正社員と契約社員、パート・アルバイトの給料の違いを見ていきましょう
・正社員=月給制+ボーナスが多い
・契約社員=年俸制が多い
・パート・アルバイト=時給制が多い
正社員は基本的に月給制で、企業の業績によって1年に2回のボーナスが出ることが多いですね。
契約社員は契約内容によるので、一概には言えないのですが、年俸制のことが多いです。年俸制は「1年の収入はこれ」と決められていて、それを12で割った分を1ヶ月ごとに支給されることになります。
パート・アルバイトは、時給制がほとんどですね。
3.ボーナスの違い
正社員と契約社員、パート・アルバイトの違い、次はボーナスの違いを見ていきます。
・正社員=きちんと支給される
・契約社員=なし、もしくは正社員よりも少なめ
・パート・アルバイト=ないことがほとんど
正社員は、その企業の業績によって、ボーナスを支給されることが多いですね。でも、契約社員は年俸制のことが多いので、ボーナスは支給されないことが多いです。
契約内容によってはボーナスを貰えますが、正社員よりも少なめであることがほとんどですね。このボーナスで、正社員と契約社員の収入格差が生まれるのです。
ボーナスは年間100万円以上になることもあります。そうすると、たとえ正社員と契約社員の月収が同じでも、年収では100万円以上の格差が出てくるのです。
パート・アルバイトは、基本的にボーナスを貰えません。専門職のパート・アルバイトだったり、業績が良い職場に勤めていると、寸志程度のボーナスが支給されることはあります。
4.安定性の違い
正社員と契約社員、パート・アルバイト、次は安定性の違いについて見ていきましょう。
・正社員=倒産やリストラ等のリスクはあるものの、基本的には安定
・契約社員=契約期間が終われば、契約更新されないこともある
・パート・アルバイト=期間の制約はないが、一番最初に切られる存在
一番安定しているのは、正社員です。次は、契約社員でしょうか。契約社員は契約期間中は、首を切られる心配はあまりありません。
パート・アルバイトが、一番不安定な雇用形態かもしれません。契約社員のように、契約期間は設けられないことが多いですが、社員よりも首にするのは簡単です。
パート・アルバイトも、一応解雇予告を行わなければいけませんが、それでも社員よりも首を切るのは簡単なことに変わりはありません。
5.残業の違い
正社員と契約社員、パート・アルバイトの違い、次は残業についてです。雇用形態によって、残業があるかどうかは変わってきます。
・正社員=残業がある。みなし残業があるところも少なくない
・契約社員=契約によっては定時退勤できるところもある
・パート・アルバイト=基本的に残業なし。繁盛期は別
残業においては、「パート・アルバイト>>>契約社員>>>正社員」という格差になります。パート・アルバイトは基本的に残業をしません。どうしても、残業をしなくてはいけない場合、ほぼ残業代をつけてもらえます。
契約社員は残業をしないという契約のところも少なくないので、正社員に比べると、残業の負担は少ないです。
正社員は残業しなければいけない状況なら、断るのは難しいでしょう。また、みなし残業制のところもありますし、サービス残業をしなければいけないところもあるので、残業の負担は非常に重いです。
6.責任の違い
次は、正社員と契約社員、パート・アルバイトの責任の違いについてです。お金をもらって仕事をする以上、責任は伴います。それでも、正社員と契約社員、パート・アルバイトでは、責任の重さが違うのです。
・正社員>>>契約社員>>>パート・アルバイト
仕事での責任は、パート・アルバイトが一番軽いです。何か問題が起こったら、最終的に責任は正社員が取ることになります。パート・アルバイトは、給料が安く、不安定ながらも、責任が軽いというメリットがあるのです。
契約社員については、その契約内容によりますが、基本的には正社員のほうが、責任は重いと思います。
7.時間の融通に関する違い
時間の融通に関する正社員と契約社員、パート・アルバイトの違いを説明していきます。
・正社員=フルタイムで会社に決められた時間働く
・契約社員=契約で決められた時間働く
・パート・アルバイト=自分の好きな時間に働く
パート・アルバイトは、自分で好きな時間にシフトを調整して働くことができますので、時間の融通は一番効きますね。そのため、プライベートを重視するなら、パート・アルバイトが良いでしょう。
契約社員は契約次第ですが、正社員はフルタイムで会社に決められた時間は必ず働き、さらに残業や休日出勤がありますので、時間の融通は一番厳しいでしょう。
8.転勤の有無の違い
正社員と契約社員、パート・アルバイトの転勤の有無の違いを見ていきましょう。
・正社員=あり
・契約社員=契約による
・パート・アルバイト=なし
正社員は会社に命じられたら、世界各国どこにでも転勤しなければいけません。もちろん、断ることも可能ですが、そうすると出世に影響します。左遷されることもあります。
契約社員は基本的にありませんが、そこは契約次第になります。パート・アルバイトは、ほぼ転勤はありません。
9.社会保険の違い
正社員と契約社員、パート・アルバイトの社会保険の違いを見ていきます。正社員と契約社員、パート・アルバイトでは、社会保険も違うのです。
・正社員=会社の社会保険に入る
・契約社員=会社の社会保険に入る
・パート・アルバイト=一定条件を満たさないと会社の社会保険には入れない
正社員と契約社員は、会社の社会保険に自動的に入ることができます。社会保険とは、年金、健康保険、雇用保険、労災保険、介護保険ですね。
でも、パート・アルバイトは、フルタイムに近いくらいの労働時間(正社員の4分の3)がないと、会社の社会保険に加入することができません。
しかも、この一定条件を満たしていても、パート・アルバイトには社会保険を使わせたくないとする企業は少なくありません。
会社の社会保険に入らないと、国民年金や国民健康保険に入ることになりますが、会社の社会保険よりも負担が大きく、損をすることになるのです。
10.福利厚生の違い
正社員と契約社員、パート・アルバイトでは、福利厚生でも格差が出てきます。
・正社員=会社によって違うものの、手厚い福利厚生がある
・契約社員=正社員よりも福利厚生で使えるものが少ない
・パート・アルバイト=福利厚生は使えない
正社員は、その会社の福利厚生はすべて使うことができます。でも、契約社員は一部だけです。契約社員は契約期間が終わると、「契約満了」という形での退社になりますので、退職金は出ません。
住宅手当や家族手当なども、正社員には出るのに、契約社員には出ないことも珍しくないですね。
この点で、正社員との格差を感じる契約社員は少なくありません。パート・アルバイトは、福利厚生は基本的に使えないことがほとんどです。
11.出世の違い
正社員と契約社員、パート・アルバイトで出世はどう違うのかを見ていきましょう。
・正社員=実力次第で出世できる
・契約社員=能力次第で、正社員への道が開かれることもある
・パート・アルバイト=バイトリーダーにはなれるものの、正社員への道は厳しい
正社員なら、実力とコネ、人間関係次第で、いくらでも出世をすることはできます。でも、契約社員は契約社員のままだと、出世することはできません。ここで、また格差が出ますね。
ただ、あなたの能力が高ければ、契約社員から正社員への道は開かれやすいです。
最後にパート・アルバイトの出世です。長く働いていれば、バイトリーダーになることはできます。ただ、正社員に出世するのは難しいでしょう。
正社員登用の話が出るのは、基本的に「ブラックな飲食系」の企業だけだと思っておいた方が良いでしょう。
出世に関しては、正社員とその他で大きな格差が生まれてしまうのです。
12.社会的信用の違い
最後に、正社員と契約社員、パート・アルバイトの社会的信用の違いについても、見ていきましょう。ここでも、正社員と契約社員、パート・アルバイトでは格差が生まれます。
・正社員=社会的信用は一番高い
・契約社員=信用がなくはないが、「契約期間」があるため、正社員には劣る
・パート・アルバイト=社会的信用は低い
社会的な信用から言うと、やはり正社員が一番信用してもらえます。次に、契約社員、次にパート・アルバイトですね。
パート・アルバイトでは、クレジットカードが作れないこともあります。また、マイホームのローンに関しても、パート・アルバイトでは一定の収入がないために、ローン審査が通りにくいのです。
この社会的な信用に関しても、正社員と契約社員、パート・アルバイトでは大きな格差があるんですね。
正社員のメリット・デメリット
では、正社員のメリットとデメリットを簡単にまとめておきましょう。
正社員のメリット
正社員のメリットは、次の通りです。
・安定性が高い
・給料が高い
・社会的信用がある
・福利厚生が充実
正社員は何といっても安定性!そして、給料が高く、ボーナスもあるのが魅力です。
正社員のデメリット
次は、正社員のデメリットです。
・残業がある
・拘束時間が長い
・責任が重い
正社員は安定しているものの、ちょっと窮屈な生活になるのがデメリットですね。
契約社員のメリット・デメリット
次は、契約社員のメリットとデメリットを見ていきます。
契約社員のメリット
契約社員のメリットには、どんなものがあるのでしょうか?・
・比較的給料が高い
・契約次第で残業なし
・能力によっては社員登用
契約社員は、その能力によっては、正社員と同じくらい稼げますし、社員への道も開かれやすいです。
契約社員のデメリット
契約社員のデメリットも見ていきましょう。
・契約更新があるかわからない
・ボーナスなしのこともある
・全体的に中途半端
正社員へのステップと考えれば、契約社員は悪くありませんが、正社員やパート・アルバイトと比べると、どうしても見劣りしますが、正社員へのステップと考えたり、1ヶ所で長く働きたくないという人にとっては良いかもしれません。
パート・アルバイトのメリット・デメリット
最後に、パート・アルバイトのメリット・デメリットを見ていきましょう。
パート・アルバイトのメリット
パート・アルバイトで働くメリットは、次のものがあります。
・責任が重くないので気楽
・好きな時間に働ける
とにかく気楽で、仕事中心ではなく、プライベート中心で働けるのが、パート・アルバイトのメリットだと思います。
パート・アルバイトのデメリット
最後に、パート・アルバイトのデメリットも見ておきましょう。
・給料が安い
・不安定な雇用形態
・社会的信用がない
・福利厚生もボーナスもない
このようなことが、パート・アルバイトの代表的なデメリットですね。
正社員・契約社員・パート・アルバイトの違いについてのまとめ
・正社員のメリットとデメリット
「安定性と給料が高く社会的信用が高い」「福利厚生が充実している」「残業がある」「拘束時間が長い」「責任が重い」
・契約社員のメリットとデメリット
「比較的給料が高い」「契約次第では残業なし」「能力によっては社員登用」「契約更新があるかわからない」「ボーナスなしのところもある」「全体的に中途半端」
・パートとアルバイトのメリットとデメリット
「責任が重くなく気楽」「好きな時間に働ける」「給料が安い」「社会的信用がない」「福利厚生もボーナスもなし」
正社員と契約社員、パート・アルバイトの違いや格差と、それぞれのメリット・デメリットをまとめました。
正社員、契約社員、パート・アルバイトはそれぞれ違いがあり、正社員とパート・アルバイトには格差が生まれます。
ただ、正社員が絶対に良いというわけではく、あなたの価値観やライフスタイルに合わせた働き方を選ぶのが一番良いでしょう。