毎日のようにお酒を飲んでいる人は、「禁酒したいなぁ」と思っているのではないでしょうか?お酒を飲み過ぎると、健康に悪いですし、アルコール依存症になってしまうかもしれません。
アルコール依存症になる前に、きっぱりと禁酒してしまいましょう!禁酒の効果やメリット、禁断症状、禁酒する方法をまとめました。
禁酒の6つの効果やメリット
禁酒をしたいと思っている人は、まずは禁酒の効果やメリットを知りましょう。禁酒をするためには、動機づけが必要です。禁酒の効果やメリットを知れば、「よし!禁酒しよう!」と思えるはずです。
肝臓を労わることができる
禁酒の効果やメリットの1つ目は、肝臓を労わることができることです。アルコールは肝臓で分解されますので、アルコールを多量に飲んでいると、いつも肝臓を酷使していることになり、肝機能が徐々に低下します。そうすると、肝炎を起こし、肝硬変に至ってしまうのです。
肝臓は解毒や栄養の合成・貯蔵、消化を促進する作用がありますので、肝硬変になり、肝臓の機能が大幅に低下すると、栄養状態が不良になり、さらに毒素が体内に溜まりますので、命を落とすことになるのです。
肝臓は沈黙の臓器と言われていて、なかなか自覚症状が現れず、気づいたら手遅れになるくらいに肝硬変が進行していることがあります。
禁酒をすれば、肝臓をいたわって、肝臓を元気にすることができるんです!
ダイエットできる
禁酒のメリットの2つ目は、ダイエットできることです。アルコールには、少なからずカロリーがあります。ビールは350ml1缶で約140kcal、ワインはグラス1杯(100ml)で73kcal、日本酒1合で185kcal、焼酎は1合で255kcalです。
禁酒をすれば、今まで飲んでいたアルコールのカロリーをセーブすることができますので、ダイエットできるのです。
それに、お酒を飲む時には、おつまみを食べますよね。禁酒をすれば、おつまみも食べなくなりますので、摂取カロリーを減らすことができます。
アルコールはレプチンというホルモンの分泌量を低下させます。レプチンとは、食欲を低下させるホルモンのことです。
アルコールを飲んでいると食欲がアップしますが、禁酒をすれば、レプチンの分泌量が多くなりますので、食欲を抑えることができて、ダイエットにつながるのです。
最近、太ったなと感じている人は、まずは禁酒をすると、苦労なくスルスルと痩せることができるはずです。
がんのリスクを下げることができる
禁酒をすると、がんのリスクを下げる効果を得られます。お酒を多量に飲む人は、がんを発症するリスクが高いのです。
特に、口腔がんや咽頭・喉頭がん、食道がん、肝臓がん、乳がんは、お酒の量と発症リスクの関連性が指摘されています。
特に、お酒を一杯飲んでいて、喫煙もしている人は要注意です。
お酒とたばこが合わさると、一気にがんになるリスクが高りますので、禁酒をしてがんの予防するようにしましょう。
脳を守ることができる
禁酒の効果・メリットの4つ目は、脳を守ることができることです。アルコールには、脳を委縮させる作用があるって知っていますか?
重度のアルコール依存症の患者は、大脳が萎縮していて、認知症患者のような脳になっていることがあります。
特に、やる気や感情、性格、理性などを司っている重要な部分の前頭葉が萎縮しやすいので、アルコールを大量に飲んでいると、認知症になるリスクが高いのです。
脳を守るためにも、禁酒をしておいたほうが良いでしょう。
お金を節約できる
禁酒の効果やメリット、次はお金を節約できることです。お酒は決して安いものではないですよね。毎日のようにお酒を飲んでいる人は、1ヶ月でいくらお酒代に使っているでしょうか?1年に換算すると、いくらになるでしょうか?
禁酒をすれば、お酒を買うことがありませんので、その分お金を節約できます。貯金することもできますし、好きなものを買うこともできます。
お酒代、計算してみてください。毎日ちょっとずつ購入している人は、「お酒代なんて、そんなにかかってないよ」と思うかもしれません。
でも、毎日お酒を飲んでいる人は、1ヶ月分で計算してみると、自分でも驚くほどのお金をお酒につぎ込んでいることに気づくと思いますよ。
「お金が溜まらないなぁ」と悩んでいる人は、禁酒すると、ちょっとした贅沢ができたり、貯金ができるようになるはずです。
美肌になれる
禁酒をすると、美肌になることができます。お酒を大量に飲んでいると、肝機能が低下しますよね。肝臓は解毒作用がある臓器ですので、肝機能が低下すると、体の中の毒素がきちんと解毒されずに溜まっていくことになります。
そうすると、肌のターンオーバーが乱れて、肌荒れが起こりやすくなるんです。また、アルコールには利尿作用がありますので、アルコールをたくさん飲んでいると、体が脱水傾向になります。
そうすると、肌の水分も失われるようになるので、いつの間にか肌がカサカサになって、乾燥肌になってしまうのです。乾燥肌になれば、粉が吹いて、見た目が悪くなりますし、外部からの刺激に弱くなって、すぐに炎症を起こします。
また、肌が乾燥したことで、脳は皮脂を分泌させて潤そうとしますので、皮脂の分泌が多くなって、ニキビができやすくなります。
でも、禁酒をすれば、そのような悩みもなくなりますので、ツルツル潤いのある美肌になることができるのです。
禁酒をすると禁断症状が出ることも…
禁酒の効果やメリットを6つご紹介しました。そんなにメリットがあるなら、禁酒をしてみようかなと思った人も多いのではないでしょうか?
ただ、毎日毎日習慣のようにお酒を飲んでいた人は、禁酒をすると禁断症状が出ることがあります。お酒には依存性があるので、お酒を習慣的に飲んでいた人が禁酒して飲まなくなると、禁断症状が現れてしまうのです。
禁断症状が現れることを知ってから禁酒するのと、知らずに禁酒するのでは、禁酒の成功率が全然違いますので、禁酒をしようと思っている人は、禁断症状を詳しく知っておきましょう。
禁断症状ってどんな症状?
禁酒をしたことによる禁断症状とは、どんな症状でしょうか?禁酒による禁断症状は、早期離脱症状と後期離脱症状の2つに分けられます。
■早期離脱症状
・振戦
・発汗
・幻覚
・見当識障害
・けいれん発作
■後期離脱症状
・興奮
・イライラ
・幻覚
・著しい発汗
・見当識障害
・発熱
・振戦
振戦とは手足が無意識に震えることです。また、見当識障害とは自分の名前がわからなくなったり、居場所や日時がわからなくなってしまうようなことです。
いつもお酒を多量飲んでいた人が、禁酒すると、このような禁断症状が現れるのです。
禁断症状の時期
禁酒による禁断症状は、お酒を止めてから数時間後に現れます。お酒を止めてすぐに現れるのが、早期離脱症状です。早期離脱症状は禁酒後数時間で現れ、2~3日で治まります。
そして、早期離脱症状が治まる禁酒2~3日後から現れるのが、後期離脱症状です。後期離脱症状は1週間程度続き、少しずつ症状が軽くなって消失します。
つまり、禁断症状は禁酒した当日から1週間我慢すれば、、何とか乗り切れるということになります。禁酒のためには、まずは1週間が勝負なんです!
禁酒をするための9つの方法
禁酒をすると、禁断症状が現れますが、それはずっと続くわけではありません。禁断症状を乗り越えることができたら、禁酒のメリットがどんどん大きくなりますので、禁酒にチャレンジしてみましょう!
ただ、今まで日常的にお酒を飲んでいた人が、禁酒をするのは簡単なことではありません。禁断症状が現れるほど、アルコールは依存性があるものですから。
それでも、何とか禁酒を成功させるために、禁酒のための9つの方法をご紹介します。
お酒の席には行かない
禁酒のためには、お酒の席に行かないようにしましょう。自分から進んで飲み会には参加しないようにしてください。
また、会社の接待や送別会など、どうしても参加しなければいけないようなお酒の席以外は、誘われても遠慮するようにしましょう。
接待や送別会でも、ウーロン茶などでやり過ごすように頑張りましょう。
お酒がある場所に近寄らない
禁酒をする時には、お酒がある場所に近寄らないことも大切です。例えば、飲み屋街などを歩いてしまうと、つい「お酒が飲みたいな」と思い出してしまって、フラフラとお店に入ってしまうことがあります。
また、スーパーマーケットでお酒コーナーにはできるだけ近寄らないようにしたり、酒屋さんには入らないようにするなど、お酒が目に入らないような生活を送りましょう。
お酒を目にすると、どうしても飲酒欲求が出てきてしまいますので、お酒がある場所には近寄らないようにしてください。
まずは1週間を目標に!
禁酒をする方法の3つ目は、1週間を目標にすることです。「もう一生お酒を飲まない!」という長期的な目標を掲げるよりも、短期目標を掲げたほうが、禁酒を成功させやすいんです。
「一生お酒を飲まない!」という目標は、あなたが死ぬ直前にならないと、達成できたかどうかがわかりませんよね。そして、その目標に向かって達成するために努力し続けなければいけません。気が遠くなると思いませんか?
それなら、「1週間禁酒する」という比較的達成しやすい目標を掲げて、その目標を達成して、達成感を得る。達成できたら、次は1ヶ月禁酒する、3ヶ月禁酒する、半年、1年と達成できて評価しやすい目標を立てていくようにしましょう。
人間は小さな成功体験を積み重ねていくことで、モチベーションを保つことができます。特に、1週間頑張ると、禁断症状が消失して、だいぶ楽になります。
そのため、禁酒するなら、まずは1週間を目標にして頑張りましょう!
ストレスをため込まない
禁酒にチャレンジするなら、ストレスをため込まないようにしましょう。禁酒自体が、大きなストレスになると思います。それ以外のストレスは、禁酒中はできるだけ溜めないようにしなくてはいけません。
ストレスが溜まると、お酒を飲みたくなりますよね。そのため、できるだけストレスを溜めないように、禁酒中はストレスフリーな生活を送らなくてはいけないのです。
忙しい時期やストレスがかかる時期は、禁酒チャレンジには向いていない時期です。できるだけストレスが少なそうな時期に、禁酒にチャレンジすると良いでしょう。
禁酒中は「禁酒」以外のストレスは溜めずに、ストレスが溜まったなと思ったら、飲酒以外の方法でストレスを解消すると良いでしょう。
周囲に禁酒を宣言する!
禁酒を成功させる方法、5つ目は周囲に禁酒することを宣言しましょう。仲が良い人や家族、同僚に「禁酒します!」とか「禁酒中です」と宣言してください。
宣言したことで、自分の中に「絶対に成功させてやる!宣言したのに、禁酒に失敗したら恥ずかしい!」」と強い決意が生まれます。
また、周囲の人に宣言しておけば、周囲の人も気を使ってくれて、お酒の席に誘わないようにしてくれます。また、お酒の話題も避けてくれるようになりますので、禁酒を成功させやすくなるんです。
空腹にならないようにする
禁酒を成功させるためには、空腹にならないように気を付けましょう。空腹になると、飲酒欲求が強くなります。
空腹時には飲酒欲求は強まるものである。食事を規則的にして、腹を減らさない工夫をするとよい。
そのため、禁酒中は1日3食しっかり食べて、「小腹がすいた」と思ったら、すぐに食べられるように、簡単なお菓子類などをカバンに入れておくと良いでしょう。
炭酸水で紛らわす
禁酒をすると、口さみしくなる人が多いですよね。毎日のように飲んでいたお酒を、飲まなくなるのですから、なんとなく物足りなさを感じてしまう人が多いんです。
そういう人は、炭酸水を飲むと気がまぎれます。炭酸入りのジュースは甘くて飲めないというお酒好きの人も多いですが、ペリエなどの炭酸水やノンシュガーのレモンソーダは美味しく飲めるという人が多いんです。
あのシュワシュワが良い刺激になって、お酒が飲みたいと思った時に炭酸水を飲むと、飲酒欲求が小さくなるんですね。
おつまみになりそうなものは食べない!
禁酒の方法8つ目は、おつまみになりそうなものは食べないことです。いつもおつまみとして食べていたものってありませんか?
おつまみの種類は人によって違いますが、塩辛や焼き鳥、モロキュウなどはおつまみの定番でしょうか?
いつもおつまみに食べていたものを食べると、それだけで、「あ。お酒飲みたい。」と思うようになりますので、おつまみは食べないようにしましょう。
また、いつもおつまみとして食べていたものだけでなく、味が濃いものを食べると、お酒が飲みたくなりますので、禁酒中は出汁をしっかりとるなどの工夫をして、塩分控えめの食事を摂るようにしてください。
どうしてもだめなら病院へ
禁酒のための方法をいろいろ試してみても、どうしても禁酒できない。いつも挫折してしまって、すぐにお酒を飲んでしまうという人もいると思います。
そういう人は、今のうちに病院を受診してください。あなたはすでに、アルコール依存症になりつつあります。
ただ、今のうちなら、まだ自分で禁酒しようと思って実行に移すことができる段階ですので、早めに専門的な治療を受ければ、それほど苦労なく禁酒をすることができるはずです。
これを放っておいて、アルコール依存症が進行すると、自分では禁酒しようと思えなくなります。また、アルコール依存症が進行すると、お金も社会的地位も、家族も全部失ってしまうんです。
そうならないためにも、早めに病院を受診しましょう。近くにアルコール依存症外来があれば、そこを受診するのも良いですし、そのような外来があるのかわからないなら、かかりつけの内科を受診して相談してみると良いでしょう。
禁酒の効果とメリット・方法についてのまとめ
・禁酒の効果とメリット
「肝臓を労れる」「ダイエットできる」「がんのリスクを下げられる」「脳を守れる」「節約できる」「美肌になれる」
・禁酒をする方法
「お酒の席に行かない」「お酒がある場所に近寄らない」「1週間をまずは目標にする」「ストレスを溜め込まない」「周囲に禁酒を宣言する」「空腹にならないようにする」「炭酸水で紛らわす」「おつまみになりそうな物を食べない」「どうしてもダメなら病院へ行く」
禁酒の効果やメリット、禁断症状、禁酒する方法をまとめました。禁酒は良いことだらけです。
毎日飲んでいる人は、頑張って禁酒すると、体が軽くなったり、ご飯を美味しく食べらることができたり、ダイエットできるなど、1ヶ月程度でその効果を実感できるようになります。
まずは1週間、その次に1ヶ月の禁酒目標を立てて、実行するようにしましょう。