低身長の7つの原因と3つの治療法まとめ【成長ホルモンが重要!】

お子さんの身長が低いと、親としては将来が心配になりますよね。また、何か悪い病気ではないのかと不安になると思います。

 

子どもの低身長の原因と治療法をまとめました。お子さんが低身長かも?と悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

身長が伸びる3つの要素

子どもの低身長の原因や治療法を知る前に、まずは身長が伸びる要素やどうやって伸びるのかを確認しておきましょう。

 

子どもの身長が伸びるのは、骨端線の軟骨細胞が増殖して、骨が伸びるからです。

 

rikai1

 

骨端線は軟骨でできていて、その細胞が増殖することで、骨がどんどん伸びていきます。男性は16~17歳、女性は15~16歳でこの骨端線が閉じてしまって、どうやっても身長は伸びなくなってしまうのです。

 

では、子どもの身長を伸ばす要素を3つご紹介します。

 

 

栄養

asparagus-2169305_640

 

子どもの身長を伸ばすためには、栄養が大切です。特に3~4歳の幼児期までは、この栄養が身長を伸ばすためにはとても大切になるのです。

 

栄養のバランスが取れた食事を摂ることで、体の基礎をつくることができます。

 

 

成長ホルモン

子どもの身長を伸ばす要素の2つ目は、成長ホルモンです。成長ホルモンがドバドバ分泌されることで、骨端線の軟骨細胞が増殖しますので、身長が伸びるんです。

 

ただ、成長ホルモンによって身長が伸びるのは、思春期前までになります。

 

 

性ホルモン

思春期になり、性ホルモンの分泌量が増えると、一気に身長が伸びます。ただ、この思春期の身長の伸びは、成長のラストスパートであり、思春期に身長が伸びると、その後は身長の伸びはストップします。

 

つまり、低身長の子どもは思春期前にいかに身長を伸ばすかが、とても大切になります。

 

 

低身長の定義は?

「うちの子どもは低身長かも?」と悩んでいるお父さん・お母さんは、お子さんが低身長なのかどうかを知らなければいけません。

 

平均身長よりもちょっと小さいだけでは、低身長とは言えません。低身長かどうかを確認するは、成長曲線とお子さんの身長を比べてみましょう。

 

seichou

 

image_1_3

出典:jspe.umin.jp

 

低身長かどうかは、成長曲線に照らし合わせて、-2SD以下かどうかで判断します。SD値とは標準偏差のことで、-2SD以下は100人に2~3人程度になります。

 

成長曲線のシートは、製薬会社の「ファイザー株式会社」のホームページからダウンロードできますので、お子さんが低身長かもと心配になっているお父さん・お母さんは、成長曲線シートをダウンロードして、お子さんの身長と照らし合わせてみると良いでしょう。

 

 

低身長の7つの原因

次に、低身長の原因を見ていきましょう。低身長の原因は、たくさんあるのです。

 

 

成長ホルモンの分泌不全

1c18769b2629c5e56718410697276f09_s

 

子どもの低身長の原因の1つ目は、成長ホルモンの分泌不全です。成長ホルモンがきちんと分泌されないことで、身長が伸びずに、低身長になってしまうのです。

 

成長ホルモンは脳の下垂体から分泌されますが、脳腫瘍や脳の外傷(怪我)、出産時のトラブルによる仮死状態などによる脳損傷が原因で、下垂体の機能が低下し、成長ホルモンの分泌量が低下することがあります。

 

成長ホルモンが分泌されないと、骨端線の軟骨細胞が増殖しませんので、低身長になってしまいます。この成長ホルモンの分泌が低下することでの低身長を、成長ホルモン分泌不全性低身長症と言います。

 

 

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症でも、低身長が起こります。甲状腺の機能が低下すると、甲状腺ホルモンの分泌量が低下します。

 

甲状腺ホルモンは、体の代謝を促進させるホルモンです。つまり、体の成長を促すホルモンなんですね。その甲状腺ホルモンの分泌が低下すれば、体の成長は遅くなり、低身長になってしまいます。

 

 

染色体の異常

6f4c5819fa71e096299b7212ed371ce8_s

 

染色体に異常があると、身長が伸びずに低身長の原因になることがあります。低身長の原因となる染色体異常は、ターナー症候群とプラダー・ウィリー症候群の2つです。

 

ターナー症候群は女子の2本のX染色体が1本しかなかったり、一部が欠損している病気です。プラダー・ウィリー症候群は15番染色体の変異による病気で、低身長だけでなく、肥満や発達障害など合併症がある病気になります。

 

SGA性低身長症

妊娠週数に比べて、身長や体重が小さく生まれた子供は、子宮内発育不全と言われます。子宮内発育不全で生まれた子供でも、そのうちの約90%は3歳ごろまでにほかの子どもに成長が追い付くのですが、残りの10%は身長の伸びが見られず、SGA性低身長症が疑われます。

 

 

骨や軟骨の病気

1e2b29833a056d2e920589d05b0a3d6e_s

 

低身長の原因の5つ目は、骨や軟骨の病気です。身長を伸ばすためには、骨を伸ばさなければいけないのですが、骨や軟骨に病気があると、身長は伸びずに低身長になってしまいます。

 

軟骨異栄養症である軟骨無形成症や軟骨低形成症になると、軟骨が成長しないので、胴に比べて手足が短いなどの体のバランスが悪くなるという特徴があります。

 

 

内臓疾患

心疾患や肝臓・腎臓疾患がある子供も、身長が伸びずに低身長になることがあります。内臓疾患があると、栄養を十分に摂れなかったり、栄養を摂ってもそれが吸収されなかったりしますので、低身長になってしまうことがあるのです。

 

特に、慢性腎不全の子どもは低身長になりやすく、慢性腎不全性低身長症という病名があるほどです。

 

低身長が心配で小児科を受診し、いろいろ検査してみたら、実は慢性腎不全だった、心疾患が合ったということもあるのです。

 

 

心理的要因

2baa6bc78349b2f093142408d29586ca_s

 

低身長の原因には、心理的要因もあります。精神的なストレスが、身長の伸びを止めてしまって、低身長になることがあるのです。

 

幼少期に親からの愛情を受けなかった子供は、低身長になりやすくなります。子どもが十分に愛情を感じられないまま成長して、発育に影響が出ている状態を愛情遮断症候群と言います。

 

保護者からの愛情が得られず精神的ストレスが大きいと脳下垂体から成長ホルモンが分泌されにくくなり、睡眠が阻害されたり、食欲がなくなったりして、愛情遮断性症候群と呼ばれる低身長になります。

 

引用:低身長と病気 | はぐはぐキッズクリニック附属 東出低身長治療研究室

 

低身長の原因は、親からの愛情不足や虐待、ネグレクトなどもあるんですね。

 

 

低身長の3つの治療法

お子さんが低身長だからと言って、諦める必要はありません。低身長は治療をすることができます。適切な治療を受けることで、標準にまで身長を伸ばすことができるんです。

 

ただ、低身長の治療は早めに始めなければいけません。思春期が来てしまったら、身長が伸びなくなってしまうからです。

 

「うちの子どもは低身長かも?」と思ったら、早めに小児科を受診して、低身長かどうかを診断してもらうと良いでしょう。

 

 

成長ホルモン治療

syringe-1884784_640

 

低身長の治療法の1つ目は、成長ホルモンの投与です。成長ホルモンを投与することで、骨端線の軟骨細胞の増殖を促して、身長を伸ばすことができます。

 

成長ホルモンの投与が効果的な低身長は、成長ホルモン分泌不全性低身長症やターナー症候群、プラダー・ウィリー症候群、SGA性低身長症、軟骨異栄養症、慢性腎不全性低身長症などです。

 

成長ホルモンの投与方法は、注射になります。毎日、就寝前に注射で成長ホルモンを投与することで、身長を伸ばします

 

成長ホルモンの注射は病院で行うような注射ではなく、自宅で行えるようなペン型の注射器を用いますので、医師や看護師でなくても簡単に行うことができます。お子さんが小さい時は、お父さん・お母さんが行い、成長したら、子どもが自分で行えるようになります。

 

この成長ホルモンの投与は、低身長の治療の基本になります。

 

 

甲状腺ホルモン治療

close-up-1853400_640

 

低身長の治療の2つ目は、甲状腺ホルモン治療です。甲状腺ホルモンを投与することで、体内で不足している甲状腺ホルモンを補充します。

 

甲状腺ホルモンの投与方法は、成長ホルモンとは違い錠剤になります。錠剤ですので、子どもにもそれほどストレスにならずに、治療をすることができます。

 

甲状腺ホルモンの投与で治療できる低身長は、甲状腺機能低下症のみになります。

 

 

骨延長手術

低身長の治療法、3つ目は骨延長手術です。骨延長手術はイリザロフ法やISKD法の2つがあります。どちらも、骨を人工的に切って、骨の自然治癒力を使うことで、骨を伸ばしていく治療法になります。

 

イリザロフ法は創外固定器を骨を通して、足の外側につける治療で、ISKD法は脚の内部に器具を埋め込んで、外部からのコントローラーで骨を少しずつ伸ばしていく治療法になります。

 

この骨延長手術の適応は、軟骨無形成症などになります。

 

 

低身長の原因と治療法についてのまとめ

・低身長の原因
「成長ホルモンの分泌不全になっている」「甲状腺機能低下症の可能性」「ターナー症候群やプラダー・ウィリー症候群などの染色体の異常」「SGA性低身長症の可能性」「骨や軟骨の病気の可能性」「内臓疾患の可能性」「愛情遮断症候群など心理的な要因」

・低身長の治療法
「成長ホルモン治療を受ける」「甲状腺ホルモン治療や骨延長手術を受ける」

 

低身長の7つの原因と3つの治療法をまとめました。低身長は、染色体異常や病気など様々な原因がありますが、きちんと治療をしてあげることで、身長を伸ばすことができます。

 

ただ、3つある治療法全て、小さなころから治療を開始しないと、思うような効果が得られません。骨端線が閉じてしまってからでは、どんなに治療をしても、身長を伸ばすことはできないのです。

 

そのため、「うちの子どもは背が低い。低身長かも?」と思ったら、早めに小児科に行って、低身長かどうかを診断してもらいましょう。

 

「低身長かな?違うかな?」と悩んでいても、お子さんの身長は伸びません。それどころか、治療のタイミングを逃しているだけになります。

 

そうならないように、早めに小児科を受診するようにようにしましょう。

 

記事に関連するキーワード

キーワードからまとめを探す

関連する記事①

今見ているまとめと同じカテゴリーの記事

男性脳と女性脳の特徴と8つの違い&3つの見分け方まとめ

【低温期】生理前の基礎体温&測り方と測るメリットまとめ【高温期】

握力の平均と鍛え方8選!測り方のポイント6つも徹底紹介【認知症予防に!】

血糖値の基準値とは?高い8つの原因&下げる4つの方法まとめ

身長の伸びが止まる時期&5つの原因のまとめ【男性・女性で個人差あり】

女性の低身長の基準と10個の原因!芸能人6人も総まとめ【150cm未満】

鼻のサイズの測り方や平均と理想のサイズ・比率まとめ!鼻はバランスが大切!

おでこの広さの測り方と平均サイズ!おでこが広いことハゲの違いとは

関連する記事②

今見ているまとめに近い記事

沢田亜矢子の娘の父親は江本孟紀?元旦那の離婚原因や子供も総まとめ

山口智充(ぐっさん)が干された理由と現在!嫁と子供も総まとめ

反り腰の原因や5つの症状!改善・矯正・治し方5選まとめ【腰痛の原因に!】

筋トレと体重増加の関係|体重が増えた8つの理由や期間について徹底解説

妊娠線ができる原因と3つの予防法、5つの消す方法まとめ

女性の男性ホルモンとハゲ&脱毛の関係!増える原因と増やさない方法まとめ

森且行が離婚?嫁と子供情報&浮気相手や現在の状況まとめ 

山崎育三郎と神田沙也加の熱愛&破局まとめ!別れの本当の原因も徹底解説

記事へのコメント

気軽に意見を書いてね

  1. test

前後の記事

興味があればチェックしてね

視力低下の11個の原因&6つの防止・対策法まとめ

スカルプケア女性向け9つの方法!意味や重要性も徹底解説【頭皮ケア】

カテゴリー一覧

カテゴリーからまとめを探す