ストレスが溜まると、ついつい過食してしまう、ドカ食いしてしまうという人は多いと思います。なぜストレスが溜まると過食してしまうのでしょうか?
ストレスが溜まると過食に走るメカニズムとストレスによる過食を抑える方法・改善策をまとめました。ストレスで過食した後に、いつも罪悪感でいっぱいになって後悔する人は、過食のメカニズムや改善策を知って、もう過食しないようにしましょう。
ストレスで過食するメカニズムは?
ストレスで過食してしまうのはなぜでしょうか?ストレスで過食するのは、体の自然な反応だったのです。ストレスで過食するメカニズムを説明していきます。
セロトニン不足
ストレスで過食するメカニズムの1つ目は、セロトニン不足です。セロトニンは幸せホルモンとも呼ばれている脳内の神経伝達物質です。脳内にこのセロトニンが十分にあると精神的に安定して、減ってしまうとうつ病の原因になるとされています。
ストレスを感じると、セロトニン神経が上手く働くことができなくなり、脳内のセロトニンは減少して、イライラしたり、精神的に不安定になってしまいます。
ストレスを感じると、セロトニンが減少する。そうすると、精神的に不安定になって、さらにストレスを感じる。またセロトニンが減少する。さらにストレスになるという悪循環に陥りやすくなります。
この悪循環を簡単に断ち切る方法が過食なのです。あなたは、お腹いっぱいになると幸せを感じませんか?
お腹いっぱいに食事をすると、脳内でセロトニンが増えるのです。セロトニンが増えれば、精神的に安定して、幸せを感じるので、ストレスとセロトニン減少の悪循環を断ち切ることができます。そのため、ストレスを感じると、ついつい過食してしまうんですね。
コルチゾールの分泌
ストレスで過食するメカニズムの2つ目は、コルチゾールの分泌です。ストレスを感じると、脳はストレスに対抗しようと思って、戦闘態勢を整えるために、交感神経を優位にします。
交感神経が優位になると、副腎皮質からコルチゾールというホルモンが分泌されるようになります。コルチゾールは闘いに備えて、脂肪を溜めこもうとする性質がありますので、脂肪を溜めこむために、脳がエネルギーを欲して、食べ過ぎてしまうことがあるんです。
ストレスでの過食を抑える・改善策5つ!
ストレスでの過食のメカニズムをご紹介しました。ストレスを感じて、過食してしまうのは、生体のメカニズムとしては、ごく自然なものなのです。
ただ、自然だからといって過食を繰り返していると、肥満になりますので、いつまでたってもダイエットをすることができません。また、健康にも悪影響があるでしょう。
ストレスでの過食を抑える方法や改善策を5つご紹介します。
日光に当たる
ストレスでの過食を抑えるためには、日光に当たりましょう。太陽光を体いっぱいに浴びると、セロトニンが増えるんです。
太陽の光を浴びると、セロトニン神経が活性化して、セロトニンの分泌量が増えます。ちなみに、太陽の光を浴びるのは朝がおすすめです。朝に太陽光を浴びて、網膜に強い光を浴びることで、脳が「朝だな」と認識します。そうすると、セロトニンの神経が活性化するんです。
そのため、朝起きたら、まずはカーテンを開けて、朝日を体いっぱいに浴びましょう。そうすれば、セロトニンが脳内でドバドバ分泌されて、精神的に安定して、過食しなくても、イライラせずに済みますので、過食を抑えることができるんです。
太陽光を浴びる時間は5分程度でOKです。ただ、5分間はしっかりと太陽光を浴びて、セロトニン神経を活性化させましょう。
ハグする
ストレスによる過食の改善策の2つ目は、ハグをすることです。ハグと過食って、全然関係ないように思えますよね。でも、人間はハグをすると、脳内のセロトニンが増えますので、過食を抑えることができるんです。
人間は人やペットなどの生き物と触れ合うと、精神的に安定します。サルはお互いに毛づくろいをしますが、これをグルーミングと言います。人間もグルーミングをすると、セロトニンが増えて、精神的に安定するんです。
ですから、過食を改善するには、どんどんハグをしましょう。ハグをして、人と触れ合うことで、セロトニンが増えます。家族や恋人とハグをすると、なんとなく落ち着く感じがしますよね。
独り暮らしで恋人がいない人は、ペットとハグをしても良いですし、友人とハグをするのも良いでしょう。
リズミカルな運動をする
ストレスによる過食を抑えるためには、リズミカルな運動をすることも良いと思います。一定のリズムで動く運動は、脳に刺激を与えて、セロトニン神経を活性化してくれるんです。
・腹式呼吸
・ウォーキング
・ジョギング
・踏み台昇降
・階段の上り下り
このように一定のリズムで同じ動きをする運動は、セロトニンを増やしてくれますので、おすすめです。運動をしながら、頭の中で「1、2、3、4」とリズムをカウントすると良いでしょう。
また、運動をする時間なんてないという人は、ガムを噛んでも、同じような効果を得られます。ガムを一定リズムで噛むだけでも、セロトニン神経は活性化します。
セロトニンが増えれば、過食は抑えられますので、リズミカルな運動をする、リズミカルにガムを噛むなどで過食を抑えるようにしましょう。
トリプトファンとビタミンB6を摂取する
ストレスによる過食を抑えるには、トリプトファンとビタミンB6を摂取すると良いですよ。この2つの栄養素は、セロトニンを作るのに欠かせない栄養素なんです。
トリプトファンはセロトニンの原料となるものです。そして、ビタミンB6はセロトニンの合成を助けてくれる栄養素です。
この2つの栄養素が不足していると、どんなにリズミカルな運動をしても、ハグをしても、日光を浴びても、セロトニンは作られません。
<トリプトファンを含む食品>
・牛乳
・チーズ
・ヨーグルト
・カツオ
・マグロ
・ナッツ類
・豆腐
・納豆
・バナナ
・卵
<ビタミンB6>
・マグロ
・カツオ
・レバー
・肉類
・バナナ
トリプトファンとビタミンB6を一気に摂取するには、マグロやカツオ、バナナなどを食べると効率的ですね。
ただ、過食を抑えるためにこれらの食品を食べるのですから、食べ過ぎないように気をつけましょう。過食を抑えるために、マグロやカツオ、バナナを食べ過ぎてしまっては、本末転倒です。
それでもしばらく後になれば、脳内でセロトニンがドンドン作られるようになりますので、過食は改善されると思いますが、だからといってカロリーオーバーになるのも考え物です。やっぱり適量は守るようにしましょうね。
ストレスを解消する
ストレスによる過食を抑える方法・改善策の最後は、ストレスを解消することです。この改善策は基本中の基本であり、最も大切なことですね。
ストレス解消法は人それぞれ持っていると思いますので、ストレスは溜めこまずに発散するようにしてください。
・大声で歌う
・泣く
・お風呂にゆっくり入る
これらの方法は、今すぐ簡単にできるストレス解消法なのでおすすめです。大声で好きな曲を歌って、声と一緒にストレスを吐き出してしまいましょう。
また、泣くと強制的に副交感神経が優位になって、リラックスすることができますので、泣ける映画やドラマを見て、号泣してしまいましょう。涙と一緒にストレスを洗い流すんです。
そして、ゆっくりお風呂に入って、心身ともにリラックスすると良いですよ。リラックスできれば、セロトニンが増えますので、ストレスを解消することができますよ。
ストレスによる過食のメカニズムと過食を抑える方法・改善のまとめ
「セロトニン不足」「ストレスによって分泌されるコルチゾールの分泌が原因」
・ストレスによる過食を抑える方法と改善策
「日光に当たる」「ハグをする」「リズミカルな運動をする」「トリプトファンとビタミンB6を摂る」「ストレスを解消する」
ストレスによる過食のメカニズムとストレスの過食を抑える方法・改善策をまとめました。ストレスを感じると過食に走るのはある意味仕方がないことですが、だからといって、食欲のままに過食を続けると、肥満になってしまいます。
ご紹介した過食を抑える方法・改善策を実践して、上手にストレスを付き合っていくようにしましょう。