低血圧の数値と症状と3つ原因・4つの改善法・4つの対策法のまとめ

「なんか最近、体がだるい」と思っている人は低血圧かもしれません。血圧に関しては、高血圧には注意しているけど、低血圧はノーマークだったという人も多いですよね。

 

低血圧は思わぬ体の不調をもたらします。低血圧の数値や症状、原因、改善法、対策法についてまとめました。

低血圧ってどんな状態なの?

低血圧の原因や改善法を知る前に、まずは低血圧とはどんな状態なのかをご説明します。

 

そもそも血圧は、1回の心拍出量×末梢血管抵抗で計算されます。ちょっと難しいので、簡単に言うと、血圧は血液が流れることで血管壁を押す圧力のことです。

 

流れる血液の量が少なければ、血管壁を押す圧力は下がりますので、低血圧になります。また血管が拡張することでも、血管壁を押す圧力が下がりますので低血圧になるんです。

 

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つまり、低血圧は血液の量が少ないか、血管が拡張することで起こる状態と考えると良いでしょう。

 

 

低血圧の数値ってどのくらい?

低血圧の具体的な数値は定められていませんが、収縮期血圧が100mmHg未満の場合、低血圧であるとする場合が多いようです。

 

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高血圧はWHO(世界保健機関)で収縮期血圧(最高血圧)が140mmHg以上、拡張期血圧(最低血圧)が90mmHg以上と基準が明確に定められていますが、低血圧はWHOでも厚生労働省でも明確な数値の基準が定められていないのです。

 

 

ただ、低血圧の数値はある程度の目安はあります。低血圧に関しては、一般に、成人で収縮期血圧が100mmHg以下をいいます。ただし、低血圧でも強い症状がない場合、通常は特別な治療は必要とされていません。

 

引用:血圧|高血圧、低血圧の判断基準は?:高血圧・低血圧ーセルフドクターネット

 

ここで注目すべきは「強い症状がない限り治療は必要ない」という点です。「私、100mmHg以下なんだけど。いつも血圧は85/50くらいしかないわ」という人もいるでしょう。

 

そういう場合、低血圧ではあるものの、日常生活に支障が出るような症状が出なければ、治療の必要ありませんので、安心してください。

 

低血圧は高血圧のように死に至るような病気をすぐに引き起こすわけではないですし、低血圧だからといって、明確な症状が出るわけではないので、低血圧の数値の基準が定められていないんですね。

 

 

低血圧の症状

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低血圧は重大な病気を引き起こすわけではありませんが、様々な症状が出てきます。低血圧の代表的な症状は、以下のようなものになります。

・頭痛

・肩こり

・動悸

・立ちくらみ

・めまい

・冷え性

・食欲不振

・倦怠感

・疲れやすい

・息切れ

・寝起きが悪い

・集中力低下

・不眠

・下痢や便秘

・胃もたれ

・吐き気

 

低血圧は血液の流れが悪いので、全身の隅々まで血液が流れにくくなります。そうすると、全身の細胞1つ1つに必要な酸素や栄養素が行き届かなくなりますし、細胞で発生した老廃物を回収することができなくなりますので、このような症状が起こってくるのです。

 

収縮期血圧が100mmHg以下で、上記のような症状が1つでも当てはまる場合は、後ほどご紹介するような改善法、対策法を試してみましょう。

 

 

低血圧の3つ原因

低血圧には、本態性低血圧と症候性低血圧、起立性低血圧の3つの原因があります。なぜ低血圧が起こるのか、その種類別に原因を考えていきましょう。

 

 

本態性低血圧

低血圧の原因の1つ目は、本態性低血圧です。

 

低血圧の中で最も多いのが、原因がよく分からない「本態性低血圧」です。多くは体質的なものですが、両親や兄弟(姉妹)に低血圧の人がいる場合には、遺伝による可能性もあります。

 

引用:そのだるさ、「低血圧」が原因かも|はじめよう!ヘルシーライフ|オムロン ヘルスケア

 

本態性低血圧は、特に低血圧になる病気があるわけではない低血圧のことです。つまり、原因不明の低血圧ですね。

 

この本態性低血圧は遺伝に関係している場合もありますが、若く痩せている女性に多いという特徴があります。

 

本態性低血圧は体質的に心臓のポンプ作用が弱く、心臓が1回で押し出せる血液量が少ないことが原因と言われています。本態性低血圧は強い症状がなければ、特に治療の必要はありませんが、後ほどご紹介する改善法を実践すると、低血圧が改善することがあります。

 

 

症候性低血圧

症候性低血圧とは、病気が原因で低血圧になる状態のことです。病気の症状として、低血圧になることがあるのです。

 

<症候性低血圧の原因となる疾患>

・心臓疾患=心筋梗塞、心筋症、狭心症、心筋炎、大動脈弁狭窄症、不整脈

・循環血液量減少=出血、脱水と塩類喪失、貧血など

・内分泌疾患=副腎不全、甲状腺機能低下、下垂体機能低下、低血糖

・神経疾患=多発性硬化症、脳腫瘍、脊髄断裂、糖尿病性神経症、純粋自律神経不全

・代謝性疾患=低ナトリウム血症、低タンパク質血症

・感染症、中毒=敗血症、エンドトキシックショック、アルコール

 

心筋梗塞や怪我による出血、脱水、血圧をコントロールするホルモンに異常を生じさせる内分泌疾患などが原因で低血圧になりますが、原因となる疾患を治療すれば、低血圧は改善します。

 

症候性低血圧の中でも、突然血圧が下がってしまいショック状態になるものを急性低血圧と呼んでいます。

 

急性低血圧は、ショック症候群とも呼ばれ、心筋梗塞、大量出血、重症感染症、薬剤性ショックなどが原因で、急激に血圧が下がってしまう状態をさします。

 

引用:低血圧ー日本製薬商事株式会社オフィシャルサイト

 

 

起立性低血圧

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起立性低血圧は、普段は正常な血圧を保っていても、突然立ち上がったり、起き上がったりした時に低血圧が起こるものです。

 

起立したときに血圧が下がる起立性低血圧症の方は、特に自律神経系の働きの鈍いことが多いようです。立ち上がると、重力で血液は下がろうとします。それに自律神経がうまく対応できない、とっさに血液を脳に送り込めないので、脳が虚血状態になり、立ちくらみなどが起こるわけです

 

引用:起立性低血圧症《脳ドッグのご相談は北神経内科クリニックへ》

 

健康な人は、いきなり立ち上がった場合でも自律神経が働いて、一時的に血圧を上げるので、脳への血流量は減らないのですが、起立性低血圧の場合は自律神経の働きや切り替えが鈍いので、立ち上がった時に血液が重力に負けてしまうのです。

 

 

低血圧の改善法

症候性低血圧は、原因疾患の治療が必要になりますが、本態性低血圧や起立性低血圧は日常生活内でできる改善法を実践することで、低血圧を改善することができます。

 

 

食生活を見直そう!

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低血圧を改善するには、まずは食生活を見直しましょう。低血圧を改善するための食生活の基本は、1日3食を規則正しく食べることです。もし、低血圧の症状で食欲不振や吐き気がある場合は、1回の食事量を少なくして、回数を増やすのも良いでしょう。

 

そして、積極的に摂りたい栄養素は以下の3つがあります。

・タンパク質

・ナトリウム

・チラミン

 

タンパク質は私たちの体を作る栄養素で、筋肉の原料となります。手や脚の筋肉は静脈の血液を心臓へ送り返すポンプの役割を果たしていますので、タンパク質を摂って筋肉を増やす必要があるのです。

 

また、ナトリウムは体内に水分を蓄えることで、血液量を増やす作用があります。もちろん、塩分の摂りすぎは健康に悪いのですが、低血圧の人は塩分を控えめにするのではなく、ある程度しっかり取ったほうが良いでしょう。

 

そして、チラミンは赤ワインや熟成チーズ、チョコレート、発酵食品、柑橘類などに含まれている栄養素ですが、チラミンには交感神経を刺激して血圧を上げる作用があるのです。

 

 

適度な運動を

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適度な運動をすることも、低血圧を改善するにはおすすめの方法です。適度な運動をすると、筋肉量が増えますね。

 

先ほども説明しましたが、手足の筋肉は血液を心臓に戻すポンプ機能の働きをしています。筋肉量が増えれば、心臓のポンプ作用を補助することになりますので、低血圧を改善することができるのです。

 

また、運動をすると交感神経が刺激されます。交感神経が刺激されると、心臓のポンプ機能が高まり、血管が収縮しますので、血圧が上がるのです。

 

 

水分は多めに摂る

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低血圧の改善法、次は水分を多めに摂ることです。血液量が増えれば、血圧は高くなります。血液量を増やすためには、水分を摂取すれば良いのです。

 

ただ、たくさん飲み過ぎると、むくみの原因になりますので、むくまない程度に1日1.5リットルから2リットルを目安にして、こまめに水分補給をしましょう。

 

 

自律神経のバランスを整える

自律神経を整えることも、低血圧を改善するには大切です。自律神経は血圧をコントロールしていますので、自律神経のバランスを整えると血圧が正常に近づくのです。

 

自律神経のバランスを整えるためには、早寝早起きをしたり、十分な睡眠を取ったり、ストレスを溜めこまずに発散するようにすると良いでしょう。

 

低血圧と上手に付き合う4つの対策法

本態性低血圧や起立性低血圧は、今すぐ治療をしなければいけないというわけではありません。

 

あまりに辛い症状があれば、病院を受診して、血圧を上げる薬を内服する必要がありますが、そうでないのであれば、先ほどご紹介した改善方法を実践しつつ、低血圧と上手に付き合っていくようにしましょう。

 

 

立ち上がるときはゆっくりと

低血圧の人は、椅子から立ち上がる時や布団から起き上がる時は、勢いよくガバッと立ち上がるのではなく、ゆっくりとした動作で立ち上がるようにしましょう。

 

ゆっくり立ち上がるようにすれば、自律神経の切り替えもスムーズにできますので、立ち上がることで血圧が突然下がることはないのです。

 

また、それでも血圧が下がってしまった時のリスクを考えて、手すりなどにつかまりながら立つようにすると、血圧が下がってめまいが起こった時でも安心です。

 

 

食事はゆっくり、食後もゆっくり

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低血圧の人は、食事はゆっくり時間をかけるようにしてください。食事をゆっくり食べることで、食後低血圧を緩やかにすることができるのです。

 

食事をすると、食べたものを消化するために、血液が胃や腸に集中します。ということは、胃や腸以外の場所は血液が少なめになります。

 

健康な人であれば、心拍数を増やしたり血管を収縮することで血圧を保つのですが、低血圧の人は血圧を保ちにくいので、食後に急激に血圧が下がってしまうのです。

 

でも、食事をゆっくり食べることで、一気に血液が胃や腸に集中するのを防ぎますので、食後に血圧が下がるのを緩やかにすることができます。

 

また、食後は血圧が下がることを知っておき、食後に活動することは避け、ゆっくりと休むことをおすすめします。

 

 

カフェインを上手に摂ろう

低血圧の人は、カフェインを上手に摂ることも大切です。カフェインには、交感神経を刺激して血圧を上昇させる効果があります。

 

そのため、カフェインが含まれているコーヒーなどを食後に飲めば、先ほど説明した食後低血圧を防ぐことができます。

 

低血圧の人は、食後にゆっくりコーヒーを飲む習慣を持つと良いでしょう。

 

 

アルコールは控えめに

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低血圧の人は、アルコールは控えめにしましょう。アルコールにはリラックス効果があり、血管を拡張させますので、一時的に血圧を下げてしまうのです。

 

そのため、飲酒後はいつも以上に血圧が下がり、さらに酔っぱらっていることで受け身を取ることができず、転倒して大けがをするリスクが高くなりますので、アルコールは控えたほうが良いでしょう。

 

 

低血圧の数値と症状3つの原因4つの改善・対策方法についてのまとめは

・低血圧となる数値は、収縮期血圧が100mmHg未満

・低血圧の症状
「頭痛」「肩こり」「動機」「立ちくらみ」「めまい」「疲れやすい」

・低血圧の原因
「本態性低血圧」「症候性低血圧」「起立性低血圧」

・低血圧の改善方法
「1日3食を規則正しく食べる」「適度な運動を心がける」「水分を多めに摂る」「自律神経のバランスを整える」

・低血圧の対策方法
「立ち上がるときはゆっくり」「食事と食後もゆっくり食べる」「食後にコーヒーを飲む」「アルコールは控えめにする」

 

低血圧の数値や症状、原因、改善法、対策法をまとめましたが、いかがでしたか?本態性低血圧や起立性低血圧は、すぐに治療をする必要はありませんが、気になる場合は一度医療機関で検査を受けたほうが良いでしょう。

 

また、低血圧だと思っていたら、実は貧血だったというケースもあります。低血圧も貧血も若くて痩せている女性に多く、症状も似ているので、検査をしないと判別ができないのです。

 

低血圧は循環器内科が専門になりますが、まずは近所の一般内科のクリニックでも構いません。早めに受診をして、さらにご紹介した改善法や対策法を実践して、低血圧と上手に付き合っていくようにしましょうね。

 

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